確率の問題って、直感に反していることもあったりして間違いやすいですよね
増井さんの本「スマホに満足してますか? ~ユーザインタフェースの心理学~」に、混乱しやすい確率問題の例として「兄弟の性別問題」が取り上げられていました。以下、引用しながら説明します。
「ふたりいる子どもの一方が男の子の場合、もう一方も男の子である確率は」という問題も間違えやすいことで有名です。この確率は1/2だと考えてしまいがちですが、正解は1/3です。
ふたりの子供をA、Bとすると、A、Bが男か女かの場合分けはこのような図になると。
1方が男の子のケースは3種類あり、そのうちもう一方が男の子のケースは1種類。なので答えは 1/3 なります。
……という説明でした。
「ふたりいるうちの一方が男の子」という情報がとても重要です。「どちらかは必ず男の子」ということですから、「両方とも女の子」のケースが排除されるのです。つまり、もう一方の性別が女の子である可能性が減るのです。すごくありがたいヒントです。
もし問題文が「上の子が男の子の場合」ならばもう一方が男の子である確率は 1/2 になります。もう一方に性別についてのヒントがまったくないからです。
いやあ、難しいですね、確率って。
■増井俊之 / スマホに満足してますか? ~ユーザインタフェースの心理学~ [Kindle版]
コンピュータのハードウェアは劇的に進化しているのに、使いやすくなっているようには感じられない。また、スマホは知的生産には不向きで、流れてくる情報を見るだけの時間潰しのツールになっている。本来コンピュータは、人間の能力を拡大し、いつでも/どこでも/誰でも使えるツールとして構想されてきたものだ。では、その方向に正しく進化するにはどうすればいいのか。ユーザインタフェースの第一人者がわかりやすく解説する。
(ref. 【書評・感想】スマホに満足してますか? ~ユーザインタフェースの心理学~[2015-03-25-2])
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