都道府県・経済圏の地域経済分析を公表しました
本件の概要
経済産業省は、全国47都道府県・233経済圏の地域経済分析を作成しました。これは、まち・ひと・しごと創生本部において本年4月から運用が開始される「地域経済分析システム」と併せて、地方版総合戦略の策定等に活用して頂くものです。当経済分析では、経済産業省の「工業統計調査」で蓄積された約1100万件の事業所データ等の再集計を行い、都道府県、経済圏ごとの産業構造、産業特性を定量的に見える化しています。なお、本件は、「日本の『稼ぐ力』創出研究会」(座長東京大学大学院 経済学研究科 伊藤元重教授)において検討されたものです。
1.背景
少子高齢化や人口減少の急速な進展、経済のグローバル化による競争環境の変化を背景として、地域経済を取り巻く環境は地方ほど厳しい状況になっています。
政府の「まち・ひと・しごと創生本部」は、地方創生・人口減少を構造的課題ととらえ、各地方公共団体に、自らの地域について「地方版まち・ひと・しごと創生総合戦略」(以下「地方版総合戦略」)の策定を求めており、戦略策定に必要な客観的な地域経済データへのニーズが高まっています。
2.地域経済分析の概要
地域経済の活性化のためには、地域経済の構造を理解し、ポイントを押さえて有効な施策を行うことが不可欠です。
「都道府県の地域経済分析」では、各都道府県とそれぞれに含まれる経済圏(複数の隣接基礎自治体を通勤範囲で設定した圏域)について、経済産業省の「工業統計調査」の約1100万件に上る事業所データ等の再集計を行い、詳細な産業分類レベルで時系列比較を可能としています。例えば、資金の流れから地域経済の仕組みを掴み、地域における中核的な産業をみつけられます。また、個別産業を小分類レベルで分析できるため、各産業の現状や課題を詳細に把握することが可能です。本年4月から運用が開始される「地域経済分析システム」と併せて活用することで、各都道府県・市町村にて、客観的なデータに基づき、自らの地域の現状と課題を把握し、その特性に即した地域課題を抽出して「地方版総合戦略」を立案いただくことが期待されます。
【地域経済分析】http://www.meti.go.jp/policy/local_economy/bunnseki/index.html
担当
公表日
平成27年3月23日(月)