官製相場で大儲けしたネットトレーダーに脱税の疑いだ。大阪地検が大阪府門真市に住む水野新氏(43)を所得税法違反で告発した。この男は、15年ほど前から個人で株売買を始め、2012~13年にかけて約30億円の利益を上げたが、2億1600万円を脱税したとされる。
「過激な上昇相場だとはいえ、2年間で30億円の稼ぎとはビックリです」(市場関係者)
これが普通の感覚だろうが、兜町のディープな世界では、水野氏は「相撲でいえば前頭ぐらい」だという。
「1日に何度も売買を繰り返すデイトレーダーはツワモノ揃い。株価操縦と紙一重ですが、数人のグループを組んで稼ぎまくっている人はいっぱいいます。関西を拠点にして活動する投資家が多いようです」(株式評論家の杉村富生氏)
大阪には、10人程度で構成する投資グループが少なくとも30は存在しているといわれる。グループ内の頂点に立つ投資家には、運用資産が100億円を超える“大富豪”もいて、「株価が2割アップすれば20億円の稼ぎ」(証券関係者)。「2年間で30億円」はカワイイものなのだ。