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偽“ニホンウナギの稚魚” 判別する新手法を開発
3月30日 4時14分

偽“ニホンウナギの稚魚” 判別する新手法を開発
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ニホンウナギの稚魚の漁獲が減少するなか、外国産の別のウナギの稚魚をニホンウナギと偽って販売される被害が国内で相次いでいますが、水産庁は北里大学と共同で稚魚が泳いでいる水を調べるだけで、種類を判別できる新たな方法を開発しました。
この研究結果は30日開かれる日本水産学会で発表されます。
ニホンウナギの稚魚の漁獲量は、ここ30年ほど減少傾向にあり、1キロ90万円を超える高値で取り引きされていて、フィリピンやインドネシアで漁獲された別のウナギの稚魚をニホンウナギと偽って販売される被害が国内で相次いでいます。こうしたなか、水産庁は北里大学海洋生命科学部の吉永龍起講師らと共同で稚魚が泳いでいる水を調べるだけで、種類を判別できる新たな方法を開発しました。
この方法ではウナギの稚魚が泳いでいた水をフィルターにかけて、ふんや体の粘液をこし取り、中にあるDNAから種類を判別します。これまで、稚魚は見た目での判別が難しかったうえ、DNAを調べるには体の一部を切り取る必要があり、生きたまま判別するのは困難でした。吉永講師らは合わせて3000匹余りのウナギのDNAを分析し、データベースを構築することで、高い精度で種類を判別できるようにしたということです。
水産庁では、この新しい方法を稚魚の販売業者やその養殖業者で活用してもらうことを検討していて、開発に当たった吉永講師は「世界各地からシラスウナギを取ってくる活動がとても増えていて、どの種類がどれだけ流通しているか分からない部分がある。水際で簡単に種類を特定できる方法が重要だ」と話しています。この研究結果は30日、東京で開かれる日本水産学会で発表されます。

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