京畿道河南で大型スーパーマーケットを経営するAさんは「営業停止7日」または「800万ウォン(約87万円)の課徴金処分」を受ける羽目になった。旧正月連休後の先月末、「販売していた製品の流通期限が過ぎていた」という客からの通報が国民権益委員会にあったのだ。流通期限が1カ月過ぎた輸入オレンジジュース1本が先月18日に販売されたという内容だった。
通報をされたという話を聞いた同店の店員は「どう考えてもおかしい」と首をかしげた。 「(通報された製品は)昨年9月に30数本が箱入りで納品され、2本だけ残っていたもの。そのうち報告された方ではなく、残っていた1本は流通期限がまだ3カ月くらいあった」というのだ。同じ箱に入っていた製品の流通期限が違うがはずがない。運送会社に確認したところ、その会社の営業担当者は「近くのほかの大型スーパーでも似たような話を聞いた」と言った。
ライバル関係にあるため付き合いそのものがなかったその大型スーパーに行くと、経営者のBさんが通報者と思われる集団が写っている防犯カメラの映像を見せてくれた。Aさんは驚いた。映像が撮影された1時間前にAさんの店に来ていた集団と同じ人物たちで、男1人と女2人だった。後で聞いたところによると、旧正月前日の2月18日の一日だけで京畿道河南市内の大型スーパー5カ所が通報されていたことを知った。5カ所とも半径700メートル以内にあり、ほとんどの店で同じ人物たちが防犯カメラに写っていた。
しかも、防犯カメラには怪しげな様子がいくつも写っていた。この3人組は特定の棚の前でしばらくうろついたり、商品を1つだけ持ち去り、ポケットに入れたりするような姿も写っていた。女1人が商品棚の前をしばらく行ったり来たりした後に商品をポケットに入れ、それから電話をしたところ、別の女がやって来て、そしてその直後に来た男が棚の商品を取って動画を撮影した。ソウル市江東区にあるBさんの別の店でも同じことがあった。