米国防長官:安保法制の整備「高く評価」 高村氏に
毎日新聞 2015年03月27日 10時24分(最終更新 03月27日 12時46分)
【ワシントン西田進一郎】自民党の高村正彦副総裁は26日、米首都ワシントン近郊の国防総省でカーター国防長官と会談し、集団的自衛権の行使容認などを盛り込んだ政府・与党の安全保障法制の整備について説明した。カーター氏は「歴史的な取り組みであり、しっかり進めてほしい。高く評価している」と応じた。その後、高村氏はバイデン副大統領や有力議員に対し、6月24日までの今国会を延長してでも成立させたい考えを示した。
高村氏は、安保法制の整備について「朝鮮半島有事などで米艦船が襲われた場合に集団的自衛権を行使して守ることができるようにしたい」など、複数の例を挙げて狙いを説明。
カーター氏は安倍晋三首相の4月下旬からの訪米について「日米同盟の堅固さを世界にアピールする場にしなければいけない」と語った。
会談後、高村氏は国防総省内から電話でバイデン副大統領とも協議。バイデン氏に法案成立の時期を問われ「できれば今国会中に成立させたい」と返答。下院情報特別委員会のニューネス委員長との会談でも「国会を延長してできるだけ早く通したい」と決意を語った。
一方、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)について、高村氏とバイデン氏は、日米両国が柔軟性をもって話し合い、早期に2国間の交渉を決着させ、12カ国の全体交渉を加速させる方針で一致。高村氏は米側に「(大統領に交渉権限を一任する)大統領貿易促進権限(TPA)法案をできるだけ早く議会から獲得してほしい」と求めた。