朝食の楽しさを広げてくれる一品です。
(テーマ音楽)「すてきにハンドメイド」4月のテーマは…すっきり見える七分袖のブラウスや軽やかな春のラップドレス。
そして布合わせが楽しいリバーシブルバッグをご紹介します。
1回めの今日はこれからの季節さっと羽織れるコットンのカーディガンをハンドメイドします。
作るのはミシンではなく手縫い。
縫い目が柔らかく肌触りの良さが手縫いの魅力です。
教えて下さるのはこの方…。
全国各地で手縫いのレッスンを行っています。
いつもの洋服に1枚羽織るだけでもアクセントになるカーディガンをハンドメイドしてみませんか?「春のソーイング大特集」と題してお送りする4月ですが今回は春から夏に向けて大活躍のカーディガンを作ります。
は〜い着せて頂きました。
こちらで〜す。
すごい軽やかなんですよ。
とっても春らしいコーディネートですね。
はい。
すてきです。
では早速このカーディガンを教えて下さる方をご紹介しましょう。
手芸家でデザイナーの高橋恵美子さんです。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
高橋さんには前回私たち2人がアトリエにお邪魔して手縫いのブラウスを教えて頂きましたよね。
手縫いでもちくちく進めていけば何とか私たちでも…。
ねえ1日で作れちゃった。
作る事が…。
上手にできましたよねすごく。
ちょっと自信になりましたよね私たちも。
そうですよね。
はい。
手縫いの魅力って没頭できるところにあったんですけど先生はどのようにお考えですか?やっぱりテーブルの上で…ホントに小っちゃなところで針と糸だけでちくちく縫うだけですよね。
だから「誰でもできる」。
ここがやっぱり手縫いの魅力だし。
縫ってると何だか心が豊かになってくるというかね。
いい時間が過ごせるんですよ。
あっという間に時間過ぎちゃいましたよねあの時も。
今回教えて頂きますこちらのカーディガンなんですけれどもやはり軽くて動きやすいというふうに…。
ホント軽やかですすごく。
…おっしゃっていましたが。
デザインの秘密が随所に隠されているんですよね。
3つご紹介していきたいと思うんですがまずは「型紙」に秘密があると?はい。
型紙は「立体裁断」という方法で作っています。
立体裁断というとちょっと…。
聞き慣れない言葉ですけど。
上級者向けみたいな感じがしちゃうんですけどどういう形なんですか?立体裁断というのは「トルソー」というボディーがありますね。
あれに生地を載せて型紙を作るんです。
机の上で先に設計図みたいに作るんじゃなくて立体的に布から始める?そうなんです。
生地をボディーに当てるので立体的な体の型紙ができるんですね。
その生地で作ったものを紙に起こしていくんです。
その型紙にもポイントがあるんですよね?こちらで見て頂けますが。
「1枚裁ち」という方法で今回はお洋服を作ります。
1枚裁ちという事は?これで…。
1つ。
1つという事ですか?型紙が1枚なんです。
これは前とそでと後ろが1枚になっている。
これ今型紙を外すとどのようになってるか?ちょっと見て頂けますか。
2つになってますけど広げてみると…。
こういうふうに1枚になってます。
これが作品になる時はどういった方向でなるんですか?これを肩のところで2つに折ります。
あれ?見えて…。
見えてきた。
早くも。
こうしてそで下を縫うと今日作るコットンカーディガンの形になります。
ホントだ〜。
うわ〜。
もう既に見えてきましたね。
イメージできちゃいますよね自然に。
これだといろんなパーツを作ってから組み合わせるものよりもホント縫う部分少ないですね?そうですここを縫って…。
そでの下を縫うと何か形が見えてきそうですね。
なるほど。
2つめの秘密なんですけど「シルエット」という事ですが?立体裁断で作った型紙ですから非常に体にフィットするんですが。
ちょっとエミリさんこっち向いて頂いていいですか。
横を向いて。
これがちょっと前下がりがついています。
微妙にですけれども前の方が後ろよりも…。
下がってますよね。
丈が長いですね。
女性の体というのはどうしても前の方に膨らみが多いのでちょっと前下がりをつけてあげる事によって体型もカバーになるしきれいなシルエットになるんですよ。
お腹いっぱいになっても安心だしいい事ずくめ。
この辺りもきれいに見える訳ですね?そうです。
あと動きも制限される感じがしなくて。
肩とそでが一体化してますね。
そう。
ここが楽ですよ。
だからすごく楽なんです。
こういうところも。
なるほど。
あとボタンの部分にもこだわりがあるそうですが?これはカーディガンなので前を開けた時にきれいに開けたいんですね。
それなのでまっすぐつける…。
この部分に今…分かりますかね?ボタンループの部分ですか?ボタンループがここなんですが。
ループをまっすぐつけておく。
そうすると…。
前から見ると…。
カーディガンって開けても着ますよね?開けた時にきれいなんです前端が見えなくて。
びよ〜んって出てなくて?そうなんです。
でもちゃんとあるので留めるとまたボタンループになると。
全然留めにくくもならないんですね。
いろんな時どんな状況でもきれいに見えるという事ですよね。
それが大切ですよね。
確かにそうですね。
そして秘密の3つめは「着心地」という事ですけれども。
着心地は型紙でもお見せしましたが前身ごろの部分がバイアスになっています。
バイアスという事は生地が斜めになってるというか伸びるというか。
ちょっと伸びますね。
それなのですごく動きやすくなる。
ホントにこういう…肩とか動かしてもつれたりとか持ってかれちゃう感じが全くないですね。
そで下にすごく緩みがありますね。
前のカーブとそで下の後ろのカーブがラインの形が少し違うんですね。
それを縫い合わせる事によってダーツなしでバストの膨らみを作ってるんです。
すごい秘密がギュッと詰まってるので早く作ってみたくなっちゃいますけれども。
ちなみに今回はこういう布ですけれども何かあるんでしょうかね?向いている生地というのを教えて頂きたいんですがこちらにいろんな種類があるんですが。
もう全て…上の方はコットンですね?コットンです。
手縫いをするのでやはり薄手で平織りの生地がいいんです。
平織りの生地で…。
確かに私が今日着せて頂いてるのと同じ布が真ん中にありますけども。
すごくこれも薄手ですしちょっと私の手が分かるぐらい…。
そうです透け感がありますよね。
こういうものがやはり縫いやすい?縫いやすいです。
平織りで織られてる生地はすごく縫いやすいです。
やはりちょっと厚手になりますと…。
こちらに出てるような?針の通りがちょっと悪くなりますのでやはり厚手で目が詰まっているものは避けて頂いた方がいいと思います。
では早速こちらのカーディガンの作り方見ていきましょう。
中表に縦に2つ折りにして型紙を載せます。
…ペンの色を変えておくと分かりやすいです。
型紙に沿って布に出来上がり線の印をつけます。
定規を使って縫い代の線を描きます。
この時に縫い代っていろんな長さがありますので型紙に縫い代の情報を書き込んでおくこの数字を書いておくと間違いがなくていいんです。
そで下がちょっと狭くなっているので折り返す時に広げて描いておきましょう。
型紙がついたまま型紙を待ち針で載せたまま布を裁っていきます。
持ち上げずに?これがポイントなんです。
合い印もきちんとつけておきましょう。
反対側に型紙を置いて印をつけるために…こうして型紙を外します。
布を反対側にして型紙も同じように反対側にします。
先ほど十字に打っておいた角に合わせると前と後ろと同じように合う事ができます。
こうして出来上がり線を描いておきましょう。
アイロンで接着伸び止めテープを前端の縫い代に貼ります。
初めにまず出来上がり線で折ります。
それから半分に折ります。
こうすると上手に3つ折りができます。
こうして爪アイロンで…生地が柔らかいのでできますね。
縫い始めはしっかりさせたいので…。
前端は「並縫い」という方法で縫っていきます。
この時にたくさん縫わないで5〜6針縫ったらいったん糸を引いて頂いて少しずつ縫い進めていくと上手にできます。
目もそろいやすいんですかね?そうです。
誰でも上手にできます。
こうして両端…前端の両側を縫っておきましょう。
バイアステープを1本裁っておきます。
両端からアイロンで折っておきます。
この時バイアステープは表側からつけます。
端を1cm出しておいて待ち針を打っていきます。
この時に布の合わせ方にポイントがあります。
こうして左側のように…。
…事が大切です。
こうして待ち針を打っていくと上のところが少しひらりとなります。
折ってあるところを並縫いで縫います。
切り込みが入れてあるとえりを後ろ側に倒す時にきれいにできます。
バイアステープの端のところを折り込みます。
この時に後ろ側に倒して折るんですがここの時にちょっと縫い代が出たら待ち針で入れてあげましょう。
前の布がちょっと見えるぐらいひかえて折っておくと出来上がりがきれいです。
前身ごろの裏からちくちくと並縫いします。
前身ごろと後ろ身ごろを外表に合わせます。
この時に順番でまっすぐのとこから待ち針を打っていきます。
カーブのところは前と後ろのカーブのラインが違うのでこうして両側に開いた状態で空間で待ち針を打ちます。
こうすると上手に合わせる事ができます。
端から0.5cmのところを並縫いします。
やはりカーブのところは切り込みを入れておいて下さい。
今度は裏に返して「返しぐし縫い」という方法で出来上がり線を縫います。
こうすると先ほど縫ったところの縫い代が中側に入って「袋縫い」という縫い方になります。
返しぐし縫いは123針2〜3針縫ったらいったん糸を引いて頂いて1針戻って1針先に出す。
2〜3針縫ったら糸を引いて1針戻って1針先に出す。
こうすると縫い目が2つ重なって丈夫な縫い目になります。
両脇を返しぐし縫いで仕上げます。
そで口は3つ折りにして並縫いします。
すそも3つ折りして並縫いです。
ループはバイアスで裁って4つ折りにして両端を並縫いします。
両端を折り込んでまつっておきます。
これでボタンをつければコットンカーディガンの完成です。
思っていた以上に縫うところが少なくて意外と私たちでもトライできそうな感じがしたんですが。
唯一「ちょっとポイントかな?」と思ったのが…。
バイアステープのつけ方ですよね。
ちょっとなみなみとなってましたけど。
そこがちょっとポイントです。
バイアステープこの「えりぐり」につけていきますがちょっとやってみます。
バイアステープは1cm出しておく…。
1cm出すんですよね。
「表からつける」というのがポイントです。
表から1cm出しておく。
この時にこの上のライン…。
上と上を合わせると?上と上を合わせていってしまうと…。
ついついそうしたくなります。
そうですよね。
普通はそうだと思います。
そうするとこの下のところがつれてしまうんです。
持っていかれちゃってますね?何か待ち針がちょっと下を向いてますよね。
そうするとここが合わなくなるので。
仕上がった時つれちゃったりするんですか?そうなんです。
それなのでちょっと下のラインに合わせる。
バイアステープの下のラインが身ごろに沿うように待ち針を打ちます。
こうすると上の部分はちょっとひらりとします。
ひらりとしますがあとでこれがちょうど良くなるって事ですね?そうなんです。
ちょっとやってみてもいいですか?続きをね…。
ちょっとやってみて下さいエミリさんも。
どうぞ…。
確かについつい上で合わせたくなっちゃうところですが今回は「この下で合わせていく」という事なんですね。
下のところで合わせると…チクッ。
間隔は気にしないで?そうです。
縫いやすいところに打って頂ければいいと思います。
いいですか?もっとこの下で合わせて…。
下で合わせるのは…。
それで気をつけれていれば難しくはないんですか?大丈夫そうです?確かに私がやってもひらひらとなりました。
こうやっていけばゴールが近いんですね。
バイアステープのつけ方も分かったところで今回は高橋さんの生徒さんにもこのカーディガンを作って頂きました。
実際に作られた感想や手縫いの魅力なども伺ってきました。
都内にある高橋さんの教室です。
生徒さんには前もってご自身で作った作品を今回着て頂きました。
パンツとコーディネートして下さったサイトウさんはコットンローンの生地で制作。
胸元につけられたコサージュは余った共布で作ってあります。
作られた感想は?いろいろ部品というかパーツがいろいろあると「どっちつけていい?」とかっていうのがないですけど。
これはそのまま縫えば。
わき縫ってすそ縫ってという感じで縫ってしまえば簡単にできますから楽です。
続いては春らしいスカートとコーディネートして下さったイマイさん。
生地は透け感のあるコットンボイルを使い涼しげな印象になっています。
製作時間はどのくらいですか?どれくらいかかるでしょう?縫うだけだったら2時間くらいかな?やっぱり。
縫っていても針の通りがいいし。
ちょっと柔らかくてこの辺糸と布の具合を…割合を見ながら縫っていったんですけれども。
着心地いいです。
鮮やかなピンク色のコットンローンで作られたオオツカさん。
糸の色を濃いめのピンクにする事でアクセントにもなります。
作られていかがでしたか?飽きないというのか縫ってると何か夢中になって縫っちゃいます。
次々と「ここもあそこも」となっちゃうんで。
「いつの間にか出来上がってる」という感じですかね。
目がちょっと不ぞろいでもそこは手縫いなんでいいと思います。
他にもすてきな色と柄でカーディガンを作って下さいました。
ホント皆さんそれぞれに楽しまれてるなあという感じしましたし素材がちょっと変わったりとかデザインが変わるだけで同じ型紙でもあんなに違う表情になるんだなって。
皆さん個性のある感じになってましたね。
すてきでしたけれども。
先ほどのVTRの中でもコットンはコットンでもいろんな種類があったんですけれども。
どんなものがあるんでしょうか?生地の選び方によってシルエットの出方も変わりますのでその辺何か選んで楽しんで使って頂けたらいいと思うんです。
今回応用作品を2作品スタジオにお持ち頂きましたが。
まずこのピンクのものは?こちらの生地は「コットンシャンブレー」という生地です。
経糸と緯糸の色が違うんです。
それでちょっと複雑な表情が出てきます。
ちょっと張り感がありますよね?そうですね。
張りのある生地なのでシャキッとした感じに出来上がります。
上品な。
上品な感じになりますね。
続いてお隣のこのブルーのものは?こちらは「コットンローン」と言います。
ローンはとても密に織られていますがすごく細い糸なんです。
それで滑らかな肌触りが特徴です。
また表情がこう…布の柔らかさが出てますよね。
ボタンの色も同じにするとまた違いますね。
そして今日私が着せて頂いてるこちらは何という布なんでしょうか?エミリさんが着てらっしゃるのは「コットンボイル」と言います。
先ほどのローンより更に細い糸で。
これはちょっと粗めに織ってあります。
それなので針の通りがすごくいいんです。
初めて作る方なんかには特にお薦めな?そうです。
あとこの透け感が美しい。
きれいですよね。
すごい手がこう…分かりますか?夏にもいいですね。
軽やかですしねホントに。
全てコットンですからどれも着心地はいいですよね。
あとやはりコットンなので洗えるというのも…。
そうですね。
そうですね洗ってもすぐ乾くし。
あとこれからの季節「ちょっと寒いかな?」とか「ちょっと暑いかな?」とかこういう季節の変わりめに小さく畳んでバッグの中にいつも入れておくといいんです。
持ち運びにも持ってこい。
便利で使い勝手がいい1枚になりそうですね。
そうですね。
それでは高橋さん最後に視聴者の方にメッセージをお願いします。
初めて洋服を作る人でも1枚裁ちの型紙というのはとても簡単なんです。
それなので「私は洋服を作った事がないな」という人も是非1枚裁ちの型紙で手縫いで作ってみて下さい。
本日ご覧頂いた番組は去年4月の再放送ですが作品の詳しい作り方はテキスト3月号に載っています。
表紙はご覧のとおり。
是非参考になさって下さい。
もし3月号のテキストが書店にない場合はご覧の電話番号までお問い合わせをお願いします。
ホントにこれからの季節にぴったりな作品だと思いますし。
これだったら私たちでもいけそうですよね。
何着でも欲しいですよね。
是非作って下さい。
高橋さん今日はどうもありがとうございました。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
(テーマ音楽)2015/03/26(木) 21:30〜21:55
NHKEテレ1大阪
すてきにハンドメイド「さっとはおれる 手縫いのコットンカーディガン」[字]
手芸家の高橋恵美子さんが、夏に向けて活躍するコットン地のカーディガンを紹介。布は一枚裁ち、手縫いなのでソーイング初心者にも作りやすい。夏の冷房対策にも便利!
詳細情報
番組内容
今月は「春のソーイング大特集」。1回目は2013年6月の「手縫いブラウス」で好評を博した手芸家・高橋恵美子さんが登場。夏に向けて便利なコットン地のカーディガンを紹介する。今回も手縫いで作り布を一枚裁ちにしているので、縫う箇所が少ないのがポイント。コットンなので汗をかいても気にならず、気軽に洗濯できるのもうれしい。また、たためば小さくなるので、冷房対策にバッグの中に入れておけば、さっとはおれて重宝!
出演者
【ゲスト】中山エミリ,【講師】デザイナー…高橋恵美子,【司会】吉井歌奈子
ジャンル :
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
情報/ワイドショー – ファッション
趣味/教育 – 園芸・ペット・手芸
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
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