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 九州電力は27日、千葉県袖ケ浦市で大型の石炭火力発電所を建設し、首都圏で電力小売り事業への参入をめざすと正式発表した。出光興産や東京ガスと共同で出光の遊休地約30ヘクタールに2基の火力発電所を建てる計画で、2020年ごろに着工し、20年代半ばの運転開始をめざす。

 最大出力は計200万キロワット。東京電力以外の電力会社が首都圏につくる発電所としては最大級で、投資額は数千億円規模になる見通し。3社が約3億円ずつを出資して5月に事業会社をつくり、環境影響評価(環境アセスメント)の手続きに入るとしている。

 九電は火力発電所の計画や建設、運営のノウハウがあり、出光は石炭の調達に強みがある。東京ガスは首都圏に1千万件超の顧客基盤を持つ。来年4月の電力小売りの全面自由化をにらみ、3社がそれぞれの得意分野を生かして首都圏での電力小売りに乗り出す。