中谷防衛相:辺野古移設「揺るがぬ」 米軍参謀議長と会談

毎日新聞 2015年03月25日 21時15分(最終更新 03月25日 21時32分)

中谷元防衛相=防衛省で2014年12月、藤井達也撮影
中谷元防衛相=防衛省で2014年12月、藤井達也撮影

 中谷元(げん)防衛相は25日、防衛省で米軍制服組トップのデンプシー統合参謀本部議長と会談し、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設について、「移設作業は着実に進めていくという方針にいささかも揺るぎはない」と述べた。同県の翁長雄志知事は沖縄防衛局に移設作業の停止を指示したが、これに応じず事業を推進する意向を伝えたことに対し、デンプシー氏は「大変重要な事業であり、取り組みに感謝したい」と語り、日本政府の方針を支持した。

 デンプシー氏はその後、首相官邸で安倍晋三首相と会談。首相は4月末からの訪米について「日米同盟がアジア・太平洋地域の平和と安定のために主導的な役割を果たし、貢献をしていくというメッセージを出したい」と強調した。

 これに対し、デンプシー氏は海洋進出を活発化する中国を念頭に「安全保障環境が複雑化する中、素晴らしい姿勢で対処している」と述べ、安倍内閣の安全保障法制の整備を評価。日米両政府が進める日米防衛協力指針(ガイドライン)の改定について「よりよい日米の協力関係が築ける」と期待感を表明した。

 デンプシー氏は自衛隊トップの河野克俊統合幕僚長との相互訪問の一環で訪日。河野氏とも会談し、「戦後70年という節目の年が、力強い日米関係を象徴する歴史的な年になる」との認識で一致した。【飼手勇介】

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