もんじゅ:新たな点検不備見つかる
毎日新聞 2015年03月25日 18時43分(最終更新 03月25日 19時21分)
原子力規制庁は25日、大量の機器点検漏れで事実上の運転禁止命令を出している高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県)で今月実施した保安検査で、保安規定違反の可能性がある配管の点検不備が新たに見つかったことを明らかにした。
保安検査は今月2〜20日に実施。冷却配管や液体ナトリウムなどが流れる配管などの検査で、本来は配管の厚さや腐食状況を点検しなければいけないにもかかわらず、もんじゅを運営する日本原子力研究開発機構が外観点検のみで済ませるなどの不備が複数見つかったという。
規制庁は今後、検査内容を精査し、点検の対象機器数などを整理した上で5月にも規制委に報告する。規制庁は「直ちに安全に影響を与えるような不備でないことは現地で確認した」としているが、運転禁止命令の解除はさらに遅れる可能性がある。【鳥井真平】