(オープニングテーマ)
(木下ともお)やっべ〜寝過ごした!あれ?まだ暗いや。
う〜ん…。
え?あっねえここどこ?うん?うわ〜っ!うわっイッテェ〜!お尻が2つに割れたんじゃねえか…。
あれ?お前らまでどうしたんだ。
…っていうかここどこだよ。
おい何か言えよ。
(吉本雅人)ともお…ともお!ともお!うん?ほら帰るぞともお。
(吉田由伸)お前目開けて寝てたのか?器用だな。
(本田先生)えいっ!うっ…。
えいっ!大佐の新刊延期だってよ。
え〜ほんとかよ。
あれ?先生何やってんだ。
行ってみよう!えいっ!
(吉本)先生何してんの?斜め懸垂?さ逆上がりよ。
(3人)え〜っ?先生だせえ!ハハハ…。
先生のくせに逆上がりできないでやんの。
昔はできてたのよ。
今日はたまたま…。
言い訳だ。
(笑い声)
(葉山より子)先生大人だから鉄棒低すぎてやりにくいのよ。
そんなの関係あるか。
低すぎると蹴る力弱くなるし…。
葉山さん…!
(コメンテーター)「子供の周囲への気遣いが顕著になってくるのは10歳くらいですかね」。
(アナウンサー)「…というと小学4年生ぐらいでしょうか?他人の痛いところ直接ついてこなくなったり思った事を全て口に出さないようになったり」。
(コメンテーター)「場の空気を感じ始めるって事ですかね」。
(アナウンサー)「なるほど」。
(コメンテーター)「よくも悪くも大人の階段を上り始めるころなのでしょう」。
いわゆる「空気を読む」って事かな。
(本田)みんなに相談なんだけど来週から金魚の世話は生き物係じゃなくて掃除当番がやったらどうかしら。
(生徒たち)え〜?
(鎌倉景子)私は嫌です!1秒でも早く帰って遊びたいです。
(本田)でもほら生き物係は仕事が多いし世話といっても餌やりとたまに水替えるくらいだし…。
は〜いみんな静かに!先生オレも反対です。
オレもオレも!心の声
(本田先生)来週いきなり当番だからね…。
(本田)え〜とそれじゃあ賛成の人は手をあげてもらいたいんだけど…。
う〜ん…。
ハァ…。
(本田)おつかれさま〜!
(宮島)おつかれさまです!か〜っ!よく考えたら私が提案した時点で子供たちに押しつけたようなものよね…。
最低な事しちゃったわ…。
教師として情けないわ。
(宮島)気にする事ないですよ。
私だって逆上がりできませんし。
(本田)金魚の件よ。
あすみませんもう1杯。
あ私も。
(店員)はい喜んで。
(間)フフフフフフフ…。
おっ!あ〜君たちちょっと。
えっ何?ちょっとちょっとだけいいかな。
とっておきの…フフッ話があってねフフッ。
(一同)うん?ある子がお母さんから掃除を頼まれたんだ。
でお母さんが買い物から帰ったら掃除機が壊れていてその子に何があったか問い詰めたんだ。
「『正直に』『掃除機を』何で壊したか言いなさい」って。
(笑い声)ハァ…?アハハハ…。
ハハハ面白い…。
ハッ!ううん面白い面白い。
ハハハハ…。
ハハハハ…。
うん?
(菊川みつお)うっ…。
ああ!「正直」と「掃除機」か。
ああそういう事か…。
ハハハハ…面白いね…。
(間)だろう?
(笑い声)おおそんなに面白かったかい?はいとっても…。
じゃあもう一つ取って置きがあるんだが聞きたいかい?
(由伸)はいき…聞きたいです。
何笑ってんだ?つまんないうえに強引すぎるだろう。
シーッ!
(自転車のベルを鳴らす音)
(根津ユキオ)よう暇か?隣町でサッカーの試合あってよ。
おお。
メンツ足りなくて…。
おお行く行く!よう。
お〜っす。
連れてきたぜ。
これで試合ができる。
え〜と木下ともお29棟に住んでる…。
まあよろしくって事だ。
よっ!今日のオレは10年に一度あるかないかの絶好調だぜ!んじゃ始めようぜ。
おおう…。
ヘイパス!よっ!何!?てりゃ〜!あっ!ゴールが見えたらうて!フッ!あっ!あっ!イテェ!おい平気か?フッフッフッフンッ!あっ!よっしゃ〜!イェイイェイヤッホイ!おいあんまはしゃぐなよな!あ!?何だよ。
まあまあ今のはノーカウントって事でさ。
何だよそれ。
顔にボールが当たろうが1点は1点だろう。
(根津)まあ聞けよ。
あいつらが突っかかってくるのはお前がうますぎるからでさ。
ハンデぐらいやろうぜ。
な?まあいいか…。
じゃあな!またな!
(宮川)あっなあなあ。
あ?最近あの子どんな様子?あ?誰?ほら鎌倉さんだよ。
同じクラスなんだろ?鎌倉?心の声
(木下ともお)鎌倉ってケリ子の事か…。
あっ!心の声
(ともお)はは〜んもしかしてこいつケリ子の事が好きなのか。
お前もしかしてケリ子の事が好きなのか?い…いやぁ…。
あしたにでも2人で遊びに来いよ。
お菓子ごちそうするからさ。
お菓子か…。
よし分かった!フ〜。
おい!うん?なああしたなんだけど…。
あ…まだかな?お〜い!あ!なあなあお菓子は?あああ…。
うひょ〜!
(宮川)あ!どうぞ。
うめ〜な。
これお前が作ったの?おいしいだろう?あっ先生だ。
逆上がりの練習か…。
なるほどこっそり隣町で…。
お〜い…。
びっくりした〜。
一生懸命やってんのに邪魔しちゃ駄目よ。
心の声
(宮川)優しいなぁ〜…。
ハァハァハァハァ…。
心の声
(本田)次こそ…次こそできそうな気がする…!フ〜…うっ…フンッ!
(2人)あっ!心の声
(本田)やった!
(景子)先生おめでとう。
あっ!あなたたち…。
先生すごいね。
頑張り屋さん。
み…見てたの?あありがとう。
けど時間かかったよな。
見守る方の身にもなれよな。
ヒヒ。
フフ…全く木下君はいつもストレートなんだから。
(笑い声)でもね人間そういう言葉で頑張れる時もあるのよ。
心の声
(宮川)頑張れる…。
れる…。
る…。
鎌倉さん!うん?僕とつきあって下さい!心の声
(本田)今!?母さんこれ買って!
(木下哲子)母さんこっちだよ。
(由伸)えい!エイヘイ!
(吉本)よっほっ!エイッ。
あっみつおサッカーしようぜ。
うんお前が入れば2人2人でできる。
(みつお)こんなところでやってると叱られるぞ。
ちぇっ。
家帰ってまた勉強か?あ…。
みつおのがり勉野郎!あ…。
ほいっ!あ…ほっ!エイッ!うっ!だぁっ!あ〜あ…。
(島田)コラ〜!うわっやべえ!ごごめんなさい。
みつお!…ったく悪ガキどもめ。
花壇のそばでボール遊びをするなと何度言った事か…。
あいつらには学習能力がないのか。
フ〜…。
だから子供は嫌いだ。
うん?心の声
(島田)さっきの…確かみつおという子だっけか。
そういえばよくここで見るな…。
(みつお)う…う…。
あ…。
ありがとうございます。
あ…。
あの…さっきはごめんなさい。
(島田)ああ…。
心の声
(島田)礼儀正しい子だ。
木下さんちの子とは大違いだ。
こんにちは!あ…。
ああこんにちは。
29棟の花壇ってきれいですよね。
島田さんが世話をしているんですか?
(島田)まあほとんどな。
あっこれキキョウですね。
みんな花屋で売ってる花みたいに立派ですね。
オホン…。
よかったら花の種分けてやるが…。
(みつお)本当ですか?
(島田)ほら。
ありがとうございます!あああ…。
失礼します!心の声
(島田)ほう…あんな子もいるんだな。
ハァ…。
わあ!島田さ〜ん!うん?ハァハァ…。
おお…。
ちょっと来て下さい!ハァハァハァ…。
ああ…。
(みつお)ほらこれ。
ああ芽が出たのか。
はい!
(みつお)なかなか出なかったんで心配してたんです。
(島田)ああ…。
心の声
(島田)なんと純真な目だ…。
やはり見どころのある子だ…。
う〜ん土が良くないのかもしれんな。
あ…。
今度別の種を植える時土も分けてあげよう。
花壇に何種類も花がなきゃつまらないだろう。
また種あげるよ。
やった!
(チャイム)よ〜し帰ろうぜ。
あみつお。
あとで2組とサッカーだぜ。
ごめん用事あるから今日はパス。
ちぇっ。
フ〜…すまんな手伝ってもらって。
いえこういうの結構好きな方なので…。
(みつお)王手!う…ちょっと待った。
またですか?ああ…。
もうこれで3回目ですよ。
3回目までは黙認するもんだ。
ほら戻して。
じゃあこっちで王手。
ああ…。
ああちょっと待った…。
フフ…。
あ?
(笑い声)心の声
(島田)何年ぶりだろうこんなに声出して笑うのは。
半世紀以上も年が離れた子供と気が合うとは…。
すみません宿題手伝ってもらっちゃって…。
勉強を教えられるのは今だけだな。
あと何年かしたら逆に教えてもらおうかな。
みつお!あ…。
2組と試合だぜ。
あ行く行く!あ…。
よっ!花壇の方は?あ…ごめんなさい。
また今度!あ…。
心の声
(島田)何だこの感じ…嫉妬してるのか?俺…。
ハァ…。
(島田)どうした?元気ないじゃないか。
あの〜…。
(島田)へ〜っ中学受験か。
親が「今から準備してやってみないか」って。
自分のやりたいようにすればいいだけだ。
フ〜…。
(島田)もしかして友達への体面を気にしてるんじゃないのか?あ…。
「がり勉」と言われるのがそんなに嫌か。
君は「子供は伸び伸び遊ばせた方がいい」という一般論に毒されているだけだ。
一生の中で猛烈に勉強できる時期はそう長くはない。
君にはそのチャンスを逃してほしくないんだ。
そんなんじゃないです…。
帰ります。
(ドアが閉まる音)おっこれこれ。
この花のつぼみ風船みたいだろ?潰してみろよ。
(つぼみが潰れる音)おお気持ちいい!だろう?
(つぼみが潰れる音)
(2人)フフ…。
(笑い声)気持ちいい!あっ!うっ…!何やってんだよお前ら!
(2人)うん?全部つぼみ潰しちゃってなんて事するんだよ!ちぇっ何だよ。
大人かよお前。
みつおのバ〜カ!
(みつお)ほんとひどい事するなあいつら…。
…ったくみつおのやつひでえよな。
何であんなに怒ってんだ。
まあ…悪いのは確かにオレたちだけどな。
あの島田さん。
これ。
(島田)ああカビふいてるな。
(みつお)カビ?でも今ならまだ大丈夫。
よく気付いてくれたな。
ホッ…。
花ってよく世話して育てるとその分きれいに咲くから面白いですね。
(島田)ああ…。
みつお君ともお君たちとつきあうのはやめた方がいい。
え…?君が世話をしてる花を傷つけるようなやつらだぞ。
でもいたずらするけどいいやつらなんです。
「マルマルだけどいいやつ」。
俺はその言葉が嫌いだ。
「だけど」の部分に意思を感じられない。
君はともお君たちに流されているだけなんだ。
君は…。
(みつお)やめて下さい!何でそんな事言うんですか…。
う〜ん…。
心の声
(島田)確かに何言ってるんだ俺は…。
みつお〜!試合だぞ。
1組と2組と三つどもえだ。
あうん行く。
あの…それじゃあ。
心の声
(島田)そうだ友達にはなりえないのだ…。
みつお君と知り合ってから俺は常に彼と共にいる感覚だが彼からしてみれば俺は「たまに会うおじさん」だ。
生きている時間が違うのだ。
年の差が問題ではない。
時の流れが違う者同士に友情は生まれない…。
(みつお)あの島田さん!僕島田さんにひどい事言われたとは思ってませんから。
それより気にしてくれてありがとう。
あ…!行くぞみつお!うん!待って!ああ!早く来いよ。
心の声
(島田)みつお君…これからは君の事を同志とでも呼ぼう。
(エンディングテーマ)「団地ともお」お楽しみに!2015/03/28(土) 17:00〜17:25
NHK総合1・神戸
アニメ 団地ともお・セレクション「大人の階段踏み外せともお」ほか[字]
大人の階段踏み外せともお/花のつぼみが教えてくれたよともお
詳細情報
番組内容
▽「大人の階段踏み外せともお」:ともおたちが、逆上がりができない担任・本田をからかう中、より子一人だけが本田を気遣った。本田は教え子たちが「大人の階段」を登り、空気を読めるようになってきていることに気付き… ▽「花のつぼみが教えてくれたよともお」:花壇のそばでサッカーをし、島田さんに叱られるともおたち。子供を目の敵にする島田さんだったが、礼儀正しく真面目なみつおには、他の子供とは違うものを感じる。
出演者
【声】三瓶由布子,田村睦心,武田華,生天目仁美,藤村歩,一杉佳澄,矢野亜沙美,樋浦勉,アサコ,長克己,田中あいみ,森田了介,高橋李依,田中里和,関根明良
原作・脚本
【原作】小田扉,【脚本】山田隆司,あべ美佳
監督・演出
【監督】渡辺歩
音楽
【音楽】長谷川智樹
ジャンル :
アニメ/特撮 – 国内アニメ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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