-
今さら人に聞けない、写真再入門
「写真集」とは何ぞや? 日本随一の僧侶コレクターに教えてもらう楽しみ方
-
世界各地のフェスに出た「渋さ知らズ」に訊く、良いフェスの条件
都市型フェス『SYNCHRONICITY』が10年も続けてこれた理由はどこに?
-
ヤマジカズヒデ×チバユウスケ 飾らないカリスマたちの音楽談義
THEE MICHELLE GUN ELEPHANTとdipの結成から今日までの24年間を回顧
-
ギーク界の戦闘美少女ジュリワタイの果てなきフロンティア精神
オタク文化を世界に届けたギーク女子の、夜も眠れぬ新しいテクノロジーへの恋
-
人口約20人の小さな村で暮らす高木正勝、「見えるもの」の発見
村での生活や「倍音」を通して気づいた、日々を豊かにする「感覚」の鍛え方
-
21世紀の女子解放論 もっともっと、気持ちいい毎日を
湯山玲子×トミヤマユキコ 男が日和る現代、女は仕事・結婚・性をどうすべき?
-
あの人の音楽が生まれる部屋
ジャズのルールを壊すfox capture plan。攻め続ける戦略の狙いとは?
-
愛されるスイスデザインの魅力を、春香クリスティーンと学ぶ
スウォッチ、バリー、ヘルベチカ……オシャレなスイスデザインが一堂に集結
-
Acid Black Cherryはなぜ売れる? V系ロックのホントを分析
既存のロックと視点が違うセクシーさとは?好調なセールスを支える内なる魅力
-
どこよりもわかりやすい、戦後美術のスター『高松次郎展』ガイド
会田誠が「誇るべき先輩」と語った、ミステリアスなアーティストの軌跡
-
『クリエイターのヒミツ基地』
Twitter、LINEで大ブレイク中、「にゃっちーず」の作者、かわベーコン登場
-
映像作家ひらのりょうと観る、鬼才画家・難波田史男の世界
美術館に収蔵されていた、知られざる「天才」の作品300点が一堂に展示
-
日本の巨匠・奈良原一高を知ってる? 宮沢章夫と観る強烈な写真展
サブカルチャー誕生とのシンクロニシティー、戦後世代たちの新しい空気感
-
プロはどうやって聴いている? 知って得する音楽リスニングガイド
ROY(THE BAWDIES)が語る音楽愛、なぜ彼らのロックは大衆に響く?
-
岸田繁(くるり)×加藤貞顕対談 音楽市場の変化をチャンスに転換
自由度の高いプラットフォーム・noteがクリエイターに提案する可能性とは?
-
スガシカオが語る、事務所からの独立とメジャー復帰の真意
メジャーの華やかさとインディーズの苦悩を経た男のネクストラウンドとは?
-
宇川直宏インタビュー 5年目を迎えたDOMMUNEの次なる目標
1000人以上のアーティストを切り取ったアーカイブがついに解放へ
-
45歳のおっさんが怒っててなにが悪い? 横山健の生き方に学ぶ
震災に変えられた観念、孤独と拒絶を背負って生きる人間のドキュメンタリー
-
初のアニメ監督に挑んだ岩井俊二が語る、トライ&エラーの楽しさ
アルバイトを通して描く成長物語。子どもが「ただの大人」になる瞬間とは
-
芸術とは何か? 美輪明宏、モノクロの社会を斬る
希代の歌い手は初音ミクやアイドルをどう見る?芸術を取り戻す者達へのエール
-
坂本龍一が想像する、新しい時代のアート、環境、ライフ
先進的なメディアアートセンターYCAMで、意識を拡張する作品を展示
今さら人に聞けない、写真再入門 Vol.1 「写真集」とは何ぞや? 僧侶収集家による贅沢レクチャー
- 文:内田伸一
- 撮影:豊島望
- (2015/03/26)
お洒落なカフェや洋書店でよく見かける定番アイテム「写真集」。カルチャー系の雑誌でも「写真特集」ならぬ「写真集特集」が人気を呼び、その年の写真集が鍵になる有名な賞も。そもそも写真集の魅力ってどんなものだろう? どうせ「今さら」教えてもらうなら、最高の先生に学びたいもの。そこで日本随一の写真集コレクター、金子隆一さんを訪ねました。
じつは金子さんは、300年以上続くお寺の住職であり、東京都写真美術館の学芸員としても活動してきた人物。今回はそんな専門家のコレクションからキーとなる数冊を拝見しつつ、写真集の楽しみ方を伺いました。写真集の上手な見方、出会い方、おすすめの古本屋なども質問。写真集の奥深い魅力を楽しむヒントを学びます。
金子隆一(かねこ りゅういち)
1948年生まれ。写真評論家、写真史家、写真集コレクター。本業は僧侶。立正大学文学部卒業。元東京都写真美術館学芸員。武蔵野美術大学非常勤講師。日本写真史、特に日本の芸術写真(ピクトリアリスム)を専門とし、東京都写真美術館の企画展はもちろん、国内の様々な写真展を企画している。主な著書として、写真集を写真撮影してアーカイブした『日本写真集史1956-1986』(2009年、赤々舎)などがある。
膨大な数がある写真集。「最初の1冊」はどうやって選ぶのが正解ですか?
金子隆一さんは、写真好きなら知らぬ人のいない写真集コレクター。国内外の写真集を2万冊以上も収集し、写真評論家・写真史家としても活躍しています。今回はそんな彼のご自宅(お寺)を訪ねての取材、ワクワクしつつ東京・谷中の住所に向かいます。
江戸中期から300年以上続く由緒ある「正行院」の第32代住職、それが金子さん。袈裟姿で小脇にウィリアム・クライン(20世紀の重要な写真家。『VOGUE』誌での仕事や、大都市を荒々しくとらえた作品で知られる)写真集を抱えて説法なさる姿を妄想したものの、現れたのはピンクのセーターを着こなす軽妙洒脱なおじさまでした。
金子:はいはい(笑)、ちょうど最初にご紹介しようと思っていたのがクラインの『New York』(1956年)です。初めて買った洋書の写真集でしたね。大学での写真部時代、評論家を招いた特別講義があり、自分がそれまで見てきた写真とはまったく違う世界に出会ったんです。それが『New York』。1967年のことでした。
それまで金子青年がふれてきた名写真家には、今も写真賞にその名を冠する木村伊兵衛や、庶民から仏像までを独自のリアリズムでとらえた土門拳、日本人初のマグナム・フォト寄稿写真家になった濱谷浩などがいたそう。
金子:彼らの写真は個性こそ違えど「何が写っているのか」が明確でした。でも『New York』はまったく違った。単純に言えば、強烈な「ブレ、ボケ」手法も用いて、急成長する大都市のエネルギーをとらえたもの。でもそれは、当時写真家への道にも憧れていた私にとって「自分にこういう写真が撮れるかどうか?」すら判断できない、初めての「見る体験」でした。
その衝撃が忘れられず、銀座の洋書店で小遣いをはたいて手に入れた『New York』。それが今も金子さんのもとにあります。
金子:後に東京都写真美術館がこのシリーズから20点を収蔵することになり、その選択を担当しました。絶対にこれをと決めていたのが、写真集のラスト……ではなくその直前の1枚です。壁一面のガラス越しに眺める、NYの風景。窓の反射で、室内に豪華な美術品が並ぶのもわかります。まるで墓標のような摩天楼のラストも強烈ですが、私はこの豪邸からの写真のほうが、NYの繁栄、または虚栄をとらえていると思った。ただそれも、冒頭からページの流れを通してこそ感じること。ですから私はこの1冊で、写真の可能性と「写真集でしか伝えられないこと」を教わったと思います。
たしかに、さまざまな躍動や喧噪を経て辿り着くこの夜景には、何とも言えない気持ちにさせられます。やはり写真集はこうやって順番にページを味わっていくのが王道?
金子:でも1冊ずつ、それぞれに合う見かたがあると思いますよ。最初から順序良く、は作り手の意図も実感できるので王道ですが、私は一度そうして見終わった後に後ろから見直したり、好きな箇所を開きながら眺めることもあります。そうすれば、いつになっても新しい発見があるんです。
と、その言葉通り、購入から40年以上を経ても、初めて『New York』を手に取ったときのような目の輝きが印象的な金子さんでした。
ところで、写真集との出会いを求めて書店へ出かけても、膨大な作品をどれから手に取ればいいか迷ってしまいそうです。自分の「最初の写真集」を選ぶヒントも聞いてみました。
金子:「ハッと感じたら買うがよろし」(笑)。じつはこれ、戦前のカメラマン・安井仲治がその極意を列挙した「写真家48宣(よろし)」の1つ、「ハッと感じたら写すがよろし」のもじりです。最近はインターネットも便利ですが、自分の世界を超えた何かと偶然出会うには、やはり本屋に出かけるのがいい。私も昨年に東京都写真美術館の学芸員職を引退したばかりなので、また書店巡りの時間を増やしたいですね。
内田伸一
1971年生まれ。ライター、編集者。『キャプテン翼』命なのに卓球部の中学生、The Clashに心酔するも事なかれ主義の高校生、心理学専攻のモラトリアム大学生として成長し、初対面が苦手な編集者として『A』、『Dazed & Confused Japan』、『REALTOKYO』、『ART iT』などに参加。矛盾こそが人生哉。
CINRA.STORE カルチャーセレクトショップ
-
nu(エヌユー) - 10年メモ(ネイビー) 2015年4月始まり
¥3,240
10年前の今日、何をしていたか覚えていますか?
-
Lawny - トートバッグ(ブラウン生地/さんかく)
¥16,200
人気バッグブランドのスペシャルエディション
-
JUNIO - CONTES(ショート / イエロー×ホワイト)
¥2,700
土と釉薬のカラフルな共演
-
BEFORE my BREAKFAST - Denim Planter(ブルー)
¥7,560
様々なモノの収納にも使えるデニムのプランターカバー
-
BEFORE my BREAKFAST - Denim Apron(ブルー)
¥12,960
ファッション性の高さにこだわったデニムエプロン
-
OCICA - OCICA DEER LEATHER PENCASE
¥6,800(
石巻市・牡鹿半島でつくる天然鹿革のペンケース
-
HELLOAYACHAN - ○△(グレー/ブルー/オレンジ)
¥2,484
京都発、カラフルで楽しいハンドメイド・アクセサリー
-
安藤晶子 - iPhone6ケース「TILE3」
¥16,200
街角で見つけたタイルたち
-
神尾茉利 - マグカップ「ねこのマグカップ 1」
¥1,944
水彩で描かれた個性豊かなねこたち
-
大橋トリオ - 【特典付】『ohashiTrio TOUR 2015 ~PARODY~』チケット
¥6,500
CINRA.STORE限定特典が付いた、大橋トリオ2015年全国ホールツアーチケット
-
ichimaruni - ロール M(エクリュホワイト)
¥10,260
ショルダー、トート、リュックとして使える3Wayバッグ
-
アベミズキ - iPhone6ケース「BRING IT ON!」(ホワイト)
¥3,780
「電話にまつわる」デザインシリーズ
-
山根慶丈 - iPhone6ケース「たぬたぬ (ミントグリーン)」
¥3,780
平成生まれの昭和クリエーターが描く、どこか懐かしいたぬきのiPhoneケース
-
ichimaruni - エア デリ(レッド)
¥8,640
空気のようにふんわり軽いデリバリーバッグ
-
ヌトグラン - iPhone6ケース「ネコパズル」
¥3,780
宝石のようなパズルの世界に迷い込んだネコちゃんたち。
-
nu(エヌユー) - 10年メモ(ネイビー) 2015年4月始まり
¥3,240
10年前の今日、何をしていたか覚えていますか?
-
Lawny - トートバッグ(ブラウン生地/さんかく)
¥16,200
人気バッグブランドのスペシャルエディション
-
JUNIO - CONTES(ショート / イエロー×ホワイト)
¥2,700
土と釉薬のカラフルな共演
-
BEFORE my BREAKFAST - Denim Planter(ブルー)
¥7,560
様々なモノの収納にも使えるデニムのプランターカバー
-
BEFORE my BREAKFAST - Denim Apron(ブルー)
¥12,960
ファッション性の高さにこだわったデニムエプロン
-
OCICA - OCICA DEER LEATHER PENCASE
¥6,800(
石巻市・牡鹿半島でつくる天然鹿革のペンケース
-
HELLOAYACHAN - ○△(グレー/ブルー/オレンジ)
¥2,484
京都発、カラフルで楽しいハンドメイド・アクセサリー
-
安藤晶子 - iPhone6ケース「TILE3」
¥16,200
街角で見つけたタイルたち
-
神尾茉利 - マグカップ「ねこのマグカップ 1」
¥1,944
水彩で描かれた個性豊かなねこたち
-
大橋トリオ - 【特典付】『ohashiTrio TOUR 2015 ~PARODY~』チケット
¥6,500
CINRA.STORE限定特典が付いた、大橋トリオ2015年全国ホールツアーチケット
-
ichimaruni - ロール M(エクリュホワイト)
¥10,260
ショルダー、トート、リュックとして使える3Wayバッグ
-
アベミズキ - iPhone6ケース「BRING IT ON!」(ホワイト)
¥3,780
「電話にまつわる」デザインシリーズ
-
山根慶丈 - iPhone6ケース「たぬたぬ (ミントグリーン)」
¥3,780
平成生まれの昭和クリエーターが描く、どこか懐かしいたぬきのiPhoneケース
-
ichimaruni - エア デリ(レッド)
¥8,640
空気のようにふんわり軽いデリバリーバッグ
-
ヌトグラン - iPhone6ケース「ネコパズル」
¥3,780
宝石のようなパズルの世界に迷い込んだネコちゃんたち。