”お家騒動”には興味がなかったのですが,せっかくなので読んでみました。
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母が乱入し“浪花節”全開 大塚家具株主総会は娘勝利も大波乱 2015年3月27日(金)15時39分配信 日刊ゲンダイ
http://news.nifty.com/cs/economy/economyalldetail/gendai-20150327-247342/1.htm
父は3人目の質問者として、マイクに立った。
「(大塚家具の)復活は私しかできない」と訴えるが、娘は「貴重なご意見をありがとうございました」と受け流す。しかし、父は引き下がらない。続けて再質問し、マイクを離れても叫んでいたため、娘が「ご静粛にお願いします」とたしなめた。
すると今度は、母の千代子さんが乱入、必死の訴えを始めた。
「私が一番中立な立場です。(久美子に経営が)できるとは思いません。あまり社員をイジメないでください」
父と同様、母も暴走気味で、会場からは怒号が飛ぶ。しかし母は、「聞いていただきたいんです。おかしいですか」とひるまない。
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なんかこれでは感情論でサッパリ意味がわからないので,Wikipediaで調べてみました。
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大塚家具
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%A1%9A%E5%AE%B6%E5%85%B7
大塚家具は創業者である大塚勝久が取り入れた、広告宣伝費の大量投入と「入店時に顧客名簿を作成し(=会員制の導入)、店員が顧客について回る」という積極的な接客により“結婚後のまとめ買い”需要を取り込むことで成長。2001年12月期には営業利益75億円でピークを迎えた[9]が、その後住宅需要低迷やニトリ・イケアをはじめとする新興勢力の台頭、さらには自社株買いに伴う不祥事に伴い業績が低迷[10]。2005年には執行役員制を導入。従業員出身の取締役を解任し、5人の取締役全員を一族から選任した[11]。
2009年3月の株主総会で、創業以来社長を務めてきた大塚勝久が会長に退き、後任に勝久の娘(長女)で旧富士銀行(現みずほ銀行)出身の大塚久美子を社長に昇格させた。久美子は勝久の用いた接客方法が「利用客の心理的な負担になり、客足を遠のかせる」と判断、「(一人でも)入りやすく、見やすい、気楽に入れる店作り」を目指し、店舗にカジュアルな雰囲気を施して積極的な接客を控える手法を取り入れ、10年以上減り続けてきた入店者数を増加に転じさせるなど業績改善に一定の効果をもたらした[9]。しかし、これが「自身の築いた経営路線の否定」と映った勝久は2014年7月、取締役会で業績不振を理由として久美子社長の解任を提案[9][10]、これが成立した(週刊東洋経済は、久美子を除く7人の取締役のうち、5人が賛成、社外取締役の1人が反対、1人が棄権したと報じている[9])ことを受けて久美子は無役の取締役に降格。勝久が社長を兼務して現場に復帰し、久美子の社長時代に新規顧客層の開拓のために開いた北欧インテリアのショッピングモールサイト「Morgenmarked」(モルゲンマルケット)とその実店舗[12]「Morgenmarked 目黒通り」(東京都目黒区)、佐藤オオキ主宰のデザインオフィス「nendo」とのコラボレーションによるセレクトショップ[13]「EDITION BLUE 青山」(東京都渋谷区)をいずれも2014年11月末で閉店させ、高額商品を前面に出した広告を大量投入するなど、久美子のとった路線変更をすべて否定するかのように従前の経営手法に戻した施策を採り始める[9]。
ところが、社長交代後も業績はさらに低迷。店長16名のうち10名を解任するなどの前社長派に対する粛清人事や、多額の宣伝広告費の積み増し、故郷春日部における5000坪の土地購入などがなされていたこともあり、2015年1月15日、全社外役員である社外取締役3名及び、社外監査役3名の連名で、取締役会付議やコンプライアンス体制の強化、経営における合理性の確保などを求める要望書が出された。また要望書の提出と同時に、2014年に前社長解任に賛成した三井住友銀行出身の社外取締役1名が辞任した[14]。
平成26年12月期業績について2度の業績下方修正を経て4年ぶりの営業赤字に転落する事態となったことを受け、2015年1月28日の取締役会では、久美子の社長復帰・勝久の会長専任を決定する。このときの取締役会については、複数のメディアが取締役7人のうち4人が賛成、勝久及び長男勝之専務を含む3人が反対という僅差で可決された[15][10][16][17]と報じている。
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コレを読めば,娘の社長のほうが経営を学び,現代の方法に合わせた運営をしているようです。
それを親はよく思わず,「自分が培った方法でどうしてやっていけないのか」として意固地になっているだけに見えます。
こんなの私から見たら娘のほうが正しいのは自明なのに,それでさえ,”会社提案への賛成票が61%と過半を占めた”と,過半を占めてはいますが2/3には届いていません。
いわば3人に1人以上は親の側についたということです。
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社長が経営権を掌握
月27日開催された定時株主総会には200人が出席。3時間余りにわたって開催され、16万5340の議決権行使に対し、会社提案への賛成票が61%と過半を占めた[28]。これにより勝久会長の社長復帰と久美子社長の退任を要求する提案は否決された[29]。総会後久美子社長が記者会見を開き、「総会後はノーサイド。全員が心をひとつにして、信頼回復に努めていきたい」と決意を表明した[30]。また総会後大塚家具は勝久会長が27日付で取締役を退任したと発表した[31]。
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私がもし大塚家具に関係していれば,創業者である勝久会長をなんとかしてひっぺがしにかかります。
なんで3人に1人以上が必要な変革をできないか。
きっと”これまで上手く行っていた方法だから,きっと上手くいく”と思っているのが多いのでしょう。
ニトリ・イケアのいいところを取り入れねば,スーパー競争に敗北してイオン傘下となり,遂に名前が消える,ダイエーの二の舞は目に見えています。
それが多くの人々には,”これまで上手く行っていた方法だから,きっと上手くいく”という論法で理解できない。
日本の悪いところはこのあたりにあると思います。
と思ってダイエーで検索しましたが,面白いページを見つけました。
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ダイエー失敗の本質 マスコミ報道は底が浅い見本
http://www.geocities.jp/penelopeknight/consaltant/daiei.html
ダイエーの経営失敗については誰しも知るところであるが、ちょっと浅はか過ぎるので一発書いておこう。
世間でのダイエー失敗の原因は以下のものであろうか。あくまで記憶の範囲なのだが・・・
・中内一族の経営センスのずれ
・規模の追求だけをしすぎ
・本部の指示と現場の乖離
・消費者を型で押したように判断して、ニーズを無視した
・本業以外での無駄な投資
これぐらいだろうと思う。(他にあったら教えて!)どれもそれはそうなんだが、1番の原因かと言ったらそれは
・・・違うぞ!
経営の神様と言われた中内は「スーパーの神様」ではなく「土地取引の神様」なのだ!確認してみよう。
(略)
(これがダイエー商法)
ダイエーが出店する際にスーパーで必要とする土地以上(基本的に2倍)の面積を買い込む。そして出店する。ダイエーのおかげでにぎやかになるから、土地が値上がりする。
そうなれば後は簡単。必要ない土地を売却して売却益を得るか、値上がりした土地を担保にして銀行からお金を借りて、また新しい店を作る土地を必要以上に買い込むだけだ。それを延々と繰り返すだけだ。良くはわからないが、もともとは2足3文の土地だ。ダイエーが来れば周辺の土地は倍以上に値上がりするだろう。年率数十%で成長することは土地取引の値上がり益で十分可能なのだ。
この方法は一時期ジャスコ(イオン)も真似た。でもイオンは僻地商法と言うちょっと違うシステムだったから助かったのだが、ダイエーは土地値上がり手法に全て賭けたのだ。
肝心のスーパー業は利益が赤字でなければOKと言う程度。売上高利益率の異常な低さなど、問題にはならなかったのである。そしてこれが後々止めを刺すことになる。
(ダイエー失敗の本質)
もうわかっただろう。土地が値上がりしているうちはダイエーは順風満帆だ。ところがバブル崩壊で土地値上がりどころか土地値下がりとなってしまえば、土地担保評価減、新規出店難、低収益率の店舗群だけが残ることになる。3重苦だ。
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このダイエー商法,実はAKBにも極めて似たものを感じます。
”ダイエー”を”AKB”,”スーパー”を”握手会”,”土地”を”メンバー”と変換してみましょう。
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(これがAKB商法)
AKBが出店する際に握手会で必要とするメンバー以上(基本的に2倍)の面積を買い込む。そして出店する。AKBのおかげでにぎやかになるから、メンバーが値上がりする。
そうなれば後は簡単。必要ないメンバーを売却して売却益を得るか、値上がりしたメンバーを担保にして銀行からお金を借りて、また新しい店を作るメンバーを必要以上に買い込むだけだ。それを延々と繰り返すだけだ。良くはわからないが、もともとは2足3文のメンバーだ。AKBが来れば周辺のメンバーは倍以上に値上がりするだろう。年率数十%で成長することはメンバー取引の値上がり益で十分可能なのだ。
(AKB失敗の本質)
もうわかっただろう。メンバーが値上がりしているうちはAKBは順風満帆だ。ところがバブル崩壊でメンバー値上がりどころかメンバー値下がりとなってしまえば、メンバー担保評価減、新規出店難、低収益率の店舗群だけが残ることになる。3重苦だ。
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そしていま,バブル時代に土地が暴落したのと同じように,大勢に分散してメンバーの価値が下がっているために,売れるメンバーがいなくなっているのです。
だから何度も組閣して,さらにはドラフトまで行い,メンバーの価値がさも上がったかのように見せかけようとしているのです。
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