キャスター・アナウンサー BLOG

大越健介の現代をみる

プロフィール~野球で学んだこと~

2011年01月09日 (日)

最近、日本ハムにドラフト指名された早稲田の斎藤祐樹投手が、しゃれた言葉をつかっていましたね。確かこんなふうでした。「斎藤には何かあるといわれてきた。その何かがわかった。それは仲間です」。なんとも、ハートをわしづかみにするコメント、こちらが教わりたいくらいですが、僕も、野球で得た最大の財産は仲間です。
でも、それだけではないはずだとあれこれ考えを巡らせてみました。
そうすると、「迷ったらゴー」という言葉が浮かんできました。斎藤選手に比べれば、何ともイケていない言葉ではありますが、野球に打ち込んで以来というもの、僕の頭の中には、常にこの言葉があります。石橋をたたいて渡る慎重で思慮深い性格とはほど遠いのかもしれません。でも、野球で出会うあらゆる局面を、ぼくは「迷ったらゴー」で乗り切ってきました。いや、乗り切れずに失敗することもありましたが、しゅん巡して立ち止まり、後悔するよりもはるかによいと思ってきました。きっと単純なんですね。迷ったとき、止まってしまえばそれまで。しかし、同じ迷っているのでも、前に向かって動き出せばエネルギーが放出され、モメンタムが生まれる。そうすれば、何かが変わるし局面が打開できるかもしれない。僕は、だいたいそちらの可能性にかけてきました。

NHKでニュースキャスターの仕事をしていてもそうです。このコメントは踏み込みすぎではないか、この演出は批判を浴びないか。それこそ毎日、山のように悩むことばかりです。しかし、十分に悩んだ末であれば、前に進む。すでに十分悩んだことで、かなりの思慮は働いているはず。それならば、石橋をたたいて「割って」しまうよりも、前に向いてつんのめる方を、僕は選びたいと思っているのです。

投稿者:大越健介 | 投稿時間:10:24
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