サザエさんの町で知られる桜新町にある「メンタルクリニックやまびこ」では従来の診療内科、精神科的な診療と心理学的領域の両面から、心の病気の診断、治療を行っている。児玉 健院長は、精神科医でありながら、大学院で心理学を学んだ経歴の持ち主。その幅広い知識を生かし、患者にとって最適な治療方法を見出している。「お薬より対話」をモットーに、薬に頼るのではなく、話を聞き患者を理解することで、少しでも多くの人の悩みを解決することに余念がない。取材中、優しく穏やかな話し方が印象的な児玉院長の話を聞いていると、心がどこか軽くなるような気がした。院内のいたるところに飾られたヨーロッパの作家による絵画やオブジェも、児玉院長自らが買い求め集めたお気に入りの逸品ばかり。自慢の美術品に囲まれた素敵な院内で、日々の診療や全国でも少ない児童精神外来についてのほか、精神科医をめざした理由などたっぷりと語っていただいた。
(取材日2013年4月3日)
―とても素敵なインテリアのクリニックですね。
ありがとうございます。「メンタルクリニックやまびこ」は2010年2月に開院し丸3年を迎えました。そろそろ町の人たちにも覚えていただけた頃だと思います。開院するまではこの町に、馴染みはなかったのですが、東京都内からも田園都市線沿線の横浜方面からもアクセスがよいですし、落ち着いた街なので気に入っています。院名の「やまびこ」ですが、これは僕の名前が「こだま」だからです。「やっほー」のこだまで「やまびこ」です(笑)。患者さんの中には、僕のことを「やまびこ先生」と呼ぶ方もいらっしゃるんですよ。インテリアについては、少しでもリラックスできる環境をとこだわりました。待合室にコーヒーや紅茶などが自由に飲めるドリンクコーナーを用意しているので、カウンセリングルームにそのままお茶を持ち込むこともでき、患者さんからは好評です。本棚には、患者さんに読んでほしい本、僕が高校生の時に読んでいた本、スタッフが持ち寄ってくれた絵本など様々なジャンルの本を揃えています。
―クリニックの特長を教えてください。
一番の特長は、精神医学的な側面と心理学的な側面の両面から診療にあたっていることです。大学院で学んだ心理学の知識を生かし、心理学的なアプローチのもとで精神科の診療を行っています。もちろん精神科医として、統合失調症の方やうつ病の方の治療も行うのですが、実際には心理的な不安を持っている方が多いと感じています。うつ病などの場合でも心理的要素が起因している場合も多いので、複数の臨床心理士を招き、カウンセリングルームも2部屋用意して、じっくりとお話しを聞ける環境を整えています。
―医学的な知識のほか心理学の知識が必要だと思われたきっかけは何だったのですか?
心理的なことが原因で心の病気になってしまっている人に、スポットを当てた治療をしたいと思ったことがきっかけですね。僕は元々、分析をしたかったのですが、精神医学はどちらかというと、薬を処方して飲んで治すという治療が主流です。もちろん、統合失調症など薬による治療が効果的な病気もありますが、必ずしもそうとは言えないということを日々の診療の中で感じていました。また、僕自身も研修医時代に病気をしたことで、色々と考える機会があり、心理学は病気を治す上で必要だと改めて気づいたことも、心理学を学んだ理由の一つですね。
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