意外と「朝ドラ」らしい物語。
うちパティシエになりたい。
ふ〜よし!火山の国日本。
各地に火山の営みがつくり出した美しい風景があります。
「今また爆発が起きました」。
東京から南へおよそ1,000キロ。
小笠原諸島西之島のすぐ隣で海底火山の噴火が起こり新しい島が現れました。
1か月後にはもとあった西之島とつながり更に拡大を続けていきます。
1年後には東京ドームおよそ50個分もの広さになりました。
海底火山が1年以上も拡大を続けるのは非常に珍しい現象。
今世界中が注目しています。
NHKでは西之島の姿を撮影するプロジェクトを立ち上げました。
撮影に使うのはこちらの無人飛行機です。
機体の前方には4Kカメラを搭載。
ハイビジョンの4倍の高画質で記録できます。
島の周囲6キロ以内は立ち入り禁止。
更に人が乗った飛行機は高さ700メートルより下に入る事を禁じられています。
そこで130キロ離れた小笠原諸島の父島から無人機で西之島を目指します。
総飛行距離はおよそ300キロ。
往復2時間半の長旅です。
2014年12月6日いよいよ挑戦の日です。
無人機は高度100メートルでコンピューターによる自動操縦に切り替わり一路西之島を目指します。
2時間半後。
あ〜来た!来ましたね。
本当だ。
もう音聞こえるんじゃないでしょうかね。
無人機が帰ってきました。
いや見えました見えました。
果たして映像は撮れているのでしょうか?早速映像を確認します。
太平洋の真っただ中を行く無人機の映像が映し出されました。
お〜見えた見えた見えた西之島だ!揺れてますね。
揺れてるな〜。
お〜何か若干煙っぽいものが。
お〜結構噴煙上がってますね。
結構噴煙出てる。
ここから徐々に高度を下げ無人機にしか入れないエリアに突入していきます。
噴火を続ける島の中央部。
まるで富士山のような形です。
火口はきれいな円を描いています。
直径は70メートルもあります。
ここですここだ。
ここが旧島だ。
ちょっとだけ残ってるまだ。
手前に見えるのはもともとあった旧西之島。
その後ろに見える火口では激しい爆発が続いています。
うわ〜!すっごいじゃん。
おお〜すごい。
本当絶え間なくやってますね。
これ完全にあれじゃない噴石入ってるじゃん。
おっ来た来た来た!飛んでる飛んでる。
巨大な岩が次々と噴き出していました。
無人機は更に高度を下げていきます。
荒ぶる大地の姿をご覧下さい。
実は西之島で噴火が起きたのは今回が初めてではありません。
もともと西之島はとても小さな島でした。
今からおよそ40年前。
そのすぐ横で海底火山の噴火が起きました。
新しい島はもとあった島をのみ込み一つの島になります。
こうして出来たのが旧西之島だったのです。
太平洋の真っただ中に現れた新しい大地。
ここに生き物たちはどのように住み着いていくのか。
この島は生態系が育まれていく過程を見せてくれる自然の実験場とも言えます。
NHKはその様子を記録してきました。
出来たばかりの島に最初にやって来たのが海鳥でした。
その後島にはグンバイヒルガオなどの植物が生えてきました。
海鳥が種を運んできたのではないかといわれています。
鳥は島の生態系が豊かになっていくために欠かせない存在なのです。
森林総合研究所の川上和人さんも西之島の生態系の変化を追い続けてきました。
今回の噴火が起きる前西之島は世界的にも珍しい8種類の海鳥の繁殖地でした。
鳥たちが今回の噴火でいなくなってしまうのか。
それとも島にとどまり続けるのか。
その事が今後の島の生態系に大きな影響を与えると川上さんは考えています。
とにかく新しい生物が入ってくるのってすごい時間かかるんですよね。
この海鳥っていうのがもういるといないとでは最終的に出来上がる生態系が全く違うと考えていいと思います。
川上さんは無人機の映像の中に鳥を探していました。
しかし見当たりません。
諦めかけていたその時でした。
これこれこれ!これ鳥じゃないですか?
(川上)あっこれは鳥ですね多分。
そうそうそう。
それです。
(川上)この点ですね。
これちょっと上から見てかなり白っぽいです。
もう一回見せてもらっていいですか?鳥らしき影を見つけました。
(川上)背中側から見てかなり白かったので可能性としてはアオツラカツオドリの可能性っていうのがありますね。
で日本の中でアオツラカツオドリが繁殖しているのは実はこの島だけなんですよ。
海の上を飛ぶ一羽の鳥。
本当に島に住んでいるのか?更に低い高度での撮影に挑みました。
この日は強い風も吹く悪条件でした。
予定の時刻を15分以上過ぎて無人機がようやく戻ってきました。
来た来た。
(エンジン音)強風の中難しい着陸です。
やっとだな。
早速映像を確認します。
これこれ。
何?あ〜見えた!うわ〜!繁殖地があった場所に接近していきます。
果たして鳥は島にいるのでしょうか?ここで川上さんが何かを発見しました。
もう一回戻ってこっち側見せてもらっていいですか?ちょっと戻ってもらっていいですか?画面右側に注目して下さい。
あ〜いたいたいた!これ多分アオツラカツオドリですね。
飛び立ったところですかね。
(川上)内陸いたんですよやはり。
飛んでいたのはアオツラカツオドリ。
鳥は島に残っていました。
すばらしい!やっぱりいたんだ陸のとこに。
いたんだ。
僅かに残った旧西之島に鳥はまだ暮らしていました。
更に映像を丹念に見ていくと次々と鳥が見つかり始めます。
ここここここ!これこれこれ。
確認できただけで14羽。
激しい噴火にもかかわらず鳥たちはこの島にとどまっていたのです。
いるんですよだから。
よかったです。
いや〜すばらしい!無理したかいありました。
感動しちゃいました。
ハハハハ!正直こんだけ噴火もあれだけあって周り中もうもうと…何て言うか熱い所がある訳ですよね。
それでもなおちゃんとあそこの大地が自分たちの住み場所だっていうふうに認識してて見捨てないって事に僕は…その何て言うかな。
執着心に感動しましたね。
激しい火山活動によって新たに生まれた大地。
やがてここにも多くの生き物たちが暮らす日が来る事でしょう。
火山の国日本。
西之島はその息遣いを感じさせてくれます。
2015/03/27(金) 17:35〜17:50
NHK総合1・神戸
日本列島 火山の国の風景「西之島」[字]
東京から1000km離れた小笠原諸島の西之島。2013年11月に突如現れた火山島だ。4K撮影用の無人撮影飛行機で撮影した映像をご紹介する。
詳細情報
番組内容
東京から1000km離れた小笠原諸島の西之島。2013年11月に突如現れた火山島だ。噴火の勢いはとどまらず、世界の研究者やメディアが注目している。島の近くへの立ち入りは禁止されているため、4K撮影用の無人撮影飛行機を開発。GPS位置情報システムをもとに島へ近づき、接近撮影に成功。その映像をご紹介する。
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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