韓国はいま、「日帝=安倍政権=ナチズム」とする“図式的認識”を世界に広めようと、躍起になって情報工作を展開している。韓国内で表裏の関係にあるのが、「ドイツは戦後、真摯(しんし)な謝罪を怠らない素晴らしい国だが、日本は…」とする自らが捏造した現代史だ。しかし、ギリシャやポーランドによる対ドイツ賠償請求は「現代ドイツ=理想国家」幻想をいずれ突き崩すだろう。
歴史を偽造し、隣国への敵対感情を煽り、「わが国民の優生学的優位」を喧伝し、経済躍進の奇跡を起こせるという幻想を振りまく…。韓国政権の統治手法・対外宣伝工作こそ、まさしく「現代のナチス=大韓ナチズム」と言うべきものだ。
朴槿恵(パク・クネ)大統領の発言を振り返ってみよう。
「私は韓国経済が進む新しい発展パラダイムとして、創造経済を提示している。…私たちは優れた“創造DNA”を持った民族だ。…私はその創意の力と情熱を生かして『第2の漢江(ハンガン)の奇跡』を必ず実現する」(2013年5月16日、『発明の日』記念式典で)
「韓国民のDNAの中には芸術的感性が豊富にあり、(われわれは)血液中に流れる“気”がある国民だ」(15年2月25日、文化人らとの会合)
DNAを「ある民族が持つ不変の遺伝子」といった意味で使っているようだ。朴大統領は西江大学理工学部を卒業したのに、理系出身者らしからぬ誤用だ。きっと、その背後には「韓国人は世界でも稀な単一民族」(韓国高校用教科書)とする誤った内容の刷り込み教育も蓄積されているのだろう。
そうした批判はさておき、先に紹介した発言そのものが問題だ。これぞナチスの「アーリア民族の優位性」主張と同質の優生学的選民思想そのものではないか。