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光センサを使う
光センサを使うCDS という光を関知する安価なセンサがあります。(秋月通商で3つ100円だったと思います)なんやかんやの物質を混ぜ合わせていると意外な電気的特徴が出るのが半導体で、CDSはカドミウムと硫黄を混ぜ合わせた半導体です。 このCDSは当たる光の量で抵抗値が変化するというものです。 この抵抗値の変化を利用して、その変化で動作するという回路を考えます。 ●CDSセンサを試すまた最初にCDSがどんなものか、ちょっと光を当てて動きを見てみましょう。光の量というのは照度計が無いとなかなかわかりにくいものなので、ここでは夜、室内で電気をつけたとき、消したときで CDSの抵抗値をはかりました。
この明るさで変わる抵抗値の変化を利用して動作する回路を考えます。 プルアップの謎 コンデンサを試す では、コンデンサを自動的に抵抗値が増える抵抗としてとらえ、それでLEDの点灯ディレイ(遅れ)という回路を試したので、ここでもCDSの抵抗の変化でLEDが点灯したり消えたりと反応する回路を作るという似た方法です。 CDSを使って、暗くなると自動的にLEDが点灯するという回路を作ってみることにします 1.まずはこう
これだと ●室内で電気をつけたとき − 約7.5KΩ ●室内で電気をさえぎったとき − 約120KΩ となるので、 明るいとき CDS=7.5KΩ の抵抗、 暗くなると CDS=約120KΩ の抵抗をつないだのと同じことになります。 しかし、これでは抵抗値が大きすぎるのと、明るいとき抵抗が小さくLEDが点灯、暗くするとLEDが消灯となり、都合がよくないですね。 2.大きく変化する抵抗値を受け流す 抵抗の変化があまりに大きいので、そのまま直列では使えず、 他の方法 分圧を使います。
暗くなると点灯する回路作り電圧Vも 暗くなりCDS1の抵抗値が大きくなると A点の電圧も大きくなるので、暗くなると電圧が上昇 → LEDが点灯 と目的通りです。 このまま、 電源を 3V、 抵抗R1を 10kΩ にして、A−GNDに高照度LED(実測1.6Vあたりで点灯するLED)をつないでみる LEDの電圧Vがどうなるか、分圧で計算してみると
・明るいときは電圧が足りずLEDは点灯しません(LEDは実測1.6Vあたりで点灯する) ・暗いときは 電圧が2.77Vになり LED点灯! 明るいとき LEDは 消える 暗いくなると LEDは微弱に点灯 となります。 暗くなるとLEDが点灯という目的通りなのですが、 しかし、このままでは 上の抵抗を通ってAに行く道スジなので小さな電流しか流れません。 結局 この回路で目的通り動作はしますが、LEDは微弱にしか点灯しません。 それなら、電流を大きくしようと、R1の抵抗値を小さくすると、Aに行く電流も大きくなりますが、光センサCDSの抵抗値とのバランスが崩れ、分圧が全然違う電圧になってしまい、今度はAの電圧が全く崩れてしまいます。 つまり この方法では上の抵抗を通ってAに行く道筋なので小さな電流しか流せないのです。 さらに改良そこで、このまましょうがなく小さな電流で小さく(弱く)LEDを点灯させるのではなく、その小さな電流でスイッチを入れ、LEDを点灯させる方法を使うことにします。 → トランジスタのスイッチング回路 これならば、電流が小さくてもトランジスタをオンにさえ出来る電流があればいいので、LEDを明るくつけることができるハズです。 回路を作ってみます。 トランジスタをスイッチに使い、これでLED点灯のスイッチを入れます。 つまり、 暗くなると LEDを点灯させるのに必要な電圧になり → LEDが点灯 から 暗くなると トランジスタをオンさせるのに必要な電圧 → LEDが点灯 にします トランジスタをオンさせるのに必要な電圧はずっと小さくてすみ 約0.65Vです オフさせるには 0.65V 以下にすればいい。 これがその回路です。 分圧で計算してみると 7.5K ●明るいとき CDS=7.5KΩ → V= -------------- ×3V = 0.27V (7.5k+75k) 120K ●暗いとき CDS=120KΩ → V= -------------- ×3V = 1.84V (120k+75k) トランジスタは 0.65V以上でonにできるので トランジスタを on, off できる電圧なのがわかります。 (分圧から出てベースに入る電流は小さいことがわかっていて、トランジスタをON、OFFできることもわかるのでトランジスタ側の計算はしていません) * これだと、CDS と R1 の分圧で作り出した電圧Vはトランジスタをオンする役割だけで、いったんオンになると一番右のラインのLED のところがつながり電圧Vの大きさには関わりなくLEDが点灯します。 LEDの明るさの調節は抵抗R2でします。 これで、こんどは 夜、部屋の電気を消すと LEDがパッチリと暗い部屋で点灯し、なかなかイイもんです! まあ、とりあえず センサ光りモノ工作 の完成です プルアップの謎、コンデンサを試す で出てきた、下の抵抗値が上がっていくと、Aの電圧も上がっていく原理で、コンデンサの代わりにCDSを使っただけです。 コンデンサ=自動的に抵抗が大きくなる抵抗 、 CDS=光加減によって変わる抵抗となり、結局、変化する抵抗がCDSに代わっただけで回路の原理は似たようなものです。 結局はこの回路、振り返ってみれば プルアップの謎 からつながっている流れだというのがわかるでしょう。 感度調節これだけではあまりに単純なので、受ける光の感度を調節出来るようにします。 といっても、抵抗を可変抵抗にするだけです
さらに、反対の動作にしてみましょう。 ●室内で電気をつけたとき → LEDが点灯
またさらに、 ディレイ(遅れ)作用をもつ回路でちょっと原理を学んだように、この回路にコンデンサをどこかに加えたりして動作を試すと、また機能がイジレて遊べます^^ コンデンサであれこれ改良を考えてみてください また、トランジスタへつながるA点をマイコンなどのA/D変換にほりこめば、 ”明るさ→その度合いの数値” になって得ることができます。その場合、この回路の最初の問題点の通り、電流が小さいのでマイコンが読み取るには不十分になることもあります、 または 光が弱いとき 出てくる電圧が小さすぎてマイコンが読み取るには不十分になることもあります、 その場合は なんとかそれを解決するために ”増幅回路を通して増幅してマイコンに入れる” または ”インピーダンスの変換 ” などという新しい疑問と改良に進むことになります その他にも 光センサ回路 はいくつもあります。 光の変化をバランスで感じ取る回路、もう少し感度の安定を考えた回路など いくつか簡単に紹介 光センサ回路あれこれ まとめ これは光センサが感じた光をトランジスタを実行回路に使い、スイッチを入れるという回路でした。 トランジスタでスイッチを入れて、LEDを点灯させる回路でしたが、リレーを使うこともオペアンプを使うこともできます。 また、LED点灯の代わりに、モーターを回すなども実行させるモノが違うだけで変更すれば同様の原理で可能です。 トランジスタのスイッチング回路 を参照してください オペアンプも使ってみる。 同様の動作ですが、いろいろな機能も持つオペアンプを使うとまたちょっと新たな視野も広がるので、次はオペアンプを使って作ってみます。 |
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