報道ステーション:番組降板の古賀氏、古舘氏とハプニング

毎日新聞 2015年03月28日 10時40分(最終更新 03月28日 12時33分)

「報道ステーション」のメインキャスターを務める古舘伊知郎さん=2004年、小座野容斉撮影
「報道ステーション」のメインキャスターを務める古舘伊知郎さん=2004年、小座野容斉撮影

 テレビ朝日の27日夜のニュース番組「報道ステーション」で、コメンテーターを務めた元経済産業省官僚の古賀茂明氏が自らの番組降板を巡って、キャスターの古舘伊知郎氏と激しく応酬するハプニングがあった。

 生出演した古賀氏は、古舘氏から中東情勢に関するコメントを求められたのを無視して「テレビ朝日の早河(洋)会長と(番組を制作協力する)古舘プロジェクトの会長の意向で今日が最後ということになりました」と突然発言。「これまで多くの方から激励を受けた一方で、菅(義偉)官房長官をはじめ、官邸の皆さんにはバッシングを受けてきたが、それを上回る皆さんの応援で楽しくやらせていただいた」と続けた。

 古舘氏は「今の話は承服できない。テレビ側から降ろされるというのは違う」と指摘。しかし古賀氏は「古舘さんは言いましたよね? 私がこういう(降板する)ことになることについて『自分は何もできなかった。本当に申し訳ない』と。(楽屋でのやりとりは)録音させていただきました」と抗議の姿勢を示した。

 さらに古賀氏は「I am not ABE」と安倍晋三首相を批判するような紙を提示し「官邸からまたいろんな批判が来るかもしれないが、陰で言わないでほしい。直接私のところに文句を言ってきて」などと述べた。

 古賀氏は、政府の原発再稼働方針に批判的な立場で知られる。この日で同番組への出演が最後になると、自身のツイッターで明かしていた。

 テレビ朝日広報部は28日、「金曜のコメンテーターはそのつどいろいろな方に出演をお願いしているので降板ではない」と説明。「古賀さんの個人的意見や一部事実に基づかないコメントをされたことは承服できない。番組に一部混乱がみられたことは視聴者におわびする」とコメントした。【須藤唯哉】

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