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 27日午後3時50分ごろ、北海道別海(べつかい)町別海鶴舞町の雪印メグミルク別海工場敷地内にある倉庫から、機械の洗浄に使う硝酸が漏れ出しているのを従業員が見つけ、消防に通報した。

 北海道警中標津署によるとタンクに入った液体の硝酸の一部がこぼれて、ガスになって流出した。硝酸は別の容器に移し替え、けが人はいないという。工場には当時95人がおり、うち30人が機械の洗浄作業をしていた。

 別海消防署によると、付近の住民に健康被害が出る恐れがあるとして、警察と消防が、半径約500メートル圏内の約80世帯に、屋外へ出ないよう注意を呼びかけた。道警によると、工場近くを通る国道243号が一時、約2・5キロにわたって通行止めになった。別海町役場には避難所が設置され、工場付近の住民49人が一時的に避難した。

 同工場ではバターなどの乳製品を製造している。工場によると製品への影響はないという。硝酸は毒劇物法で「劇物」に指定されている。