田内康介
2015年3月27日11時54分
厚生労働省は27日、世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務局が、はしか(麻疹)が日本国内で「排除状態」にあると認定したと発表した。2010年5月を最後に、長く流行の中心になっていた土着のウイルスは検出されていないという。ここ数年、年200~500人が海外から持ち込まれたウイルスに感染しており、厚労省は定期接種を呼びかけている。
排除認定は、土着ウイルスが3年間検出されないことが必要。国内で土着ウイルスの感染によるはしかの流行は07~08年に起き、08年の患者は1万人を超えた。厚労省は08年度から、定期予防接種の対象に中学1年生と高校3年生を時限的に追加し、5年間で1千万人以上が受けた。その結果、10年以降は感染者は500人を下回る状況が続いている。
西太平洋地域で27日に排除状態が認定されたのは日本など3カ国で、これで計7カ国・地域になる。中国やフィリピンでは依然流行がある。はしかに感染すると、高熱や全身の発疹が出て、肺炎や脳炎などの合併症で死亡することもある。(田内康介)
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