「東北発☆未来塾」応援団長のサンドウィッチマンです。
どうも。
福島を研究している社会学者開沼博さんから「震災と向き合うチカラ」を学んでいます。
前回塾生たちは開沼さんが企画した「福島を知るスタディーツアー」に参加して事故のあった原発からおよそ20キロにある広野町を訪ねたんだよね。
町で暮らすいろいろな人たちと出会いましたね。
お前誰が一番印象的だった?そうねやっぱ川島海荷ちゃん。
だってかわいいじゃん。
かわいいけども。
実は番組のナレーションを担当しています川島海荷さんもなんと今回塾生の1人として参加してるんですね。
カワイイよね。
・「愛してうみに」そういう歌だったかな…。
塾生たちは今回さらに「福島第一原発」に近い葉町を訪れます。
結局人が戻ってくるか町が戻るかっていうのはある面ではこういう新住民新しくここに住むような人たちを軸に地域の将来を考えていくというのも1つの手段かな…。
町のほとんどが避難区域に指定され夜間の宿泊ができない葉町でさらに震災と向き合うチカラを深めていきます。
急に真面目になりましたね。
深めて…いくんです…。
うん。
…はい。
(テーマソング)いよいよ東京電力福島第一原発から20キロ圏です。
まず私の目に飛び込んできたのは整然と並ぶたくさんの黒い袋。
放射線で汚染された土が入っています。
私と一緒に開沼さんのスタディーツアーに参加した塾生は6人。
ほとんどは原発20キロ圏は初めてです。
広野町と葉町の境にあるのが原発収束に当たる作業員の拠点Jヴィレッジです。
石崎です。
どうぞよろしくお願いします。
今日はありがとうございます。
(石崎)今皆さんが見てる所に車がいっぱい止まって倉庫があったりしてますけど実はここはですね天然芝のサッカーコートが11面あったところです。
全日本の代表チームが合宿で使う所でした。
Jヴィレッジは日本最大のサッカー施設でした。
総工費130億円をかけて東京電力が建設し福島県に寄付しました。
現在は1日およそ6,000人もの作業員がここに集まり24時間体制で原発の廃炉作業に向かっています。
これから作業に入るという人に話を聞くことができました。
自分のとこは…作業は…もちろん…今1人で暮らしてらっしゃる…?全国から集まった作業員には単身赴任の人も多いそうです。
家族の人たちも心配でしょうね。
政府が立てた計画では廃炉作業が全て終わるのはおよそ40年後。
しかしすでに作業の遅れが出ているといわれています。
葉町はそのほとんどが原発から20キロ圏内にあります。
大きい家多いですね。
大きい家が多い?そう。
そうなんですよね。
もともと造りが古い家が多いですね。
確かに。
生活感はあるのに人の気配はない。
私は今まで感じたことのない寂しさを感じました。
家の中はもう雨漏りしている状況です。
除染はしたんだけども放射性物質を取り除く処理はしたんだけど結局壊さなくちゃならなくなった腐敗とかですねそういう家があるというふうにいわれています。
実は葉町は原発事故直後町のほとんどが警戒区域に指定され人の立ち入りが制限されました。
しかし2年半前制限が緩和され住むことはできないものの昼間は自由に入ることができるようになりました。
葉町はこの春以降町へ人々を返すことを目標にしています。
この町で生活していた人は今どう思っているのか。
私たちは町の人を探しました。
すみませんちょっと今町の様子を見ておりましてお片づけに来られたんですか?違います。
何に来られたんですか?乗せてきただけなんです。
解除後帰ってくるかどうかっていうところどうですか?それはやっぱりまあホントにいろいろ安心できないところとか不便なところがあるから…?住民の生活に欠かせないスーパーなどのお店が閉ったままでは戻ってこられないという人が多いそうです。
人が戻らないから町も戻らないし町が戻らないから人が戻らないという状況がありますよね。
そうですよね。
すみません急に。
たまたま帰ってきた…?
(塾生たち)こんにちは。
この女性は大切に育ててきた盆栽だけは守りたいと避難しているいわき市から週に1〜2度通っているそうです。
すごいですねこれは。
きれいですね。
ちょっとお宅の中に入ってみるとそれだけ4年5年…次に開沼さんが紹介してくれたのはすぐにでも町に戻りたいと準備している人です。
失礼します。
ああすみません。
加藤大蔵さん。
家族と避難しているいわき市から通っています。
よろしくお願いします加藤です。
(塾生たち)よろしくお願いします。
加藤さんは葉町で道路の復旧工事などをしています。
去年の夏から仕事の合間を縫って自宅のリフォームを進めてきました。
ひと部屋だけあえて片づけていない部屋がありました。
子ども部屋です。
息子さんが帰った時自分で片づけさせるつもりです。
捨てるのは簡単なんだけどね割り切ってこんなの要らないよって。
でもたまに夏休みとか春休みとか戻ってきた時にじゃあ片づけようかっていうことで…突然加藤さんの人生を狂わせた大地震と原発事故。
なんとか気持ちの整理をつけようとしています。
家の掃除と平行してやられてるっていうのは大変なこととかって今一番大変なことって何ですか?だけども町も復興させなきゃいけないし自分自身も…やっぱり家を片づけていかないと整理がつかないんですよね。
(塾生)ありがとうございました。
ふるさとに戻ろうとする人の思い。
ふるさとを去ろうとする人の思い。
私たちは葉町を2時間歩きながらいろんなことを考えました。
結構家がたくさん建っているので。
そこにあるんですけど字読めます?開沼さんが指さした先には「作業員宿舎に最適」と書かれた貼り紙。
今後自由に人が住めるようになった時原発の収束や除染の作業員に家を貸そうというのです。
作業員が住むことからこの町の復興は始まるかもしれないと開沼さんは考えています。
人が戻ってくるか町が戻るかっていうのはある面では…だんだんそういう空気も出てきているというのが実際のところです。
「福島と向き合う」とはどういうことなのか。
現実を知れば知るほど迷いは深まっていきました。
スタディーツアーの翌日。
社会学者開沼弘さんの最終講義です。
現地の状況を見てもらいました。
それぞれが結局何ができるのか。
つまり福島の問題っていうと原発の問題で政府とか東電がしっかりしなくてだからずっと解決しませんみたいな外から見てるとそういう話かもしれませんじゃなくてじゃあ…とりあえず行って見てみたと。
じゃあその先でどういうことができるのかをここから話したいと思います。
加藤さんのおうちがリフォームされてたんですけど1室だけそのままにしてる。
それでそのままにしてて「直すんですか?」ってなったら「子どもに直させる」って言ってて。
直していくうちに気持ちも整理されていくんじゃないかというのがあの人の向き合い方は部屋を掃除することでリフォームすることなんやろうなって思いました。
これは一見とっぴなようででも本当にそれを見てきて感じたし確かにそうだよなと。
加藤さんの話を聞いたら思うわけですよね。
…ということを昨日いろんな角度で見たと思います。
何か他に具体的な話ありますかね?住んでみる。
うん住んでみる。
行ってみる。
見つけるというか新しい今までいた人が帰ってこないのはある意味当然だと思うんですよ。
なので昨日の原発作業員の方じゃないんですけど…遠藤さん自分で住めって言われたら住みますか?そうですねう〜ん…。
全く違う…違う所に住むっていうのは…そういったところでなんか…まあ確かに学校も仕事もないと。
学生だったらどこで学べばいいのかっていう話ですしなかなか仕事がないっていう話も地域の問題としてありますよね。
今のは素直な回答だと思います。
でもじゃあもう1回別な角度で沼能さんはご自身で今は東京に住んでるわけだけども家族とか友達とかそういう状況だと思いますが…。
沼能奈津子さんは避難指示を受けている浪江町の出身。
特別な目で見られるのがつらくて東京ではいわき市出身だと言ってきました。
どうでしょう。
なんか書き出してみたり年表で書き出してみたり自分がここにいて…。
でも時系列でも片づかないものがあってそれは気持ちなのかなっていうところもあったりでも気持ちの変化も自分でもとらえられないような気持ちの変化があったりとか。
身近な問題すぎて解決策…でもやっぱりこうやって話していくっていうかこうやって一人一人と話したりみんなでこう何て言うか…話し合うとか行くとかね。
それが向き合うことなんじゃないか。
1つ具体的で分かりやすい行動だと思います。
ただ…福島の復興のために自分たちは何ができるのか。
この問いはなかなか答えの出せない超難問だということを開沼さんは分かっています。
でもあえて厳しく塾生に質問を投げかけるのには訳があります。
葉町に行った時に何にも人がいなくてよく思ってしまうのが……て奈津子ちゃんに言ったら「無力じゃないよ微力だよ」って言われてちょっと救われたなと思って。
ホント0.00001ぐらいのことを微力でしかないけど分かっててやる。
まあずっとこの…おとといからですねDialogue:0,0:18:2015/03/28(土) 11:20〜11:40
NHKEテレ1大阪
東北発☆未来塾 震災に向き合うチカラ▽開沼博 原発から20キロの町 そして[解][字][再]
講師の社会学者・開沼博さんがガイドとなって、事故のあった原発から20キロの町・楢葉町を訪ねる。川島海荷さんと塾生は夜間の宿泊が禁止されている町で何を感じるのか?
詳細情報
番組内容
講師の社会学者・開沼博さんは「福島の今」を多くのメディアを通じて発信している。原発近くの町の現状を知り、未来を考えてもらおうとステディーツアーを企画している。今回の未来塾では、ナレーション担当の川島海荷さんも合流して、原発から20キロの町・楢葉町を訪ねる。原発事故収束作業の拠点「Jビィレッジ」や人が住めなくなった住宅街を歩く。その後、塾生はツアーの感想を話すが、開沼さんに…。MCサンドウィッチマン
出演者
【出演】社会学者…開沼博,サンドウィッチマン,【語り】川島海荷
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
趣味/教育 – 大学生・受験
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日本語
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