首相:「他国軍と対比した」と釈明 自衛隊「わが軍」発言
毎日新聞 2015年03月27日 20時35分(最終更新 03月27日 21時14分)
安倍晋三首相は27日の参院予算委員会で、自衛隊を「わが軍」と述べた自らの国会答弁について「共同訓練の相手である他国軍との対比をイメージし、自衛隊を『わが軍』と述べた。それ以上でもそれ以下でもない」と釈明した。維新の党の小野次郎氏に対する答弁。
首相は、自衛隊が発足した1954年に防衛庁長官が「自衛隊は外国からの侵略に対処する任務を有し、こういうものを軍隊と言うならば自衛隊も軍隊と言える」と答弁したことを引き合いに出し「国際法的には軍と認識されているというのが政府答弁だ」と述べた。
さらに民主党政権時の2011年10月に一川保夫防衛相が「わが国が直接外国から攻められるならばしっかりと戦うという姿勢であり、そういう面では軍隊との位置づけでもいい」と述べたことにも触れ「(自衛隊)発足当時から(国際法的には軍だとの解釈が)一貫している」と指摘。自身の発言に問題はないとの考えを強調した。
政府の公式見解は、憲法9条と整合性を図るため自衛隊を「通常の軍隊とは異なる」とする一方、国際法上は軍隊に当たるとし、国内外で使い分けてきた。【福岡静哉】