プロフィール~やってみたい取材~
2011年01月06日 (木)まずは、激流・中国をこの目で見てみたい。
僕はアメリカ・ワシントン勤務の経験はありますが、今、もっとも強い関心を持っているのは中国です。急成長の波に乗る中国は、所得の格差、人権問題といった、様々な困難を抱えながらも、世界を驚かせる勢いで、経済的、軍事的な存在感を高めています。日本をはじめとする周辺各国との摩擦が絶えないのはご承知の通りですし、一方で、相互依存関係はかつてなく強まり、中国なしには、日本経済が成り立たないも事実です。この巨大な隣国と、どうやって向き合っていくべきか。互いの利益を最大限に引き出すには、どのようなお付き合いをしていくべきなのか。興味は尽きません。
幸い、念願が実って、1月の下旬に、北京や上海での取材が実現しそうです。北京では、外からは見えにくい「政治エリート育成」の実態を、また上海は、成長の光と影、ひとりっ子世代の目指すものについて、現地特派員の力を借りながら、取材し、リポートしたいと思っています。
あと、これはある種の役得かもしれませんが、同世代のシリーズインタビューを企画できないかと思っています。ぼくは来年(2011年)、50歳になります。孔子さまは、40にして不惑、50にして天命を知ったといいますが、僕はまだまだ惑ってばかりで、天から授けられた使命もわらかないままです。
僕たちの世代は「現代っ子」と言われた世代です。先の大戦を経験した親の世代から、「子どもたちにはもうあんな思いはさせたくない」と、のびのび、自由に育てられ、自らの成長期は、社会の高度成長期と重なります。
ところが、甘やかされた世代の弱さなのか、僕たちが社会の中堅となった30歳代前半から今日まで、日本は経済的にいしゅくし、少子高齢化などの課題にも、しっかりと対処できずにいます。いい時代に育ててもらいながら、それを社会に恩返しできずにいるもどかしさ。僕は自分の世代をそんな風に位置づけています。
とはいえ、各界には独自の視点と努力で、すばらしい活躍をしている方々がたくさんいます。もう50、されどまだ50。少々疲れの見え始めた心と体にむち打って、まだまだ自らに挑戦を課す魅力的な同世代の本音に迫りたいと思っています。
投稿者:大越健介 | 投稿時間:09:21