副操縦士が故意に墜落させた疑いがある。
ボイスレコーダーの解析結果に、衝撃が広がっています。
経営方針を巡って対立した父親と長女。
株主が支持したのは長女でした。
こんばんは、ニュース7です。
フランス南東部で起きたドイツの旅客機墜落。
当時、1人で操縦室にいたと見られる副操縦士が、故意に旅客機を墜落させた疑いが強まったと出ています。
捜査当局は、副操縦士の自宅などを捜索、副操縦士に一体何があったんでしょうか。
26日、警察による捜索が行われた、ルビッツ副操縦士の自宅です。
一夜が明けた27日も、警察などが警備に当たっています。
フランスの検察当局は、回収されたボイスレコーダーの解析などから、ルビッツ副操縦士が、故意に旅客機を墜落させたという見方を示しています。
操縦室では、何が起きていたんでしょうか。
フランスの検察は、ボイスレコーダーを解析した結果、次のようなことが分かったとしています。
墜落の10分前、機長が、ルビッツ副操縦士に操縦を交代。
操縦室から出ていきます。
1人になったルビッツ副操縦士。
機体の高度を下げ始めます。
一方、機長は、操縦室に戻ろうとして、インターホンで呼びかけますが、ルビッツ副操縦士は、操縦室のドアを開けるのを拒否。
ボイスレコーダーには、副操縦士が息をする音が残されていました。
会見したフランス・マルセイユの検察は、機長が必死になって操縦室に戻ろうとした様子について、こう話しました。
小さいころから飛行機の操縦に関心があったというルビッツ副操縦士。
地域の航空クラブに所属していたと、ドイツのテレビ局は伝えています。
航空会社によりますと、ルビッツ副操縦士は、2008年に、操縦士としての訓練を受け始め、6年前には数か月の間、訓練を中断した時期があったということです。
その後、訓練に復帰し、すべての飛行訓練や、健康診断に合格したということです。
一方、ドイツの大衆紙、ビルトは、ルビッツ副操縦士は、2013年に副操縦士として採用されるまでの間、飛行に不適格とされていた時期もあったとしています。
各国の航空会社はこれまで、ハイジャック対策として、操縦室への立ち入りを厳しく制限してきましたが、パイロットが1人で操縦室に閉じこもり、故意に墜落させるケースは、考慮されてきませんでした。
そもそも、操縦室の立ち入りを制限する対策は、日本が各国に先駆けて行ったものでした。
きっかけは、平成11年に起きたハイジャック事件。
羽田を離陸した旅客機の操縦室に男が侵入し、機長を包丁で殺害したのです。
事件をきっかけに、それまで比較的自由に許されていた操縦室への立ち入りが、原則禁止されました。
そして2001年のアメリカ同時多発テロ事件後は、世界的に対策が強化されました。
これは、エアバス社が制作したビデオです。
操縦室のドアはオートロックで、銃弾が貫通しないほど頑丈です。
ドアを開けるには、操縦士が操作しなければなりません。
今回のように、パイロットが意図的にドアをロックすれば、外から開ける手段はありません。
ドイツのメディアは、ドイツの航空当局が26日、2人の操縦士のどちらかが操縦室を離れる場合、客室乗務員が入り、2人態勢を維持するという規定を導入するよう、国内の航空会社と協議を始めたと伝えています。
また、ノルウェーやイギリス、カナダなどの航空会社が、同じような規定を設けることを決めました。
日本では、スカイマークが、従来から操縦室に必ず2人がいる態勢を維持するようにしています。
旅客機の墜落現場では、日本時間きょう午後から、捜索活動が再開されましたが、細かい破片が地中に埋まっていることなどから難航しています。
フランス内務省は、遺体の収容には少なくとも1週間余り、機体の回収には、さらに時間がかかる可能性があり、原因究明の鍵となる、フライトレコーダーの回収は難航するという見方を示しています。
次です。
株主が支持したのは長女でした。
経営方針を巡り、創業者で父親の会長と、長女の社長が対立していた家具販売大手の大塚家具。
きょうの株主総会で、父親の退任を求めた議案が賛成多数で可決され、大塚久美子社長が、引き続き経営トップを務めることが決まりました。
大塚家具では、この1年、父親の大塚勝久氏と、長女の久美子氏が、経営方針を巡って対立し、たびたび社長が入れ代わる異例の事態になっていました。
きょうの株主総会には、久美子社長が会社側の提案として、勝久会長の退任を求めて、取締役から外す議案を出す一方、勝久会長も株主として、久美子社長の退任を求める議案を出していました。
2人はきょうも鋭く対立しました。
勝久会長が議案の説明で、私はことし1月、クーデターで社長の座を奪われた。
次は後任社長選びを間違えないようにすると述べたのに対し、久美子社長は、会長から不穏当な表現があったが、そんなことではない。
経営課題の解決には、経営陣の刷新が必要だと反論しました。
さらに勝久会長は、社長の提案する経営陣で成功するのか、業績の回復は私にしかできないと主張。
久美子社長は、私が提案するメンバーで、家具市場が開拓できると確信していると応じました。
そして、採決が行われ、久美子社長側の議案が賛成多数で可決されました。
経営トップには、久美子社長が残る一方、勝久会長は取締役を退任し、経営の一線から外れました。
賛成は、議決権が行使された株式の61%に当たるということです。
父親の勝久氏との関係については。
一方、勝久氏は、このたびの騒動に関しては、心からおわび申し上げたい。
株主の判断を真摯に受け止め、まっさらな気持ちで出直しますというコメントを出しました。
株主からは。
大塚家具は競争激化で業績不振が続いています。
久美子社長は今後、経営の混乱を収束させて、業績を早期に立て直すことができるかが課題となります。
107人が死亡した10年前の、JR福知山線脱線事故で、安全対策を怠ったとして、検察審査会の議決によって強制的に起訴された、JR西日本の歴代の社長3人に、1審に続いて2審も無罪が言い渡されました。
平成17年4月、兵庫県尼崎市のJR福知山線で、快速電車が脱線してマンションに激突し、乗客など107人が死亡し、562人がけがをしました。
この事故では、JR西日本の歴代の社長の井手正敬元相談役、南谷昌二郎元会長、垣内剛元社長の3人が、検察の捜査で不起訴になったあと、検察審査会の議決によって、業務上過失致死傷の罪で強制的に起訴されました。
裁判では、経営のトップだった3人が事故を具体的に予測できたかどうかが争点になってきました。
1審の神戸地方裁判所は、具体的に予測できた可能性は認められず、ATS・自動列車停止装置の整備を指示する義務があったとはいえないとして、3人に無罪を言い渡し、検察官役の指定弁護士が控訴していました。
きょうの2審の判決。
大阪高等裁判所の横田信之裁判長は、事故の原因は、運転士が制限速度を大幅に上回ってカーブに進入したことにあり、異常な運転の危険性を予測することは、相当困難だったなどとして、1審に続いて、3人に無罪を言い渡しました。
再び言い渡された無罪判決に、遺族からは。
無罪といわれたときにはもうがく然とした。
1審、2審なんかでも、加害者を守るような感じで、被害者を守るものではないって感じだ。
結果の重大性を無視した判決を、怒りをもって受け止めましたし、これで勝ったんだというように、喜んでほしくない、裁判はこんな結果であっても、107人の命は帰ってこないんです。
JR西日本の真鍋精志社長は、次のように述べました。
今後私どもが被害者に真摯に向き合うことと、それから安全のためにリスクを洗い出して、危険性を減らしていくといった、そういう取り組みを引き続き継続させていただく、そういうことが私どもの責務ではないかなというふうに思っております。
こちらは長野県と岐阜県にまたがる御嶽山の今の様子です。
だいぶ暗くなってきました。
この手前の明かりはスキー場です。
そして、先ほど7時前ごろまでは、噴煙が上がっているのが分かりました。
大勢の登山客が巻き込まれ、戦後最悪の火山災害となった、あの日の噴火から、きょうで半年です。
去年9月27日、紅葉シーズンの週末、御嶽山が噴火しました。
57人が亡くなり、今も6人が行方不明です。
あれから半年、山はまだ雪に覆われています。
6人の捜索について、長野県は、雪どけや、火山活動の状況を見て判断するとしています。
噴火が起きた午前11時52分。
ふもとの献花台で、黙とうがささげられました。
荒井寿雄さんです。
息子の眞友さんを亡くしました。
噴石が頭に当たり、亡くなったと見られています。
一緒に登った友人の話では、近くにいた女の子の頭の上に、自分の持っていたリュックサックをかぶせてあげたといいます。
ふもとのスキー場でも、犠牲者を悼みました。
このスキー場は、噴火の影響でこの冬の営業を見合わせ、先月26日になって、ようやくオープンにこぎ着けました。
自宅で手を合わせる人もいました。
秋山浩和さんの両親です。
秋山さんが実家を出るまで過ごしていた部屋です。
思い出の写真と、幼いころの絵や作文。
そして遺骨は、今も部屋に置かれています。
前へ進もうとする遺族がいます。
息子を亡くした所清和さんです。
噴火直後、息子の情報を求めて、ふもとに駆けつけた所さん。
息子の祐樹さんは、交際相手の丹羽由紀さんと共に亡くなりました。
所さんのもとには、当日の2人が写る写真が届きました。
ニュースを見た人が送ってきたのです。
今月、所さんは、遺族会の発足に向けた話し合いに参加しました。
遺族会は、来月発足する予定です。
噴火の前に、その兆候を捉えることはできないか。
研究が進んでいます。
気象庁気象研究所の宮岡一樹主任研究官です。
地殻変動を研究しています。
火山は、噴火する前、地下からマグマやガスが上昇して、山が膨らむ変化が表れます。
このとき、山の周囲の観測点の間の距離も、長くなると考えられます。
ただ、一つ一つの変化はごく僅かです。
そこで活用したのが、スタッキングと呼ばれる手法です。
複数のデータを重ね合わせて、僅かな変化を際立たせるのです。
御嶽山では、半年前、噴火につながる兆候を事前に見いだすことはできませんでした。
しかし、スタッキングで分析した結果、山頂付近が膨張する変化が、噴火のおよそ1か月前の去年8月下旬ごろから続いていたことが分かりました。
気象庁は各地の火山活動に変化があった場合、スタッキングの手法で、地殻変動を分析することにしていて、日常的な監視にも活用できないか、検討することにしています。
安倍総理大臣は、参議院予算委員会の集中審議で、中国が設立を提唱しているAIIB・アジアインフラ投資銀行について、参加には慎重な検討が必要だとして、公正な統治の確立などを明確に説明するよう、引き続き中国側に働きかけていく考えを示しました。
安倍総理大臣は、ポルトガルの首相として25年ぶりに日本を訪れている、コエリョ首相と会談し、海上の安全確保に関する分野での協力推進などを巡って、意見を交わしたものと見られます。
会談の冒頭、安倍総理大臣は、南米やアフリカなど、世界に広がるポルトガル語圏のリーダーであるポルトガルとの協力を強化していくことは、歴史的な意義があると述べました。
これに対し、コエリョ首相は、ポルトガルは経済再生を果たし、成長の途に就いている。
国内の態勢をさらに強化し、日本とのパートナーシップを築いていきたいと述べました。
会談は午後7時過ぎに終わり、両首脳は、防衛当局間の連携を強化するなど、海上の安全確保に関する分野での協力推進や、日本とEU・ヨーロッパ連合との経済連携協定のことし中の大筋合意を目指した連携などを巡って、意見を交わしたものと見られます。
センバツ高校野球第2試合は実力校どうしの白熱した投手戦となりました。
仙台育英の佐藤世那は、1回戦で完封。
絶対に相手を倒すと、序盤から得意のフォークボール。
敦賀気比に得点を与えません。
0対0の5回、敦賀気比は、3番のはやしなか。
ここまで2打席ノーヒットです。
追い込まれたら、右方向を意識しろと指示され、2点タイムリー。
敦賀気比が待望の先制点を奪います。
敦賀気比のひらぬまも大会注目の好投手。
佐藤に投げ負けないと、最後まで力の入ったピッチングを続けました。
投手戦を制した敦賀気比、ベスト8進出です。
プロ野球はきょう、セ・パ両リーグがそろって開幕しました。
ニュースを続けます。
きょう午後、函館市の沖合で、4人が乗った作業船が転覆しました。
函館海上保安部によりますと、転覆したのは、熊本県の船会社が所有する、第18明祐丸19トンで、巡視船などが付近の海域を捜索したところ、船の近くで乗組員と見られる1人を見つけ、午後6時ごろ、救助し、病院に運んだということですが、消防によりますと、意識がない状態だということです。
また、現場で船体をたたいたところ、中からたたき返す反応のような音がしたということで、海上保安庁は、船の中に乗組員が残されている可能性もあると見て、特殊救難隊を現場へ向かわせ、調べることにしています。
JR東海は、12年後の開業を目指している、東京・名古屋間のリニア中央新幹線について、新年度・平成27年度の設備投資計画を発表しました。
前の年度のおよそ4倍に当たる930億円を投資し、品川駅や名古屋駅でのホーム設置工事を本格化するほか、そのほかの工事に必要な測量や設計、用地の取得などを進めていくとしています。
総工事費5兆5000億円余りに上る、東京・名古屋間の建設事業は、新年度から本格化することになります。
気象情報は寺川さんです。
こんばんは。
きょうも京都や松山など、各地からソメイヨシノの開花の便りが届きました。
気になるのは満開日ですけれども、これはいつごろになりそうですか?
こちらご覧ください。
鹿児島や高知では29日日曜日に、そして東京や福岡では、30日月曜日には、満開を迎える予想です。
そのほかも来週の前半には、満開の所が多くなりそうです。
そして、金沢では31日、仙台は来月の5日に開花する予想です。
この土曜、日曜、お花見を考えている方もいらっしゃると思うんですけれども、天気はどうでしょうか?
あすの土曜日は晴れる所が多く、お花見日和の所もありそうです。
九州は低気圧の影響で、雨の所が午後からありそうです。
そしてこの低気圧が、あさって日曜日には、発達をしながら南の海上を進む予想です。
この影響で、特に近畿から関東を中心に日曜は雨で、強まる所もありそうです。
ではあすの全国の天気です。
あす日中は広い範囲で晴れて、気温はきょうと同じかさらに高くなりそうですから、雪どけは一層進みそうです。
3時間ごとの天気。
宇宙から帰ってきました。
キッチンワゴンがやってきたのはやおよろずの神が集う神話の地島根県出雲。
2015/03/27(金) 19:00〜19:30
NHK総合1・神戸
NHKニュース7[二][字]
▽御嶽山噴火から半年 火山観測最新の動きは 【キャスター】武田真一,【サブキャスター】上條倫子,【気象キャスター】寺川奈津美
詳細情報
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【キャスター】武田真一,【サブキャスター】上條倫子,【気象キャスター】寺川奈津美
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