川栄、卒業電撃発表！襲撃事件後遺症癒えず、女優目指し「一から勉強」

涙ながらに卒業を語った川栄李奈（右）と見守る高橋みなみ（中）、横山由依（左）

　昨年５月の握手会で暴漢に襲われたＡＫＢ４８の川栄李奈（２０）が２６日、さいたまスーパーアリーナで行われたコンサートで卒業を電撃発表した。この１年、事件の影響で握手会に参加できないことで悩み、自ら決断した。具体的な卒業時期は未定だが、今後は女優を目指して活動する。北原里英（２３）のＮＧＴ４８移籍、乃木坂４６・生駒里奈（１９）の兼任解除なども発表され、アンコールに飛び出したサプライズに２万４０００人の観客はどよめいた。

　「川栄李奈、卒業―」。“春の人事異動”として茅野しのぶ支配人（３２）から全メンバーの新たな所属チームが次々と発表される中、「おバカキャラ」で人気を誇った川栄の卒業がアナウンスされると、場内はどよめきに包まれた。

　他のメンバーたちも突然の発表に一様に驚きの表情。総監督の高橋みなみ（２３）から「決めてたの？」とマイクを向けられた川栄は、涙ながらに「私は去年の事件から握手会に出られなくなった。ＡＫＢは握手会を大事にしているのに、私は出られない。これからも出られることはない。周りの人は、『気にしなくていい』と言ってくれるけれど、私は気にしてしまう」と悲痛な心の内を明かした。

　昨年５月、岩手での握手会でノコギリを持った男に襲われ、右手親指の骨折などの重傷を負った。懸命のリハビリに励み、けがは回復したが、心の傷はいつまでも消えず、トラウマから握手会にも出られなくなった。入院中には芸能界をやめることも考えたそうで、最近も「正直、まだ突然の大きな音や声には怖いと感じてしまう」と後遺症に苦しんでいることを周囲に打ち明けていた。

　突然の告白後、大きな「りっちゃんコール」に包まれる中、川栄は必死に涙をこらえ脱退後の目標を語り出した。「自分がやりたいことをできる限りやりたい。私はお芝居をすることが大好き。ドラマに出させてもらっていて、周りから刺激を受けている。今のままじゃまだ通用しないので、一から勉強したい」。昨年１０月期のＴＢＳ系ドラマ「ごめんね青春！」などに出演し、「女優になりたい」という夢に目覚めたようだ。

　最後は高橋も涙を流し、「川栄の苦悩は私も感じていた。でも、早すぎるよ。ＡＫＢにいて、どんどん成長する姿を見たかった。決断が早いかどうか、これから正解にするしかないよね」とメッセージを送った。

　また総合プロデューサーの秋元康氏はトークアプリ「７５５」で「川栄を全力で応援します」と書き込んだ。