ココカラ堂の主・ママぞうのブログ

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月経ナプキン・タンポン吸水実験しました。長文だし閲覧注意画像もあります。

月経アドバイザー講座は全8回。
そのうち数回は生理用品について見識を深めます。
この日はナプキン研究会。
おりものシート、普通用、夜用、おむつタイプ、布ナプキン、タンポン、月経カップ
大量の生理用品を用意しました。

紙ナプキンも布ナプキンもそれぞれ長所短所があります。
その特性を理解しつつ、自分のライフスタイルに合わせて選んでいくことが大切だと考えています。

というわけで。
その特性を知るためのナプキン研究会です。

よくテレビCMで見かけるような、
ナプキンに水を吸わせる実験をしていきます。

まずは、おりものシートから。 
パンティライナーとも言います。
3種類用意しました。
左から、小林製薬サラサーティ」、ユニチャーム「ソフィ・きよらフレグランス」、花王「ロリエ・きれいスタイル」です。
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それぞれのパッケージに、表面材について書かれています。
サラサーティはコットン100%のため表記義務がないのでしょうか、特に記載なし。
ソフィとロリエはポリエチレンとポリエステルです。

ソフィは香料の記載もあります。ちなみに「贅沢なイランイランの香り」です。
ロリエは香料の記載はありませんが「リラックス気分・ヒーリングフラワーの香り」だそうです。

では実験していきましょう。
100円ショップで買った注射器(?)で、色水を垂らしていきます。
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じゃーん。こんな感じ。
上段が、水滴を3滴垂らしたもの。
下段は、0.5cc 垂らしたものです。
たくさん広がっているように見えますが、下段でたった0.5ccです。すごく少量ですが、こんな風に見えます。
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1番左だけコットン100%だからでしょう、様子が違います。
右2つは同じ表面材を使っていますが、染み方に差があるようです。
中を見てみましょう。
ハサミでちょきちょき切りました。
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1番右だけ、中にぺらっと1枚、何かはいっていますね。
だから、その範囲だけに広がり、端まではいかないようです。
左2つは、全体で1つの構造となっているので、端まで広がるようです。

材料だけでなく、構造で使い勝手に違いが出ることがわかります。

またここで、コットンだから肌にいい、とかそういう安易なことは言えないと思っています。
もともと洋服でも化学繊維の服を着ると肌荒れを起こすような方は、やはりコットン100%が安心かも知れません。
でも、化学繊維にそこまで敏感じゃない方は、もしかすると乾いたポリエステルより、湿ったコットンの方が蒸れて肌荒れを起こすかもしれません。

だから、どちらが良いということではなく、
その方にはどれが合うのかを見ていくことが大切だと考えています。


続いて、ふつうの日用に行きます。
実験しているのは、今「月経アドバイザー講座」を受講中のさやかさんです。とても楽しそうです。
こうやって1枚ずつ色水を垂らしていきます。
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ここでおやおや、問題発生。
・・・吸いません。
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どうしようか、と話しているうちに、
横もれしつつ、急に一気に吸い込みました。
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これでは、吸う前に漏れてしまいます。
いくら総合的に吸収量が多くても、初速が遅いと横もれしてしまいますね。
ということがわかりました。
吸収力の初速度、とても大切です。

1ccから始めて、どこまでいけるかなあと、
2.5cc→3cc→4ccまで続けてみました。
途中は手でさわってみて、見た目オッケーでも、びちゃびちゃに感じたらアウト。
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左から、
P&G「ウイスパー・さらふわスリム」
ユニチャーム「センターイン・ふわふわ」
ユニチャーム「センターイン・さらさら」です。

同じメーカー、同じブランドでも、ふわふわとさらさらでは、結果が全然違いました。
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左から、
ウイスパーは、3ccでギリギリ、4ccでアウト。
センターインふわふわは、はじめから横漏れでしたが、吸ったとして3ccでアウト、4ccは吸収せず。
センターインさらさらは、4cc以上もまだいけそうで本当にさらさらでした。

差が出ていますが、
全体量として、3~4ccですね。
小さじ1杯以下です。
ふつうの日用で、皆さんが取り替えているときは、だいたい経血量が3~4ccだということがわかりました。

切ってみました。
センターインは、本当にセンターは厚いのですね。
経血がきちんとナプキンの真ん中に出ればいいのかも知れません。
よれて端に出たときのことは少し心配になりました。
でも、端にも薄く吸収材が入っていましたので、全く吸わない訳ではなさそうです。
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ちなみに表面材は、
ウイスパーが、ポリエチレン。
センターインふわふわが、ポリエステルとポリエチレン。
センターインさらさらが、エチレン・酢酸ビニル共重合体でした。

さて。夜用です。
すごいです。親分みたいです。
1番左がさっきの普通の日用。全然大きさが違います。
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パッケージを見ると、400とか420とか書いてあります。
何の数字かと思ったら、長さですね。なぜかミリ表記なのですね。
全長40センチ~42センチが夜用の長さらしいです。
30センチ定規では足りません。長い!

で、パッケージデザインが面白いなあと思いました。
ナプキンのパッケージデザインって、ブランド別ではなくて、
用途別に統一されているんですね。

上下段共に、左がソフィで、右がロリエです。
同じソフィでも、同じロリエでも、全く統一感ありません。
違うブランドみたいです。
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上段がおりものシートで、下段が夜用なのですが、
ブランドではなく、用途によって統一感がなされています。

夜用だと、ソフィもロリエもそっくりで、間違えて買ってしまいそうです。
こういう戦略、面白いなあと見てしまいます。


さて、夜用の吸水実験。
先程の注射器ぶんくらいは余裕で吸ってくれそうだったので、
直接垂らすことにしました。
20ccのビーカーを使います。
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なにぶん40センチもあるので、どこに垂らしたらいいのやら。
とりあえず、真ん中のあたりに垂らします。
それもどこが真ん中、というか膣にあたる部分なのかわかりづらく、
テープの位置から推理しました。

テープの部分より前は、割とふつうの長さなんですね。
テープの後ろがやたら長い!
これは皆さん、仰向けに寝ていらっしゃって、後ろ漏れをするということなのでしょう。
うつ伏せに寝る方の場合、後ろに長くてもしょうがないのではないかと思ったりもします。

でも一応、後ろ漏れをする前提で、ちょっと後ろの方にも垂らしていきます。
これで30ccくらい。
大さじ2杯です。
どうです?
皆さん、朝起きたときにこれくらい染みていますか?
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こうなると、持てば重いし、厚いです。

わたしは夜に1滴も出ないので、皆さんが実際にどれくらい夜に出ているのか、
想像することしかできません。

でも、この夜用ナプキンを見て、持ってみた結果、
30cc、大さじ2杯くらいが最大値ではないかなあと思います。

念のため、夜用の威力はどこまであるのか、
全面に吸わせてみました。

1番左のナプキンだけですが、90ccまで吸いました。
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でも、夜に寝ている間に、
こんな器用に全面にまんべんなく経血を出す人はいませんよね。

夜にもれるというのは、
寝相の問題が大きいのかなと感じます。
この大きさは、たくさん吸いますということより、
どっちを向いても何とかします、ということなのでしょう。


月経血の量は、期間中の総量で90~140ccと言われています。
コップに半分くらいです。
1日ではありません。
期間は人によりますが、4~5日とか1週間の総量です。

とお話会でお話しますと、驚くかもしくは猛反発を受けます。
どちらにしろ「もっと多いと思っていた」背景があります。
「もっと多いと思っていたのに、そんなに少なかったとは!」と驚くか、
「そんなはずはない。もっと多いはずだ」とおっしゃいます。

でも、意外と少ないものなのです。
子宮の大きさは鶏卵の大きさ程です。
鶏卵の内壁が剥がれて出てくるのですから、
せいぜい卵を割ったくらいの量に近いはずなんです。

ただ、わたしは月経力で、経血をトイレで排出しています。
だから皆さんのように、ナプキンをたくさん取り替えた経験はありません。
わからないからこそ、ネットで調べた知識より、皆さんの生の声を大切にしたいとも思っています。
実際に140ccしか出ていなくても、
200ccにも300ccにも感じてしまう、そのくらい大変なんですよね。

皆さんが、どれくらいの頻度でナプキンを替えているのか聞いてみて、
今日の実験での吸水量から考えてみたのですが。

ふつう用1枚が3~4ccくらい。それを1-2日目には6回取り替えるとして、
昼が24cc。
夜は多い日の1晩が30cc。
次の夜は20cc。
これでまる2日間の総量が、98cc。
ちょうど100ccくらいです。
だいぶ多く見積もったつもりです。

あと、3日目以降は減っていくと思われるので、
個人差もありますし、1-2日目の100ccにどれくらい加算するかは人それぞれかなあと。

そうするとやはり140cc、どんなに多くても200cc行かないのではと思っています。

それでも「いやいや、わたしはもっと出ているはず。だってあんなに漏れるんだから。シーツも汚すんだから」と信じられない方もいます。

そんなときには、
本当にそんなに多いなら、どこか不正出血があるかも知れないから、婦人科に行ってくださいと話しています。

受診して何ともなければ、安心して日常生活を送ることができます。
安心って、とても大切です。

あと、量が多く感じるのは「血の錯覚」でもあるのかなあと、
青い色水の他に、赤い色水も使ってみました。
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どうです?
同じナプキンに、同じ量の色水です。
ちょっと染み方にも差は出てしまいましたが、同じ3ccの色水です。

赤いとインパクトありますよね。

インパクトついでに、
タンポンの吸水実験は、赤い色水でやってみました。
なかなか生々しいので、閲覧注意です。

閲覧注意
赤い色水でタンポン吸水実験。

2ccずつ、何回かにわけて吸わせました。
これは2cc吸ったあとのタンポンに、追加で2cc吸わせているところです。

2cc吸ってふくらんだタンポン。
カップの底にある赤い水が2cc。
たった2ccですが、赤い血だと思うと大量に見えます。
こんなに出血していたら結構な惨事です。
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浸けるとみるみるうちに吸っていきます。
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きれいに吸いました。
これで総量4cc。
小さじ1杯に満たない量です。
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このあとも続けましたが、
6ccまでは余裕でした。
6ccを越えると、じんわり漏れるようになってきて、
10ccが限界でした。

なので、タンポンを使用して、取り替えるときにたっぷり吸ったタンポンが出てくる方は、10ccくらいだなと思ってください。
大さじ1杯の3分の2です。


さいごに、布ナプキンも実験しました。
洗濯のことも考えて、色のないただの水で行いました。
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・・・吸いません。
水滴をはじいてしまいます。

ちなみに新品ではありません。
洗濯して水通ししてあります。

ただ、布ナプキンはいろんな素材がありますので、
このナプキンが吸わないからと言って、他の布ナプキンも同じだと決めつけることはできません。

いろんな素材でやってみました。
下段左から、ネル素材、タオル、ワッフル織、綿手ぬぐいです。
色水でないので、わかりにくいですが、
どれも初速度が遅く、吸ってくれたあとは、びちゃっとしています。
まあ、布巾を想像していただければと思います。
水をこぼしたときに、いろんな布で拭いてみました、という実験みたいなものです。
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繰り返しますが、生理用品にはそれぞれ特性があります。

ざっくり言うと、
紙ナプキンは蒸れるのが心配、ケミカルだと体に影響があるか心配、
布ナプキンは漏れるのが心配、洗濯が面倒。
タンポンは雑菌が心配。

でも、紙ナプキンはよく吸ってくれるし、
布ナプキンは肌触りが気持ちいいし、
タンポンだと漏れる心配があまりない。

わたしはそこに、月経力を仲間に入れてもらって、
生理の血をトイレで出しながら、それぞれのライフスタイルに合うものを選んでほしいと思っています。

トイレで出すと、どの生理用品を選んでも、
生理用品に吸収させる経血の絶対量が減るので、
蒸れる問題も、漏れる問題も、洗う面倒も、どれも軽減されます。

やってみたいけれど、トイレで出すのは難しそう、という方にはいつでもお話会をしています。
なんだ、本当に出すだけで簡単だなあと思っていただけたら幸いです。

でも、出すなんて面倒くさいとか、
吸ってくれるものがあるのだから、やらなくていいとか、
そういう方に無理に勧めるつもりはないです。

それも含めて、その人のライフスタイル。
自分に合った生理用品、生理の過ごし方ができればそれが1番です。

紙ナプキンがどれも同じではないことも、この実験でわかりました。
それぞれに合った生理期間の過ごし方を、
月経アドバイザーとしてご提案できるようにしていきます。

紙ナプキン、布ナプキン、タンポン、月経力。
どれかに偏ることなく、それらを組み合わせた知識でお伝えできるような、
そんな月経アドバイザーを育てています。

月経アドバイザー講座の、ナプキン実験でした。
やってみたい人、ナプキン実験のみの単発講座でも開催しますので、
ぜひお問合せください。

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