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【サッカー】

ハリル監督、高速カウンター伝授 昨夏W杯で王者ドイツ苦しめた必殺技

2015年3月26日 紙面から

選手を集め話すハリルホジッチ監督(右から2人目)=大分市内

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 バヒド・ハリルホジッチ新監督(62)が就任したサッカー日本代表は25日、国際親善試合チュニジア戦(27日・大分スポーツ公園総合競技場)に向け、大分市内のグラウンドで合宿3日目の非公開練習を行った。この日は約2時間、カウンター攻撃に焦点を絞って徹底指導。練習前のミーティングでも映像を見せてアドバイスを送り、昨夏のワールドカップ(W杯)ブラジルでアルジェリアを率いて王者ドイツを追い詰めた必殺カウンターを伝授した。

 ボールを奪ったら、全員が動きだし、スペースをつくりながら速く、遠くへ−。最初の攻撃練習でハリルホジッチ新監督が取り組んだのは、やはりカウンターだった。昨夏のW杯で韓国を撃破し、決勝トーナメントでは優勝したドイツを苦しめたアルジェリアの高速カウンター。この必殺技を日本代表にも導入した。

 まずは前日同様、練習前のミーティングで映像を使用した。同監督は「日本の一番弱い部分はカウンター攻撃が少ないこと。データでもカウンターは得点する確率が高い」と指摘。各国やクラブチームのさまざまなカウンターを見せ、イメージをつかませた。そして夕方の練習では素早くサイドをえぐる攻撃を繰り返した。

 ポイントは、ロングパスだ。W杯でのアルジェリアはパス総数が400本以上、日本より少なかったのに対し、ロングパスは逆に30本多かった。「奪ったときも、つなぐときも意識的に遠くを見ること。そこに3人目の動きで効果的な抜け出しが必要だ」と指導した指揮官。受け手と出し手が同じスペースを見つけられれば、最も効果的な攻撃となる。

 これには長く代表にいる攻撃陣も敏感に反応した。FW岡崎は「一つの武器だけじゃ戦っていけない。今、日本のサッカーは人数をかけすぎて、カウンターじゃなくなっている」と歓迎。トップ下が濃厚なMF香川も「ドルトムントでも監督は意識させていた。スペースを見つけてみんなで絡んでいければ」とイメージをふくらませた。

 もちろん、W杯アジア予選では引いて守る相手が多く、カウンターのチャンスは少ない。自然とボール保持率を上げた遅攻主体となるが、それはザッケローニ元監督、アギーレ前監督の指導で習得済み。その上に、速攻という古くて新しい引き出しをつくるというわけだ。全ては世界と戦い、勝つための取り組み−。ダイナミックにピッチを駆け巡る姿を初陣で見せる。 (宮崎厚志)

 

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