火災調査官・紅蓮次郎 2015.03.26


(笑い声)私「星の子供」と書いて星子っていうの。
星のきれいな夜に生まれたからこの名前つけたんだって。
お母さん言ってた。

(美濃部令子)よろしくお願いします。
(原田清恵)1年前この橋の上で殺人事件が起きました。
その事件の目撃者探しています。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
(中園貞子)よろしくお願いします。
(令子)犯人逮捕にご協力お願いします!
(貞子)目撃者を探してます。
よろしくお願い致します。
よろしくお願いします。
(貞子)よろしくお願いします。
原田さん。
(原田星子)お母さん話があるの。
来て。
お母さん!お願い!原田さん。
聞いてあげて話を。
ここは私たちがやっておくから。
ね?来て。
あの方…。
ああ先生は初めてでしたね。
原田さんの娘さんなんです。
亡くなった雄一君のお姉さん。
もういいでしょ?この辺で。
邪魔しないでよいい加減。
銀行から聞いた。
お母さんうちの店から資金を引き揚げようとしてるって。
そんな事されたらうちの店は…!潰れりゃいいのよ。
天罰よ!あんたが雄一を殺したんだから!お母さん…。
あんたが…あんな無責任な事しなかったら雄一は死にゃあしなかったのよ!聞いてお母さん!
(清恵)どう思うの!?
(星子)落ち着いて!
(山形澄男)すごい母親ですねえ…。
すさまじい執念…。
心痛みます?
(紅蓮次郎)再婚!?ちょっと待て。
ほんとにそう言ったのか?お前のお母さん再婚するって。
(キャロライン泉)かもしれないって。
なんだ?それ!でもあの人ほらコロコロ気が変わるから。
今付き合ってるのはジョージっていったかな?ジミーだっけな?名前なんかどうだっていいよ。
それよりさ泉はそれでほんとに平気なのか?だってあいつが再婚するって事はだよお前に新しいお父さんが出来るって事なんだよ?ああ私そういう事を気にする女じゃないから。
女じゃないでしょ。
女の子でしょ泉は。
もうそんなに心配なら直接本人から聞けば?ロサンゼルスは今何時かな?ああ〜!ちょっと待て待て待て待て!いいいいいい…。
こういう事はさもっと気持ち的に整理がついたらゆっくり話すよ。
だってあいつほら…俺がちょっとなんか言っただけでさお兄ちゃんには関係ないでしょ!っていきなり大炎上するだろ?確かに。
(鴇田早苗)大丈夫よね泉ちゃんは。
日本にこんなにいいお父さんとお母さんがいるんだから。
いや自分はおじさんですから。
父親代わりはちょっと…。
あのお母さんってまさか…。
ミー!ミー?アッハッハッハ!あっ失礼しました。
もちろん早苗さんには感謝してますよ。
泉の事はほんとによくかわいがってくれるし今日だってこんな遅い時間まで自分なんかのためにカレーも作ってくれるし。
でも…。
(早苗)だったら!実質夫婦になっちゃいます?はい!?この際ですから思いきって清水の舞台から一緒にホッと飛び降りるつもりで。
それいいかも!おい!私賛成〜。
そういう事を無責任に…。
(携帯電話)ああ電話だ。
ちょっと失礼します。
はいもしもし紅です。
今夜にでも。
また悪い冗談を。
ハッハッハッハ…。
(白井勇一)主任どうしたんですか?いやなんでもない。
どうした?浦里町3丁目の民家で火災です。
何!?
(消防隊員たちの掛け声)
(号令)
(3人)よし!よし!
(則武)お疲れさまです。
鑑識遅いですね。
先調査始めますか?いや待とう。
(的場)主任!はい。
(的場)この家の住人原田清恵さんとはまだ連絡が取れてないそうです。
そうか…。
あっ来ました。
重役出勤ですよ…。
しばらくです谷村さん。
(谷村洋一)マル4は出たのか?いや住人とはまだ連絡が取れてませんがマル4が出たという報告は受けてません。
あとは放火かどうかの可能性だな。
事件性がないなら本音はあまり出たくないんだ。
お前ら灰かき屋だけで十分だからな。
フッ…。
まあそういうわけにもいかないか。
今度来た美津原署の鑑識の主任ですよね。
なんか感じ悪いですね…。
仕事は一流だ。
いくぞ!
(一同)はい!どうぞご自由に。
火災調査の勉強をさせてもらうよ。
わかりました。
白井これを押さえとけ。
はい。
始めるぞ!
(3人)了解!
(的場)アイロン台がかなり炭化してますね。
長時間にわたって熱を受けた…。
野球のユニホーム。
これにアイロンをかけていて消し忘れた…。
(則武)という事は…これが出火原因。
その可能性もあるが急ぐな。
結論づけるのはまだ先だ。
大山ロイコ!
(大山)はい!血だな。
人血検査。
(大山)はい。
人血だ。
人の血!?おい!これどかせ!
(鑑識課員たち)はい!
(大山)邪魔邪魔邪魔!ほらどいて!どいて!よしいくぞ。
せーの!せーの!
(谷村)死んでる…。
どういう事だ?火災調査班!お前マル4はいないと言ったじゃないか。

(石橋刑事)警部!
(灰田修)ん?
(石橋)近所の住人に確認してもらったところ原田清恵さん51歳。
娘さんは湊町の方で暮らしていて一人暮らしだったようです。
つまり被害者は酒を飲みながらアイロンをかけていて居眠りしてしまい気がついたら火の海の中。
でそこの収納庫に慌てて逃げ込んだと。
ちょっと待ってください。
ん?自分にはそうは思えないんです。
見てください。
このキッチンからは外へは出られません。
窓もなければ勝手口もない。
通常火に巻かれた人間っていうのは出口を目指して逃げるものなんです。
おいおい…。
おい!はい。
まさかまた事件にしようっていうんじゃないだろうな。
なんだ?彼女は自分で逃げ込んだんじゃない。
誰かに閉じ込められたとでも言いたいのか?その可能性も否定出来ないと思います。
(谷村)それはわからない。
しかしこれは明らかに進入した消防隊員のミスだ。
要救助者の存在を気づかなかったんだからな。
そんなに身内をかばいたいのか?いや自分はそんなつもりで言ってるわけじゃありません。
じゃあこのやけどは?足の裏の傷はどう説明するんだ?それになこの現場から逃げ出したという怪しい人間の情報は入ってない。
いいか?彼女は自分で逃げ込んだ。
それを進入した消防隊員が見落とした。
以上!もう少し骨のある火災調査官だと思っていた。
身内の情実に流されるようじゃ買いかぶりだったな。
はい。
(4人)せーの!主任…。
則武的場は倒れていた食器棚を徹底的に調べろ。
(的場・則武)はい!白井と高橋は付近の聞き込み。
いいな!
(一同)はい!
(鮫島)これは?どうしてこの収納庫に気づかなかったんだ。
進入した時押し入れタンス全てのものを開けて中に人がいないか火種が残ってないか確認したんだろう?そのとおりだ。
だが気がつかなかったこの収納庫には。
進入した時食器棚はすでに倒れていて…。
倒れてた?ほんとか?そんな気が…。
いい言い訳は。
それでこの女性は俺たちが進入した時はまだ生きて…。
監察医はその可能性もあると言ってる。
署長に報告する。
明らかにうちの隊のミスだ…。
(的場)この食器棚の著しく焼けている下の部分。
ここからは天ぷら油などの食用油が大量に検出されています。
つまりその結果下の部分だけ焼けが強くなり支えきれず倒れてこの収納庫を塞いだものかと。
でもそれでこれだけの食器棚が倒れるか?俺は人間の行動として出口のない台所へ逃げ込んだっていうのがどうしても納得出来ないんだ。
それと食器棚のこの焼け方もな。
戻りました。
おおご苦労さん。
どうだった?亡くなった原田清恵さんなんですがとんでもなくつらい思いをなさってた方なんです…。
どういう事だ?覚えてますか?1年前狩矢川で男子高校生の死体があがったのを。
楓橋でケンカして突き落とされたんじゃないかっていう。
確か犯人はまだ捕まってなくて未解決のままだったろう。
はい。
その殺された高校生の母親が原田清恵さんだったんです。
そうだったのか…。
警察の捜査が難航してるので独自に目撃者探しをしていたらしくその苦労のさなか火災に…。
(高橋)近所の人に責められました。
なんとか助けてあげられなかったのかって…。
野球部の練習の帰りに事件に遭ったようです。
だからあのユニホームこの雄一君のだったんですね。
そんなはずはない…。
え?白井ちょっと出かけてくる。
主任!キャーッ!ああっやめてください!どうしました?どうしたんです!?今誰かに殴られて…。
ああっ…。
(咳)
(中園豊)母さん!母さん!ごめんね豊。
大事な選挙が始まったのに…。
何言ってんだ。
選挙なんてどうでもいいだろう。
それより犯人は見つかったんですか?いえ。
お母様が暴漢に襲われた公園はジョギングコースとしては有名なんですが人通りはまばらで目撃者はまだ…。
(祝田)豊さんの立候補を快く思わない人間の嫌がらせという事は考えられませんか?…というと?ご存じのように私は今度の美津原市議選に立候補してます。
それに母は県会議員だ。
世襲で地盤を引き継ぐ事に反対の連中がしょっちゅう嫌がらせの電話をかけてくるんです。
なるほど。
早急に捜査を広げます。
(豊)お願いしますよ。
立てるか?母さん…。
行こう。
ん?なんの用だ。
(清恵の声)弟が殺されてその犯人もまだ捕まってないっていうのによくヘラヘラ笑っていられるねえ!
(清恵の声)潰れりゃいいのよ。
天罰よ!あんたが雄一を殺したんだから!
(ノック)申し訳ございません。
この男は火災調査官の紅という者なんですがどうしてもご遺族の方にお話をお伺いしたいという事で。
こんな時に大変恐縮なんですがこの写真を見て頂きたいんです。
これが…何か?亡くなった弟さんのユニホームですよね?ええ。
もしかしたらお母さんはこのユニホームを洗濯したりアイロンをかけたりしなかったんじゃありませんか?はいしてませんでした。
においが消えるような気がして嫌だって。
やっぱりそうですか。
なんだよ?今聞きましたよね。
原田清恵さんはユニホームを洗濯していなかったんです。
なのにアイロンをかけるっていうのは不自然じゃありませんか?何が…。
あっ。
(灰田)…って事はアイロンの出火は偽装。
火災に見せかけた殺人って事か?その可能性は十分あると思います。

(黒崎一)紅。
お前さんの言おうとしてる事はよくわかった。
だがな鑑識の谷村主任は納得出来んそうだ。
まずバカバカしくて頭にきた。
真実をねじ曲げてまでそんなに消防隊を守りたいか?自分にはそんなつもりはありません。
ただ人間の行動としてこの収納庫に逃げ込むのはおかしいと思っただけです。
だからユニホームは洗濯しない。
アイロンもかけないか。
大山。
はい。
まず亡くなった原田清恵さんの遺体から検出されたアルコールの量ですが0.38パーセント。
これは成人男性でも泥酔に近い状態だったと思います。
わかるか?泥酔状態の時に出火してるんだ。
多少行動がおかしくても不思議はないだろう。
山下始めてくれ。
(山下)はい。
(山下)始めます。
(谷村)ちょうど山下の体形はほぼ原田清恵さんと同じだ。
よしいいだろう。
開けてやれ。
(大山)はい。
まず今山下がつけた扉を開ける時の指紋。
これと同じものがここから原田清恵さんの指紋として検出されてる。
原田さんが日常的に使っていたんですから指紋が検出されるのは当然でしょう!白井。
確かにそのとおりだ。
しかし問題なのは扉の閉め方だ。
(谷村)この扉の両サイド…。
(谷村)そして扉の内側から原田清恵さんの指紋が検出されてる。
今山下が立証したとおり本人がこの収納庫に入り扉を閉めない限りありえない指紋のつき方だ。
これでもまだ本人の意思ではなく誰かに閉じ込められたと主張するのか?火災調査官。
うん!結局要救助者を消防隊員が見落としたって事だな。
諦めろ。
主任…。
笑った…!なんか悔しいですよ。

(俊介)お母さーん!
(順子)俊介!
(俊介)お母さーん!
(順子)キャッ!俊介ー!!順子…。
お前どう思う?俺はさタンスの中に1枚だけ残ったこの服今日まで一度も洗濯してないんだよ。
だってそんな事したらお前のにおいが消えちゃうもんな。
原田清恵さんも同じ気持ちだと思うんだよな…。

(泉)キャーッ!いやらしい!
(泉)早苗さん!蓮次郎が思い出に浸ってる!諦めた方がいいよー!そうじゃないんだよ泉。
仕事の事でさ…。
うわっ。
あの本当に仕事の事でねあいつの服でどうしても確認したい事が…。
ううんいいんです。
そういう紅さんじゃないと魅力ないもの。
いつまでも亡くなった奥様の事引きずってそういう私もいつまでも紅さんの事引きずって…。
早苗さん…。
うわ出た。
究極の武器女の涙!やめなさいっちゅーのそういうのは。
う〜う〜う〜うっ。
泣ーかないっと。
大丈夫!紅さんの大好きなローストチキン焼いてたんですけど私ったらもうビックリしちゃって途中で出しちゃって。
もう一度焼いて…。
大丈夫?もう一度焼いたりして。
焦げちゃわない?
(早苗)オッケー。
ちょっと待て。
お前今なんて言った?焦げちゃわない?いやいやその前。
もう一度焼いて…。
それだ!もう一度焼く…。
(泉)どうしたの?シーッ!あぁ〜っ!黙って!もしあの場所でやけどしたんじゃないとしたら…。
これだ!《原田清恵さんの家が出火した2時間前》《正確には20時45分焦げ臭いにおいがするという通報を受けうちの消防車が出動した》《ところが火災は発見出来なかった》その時は北東の風風速は3.4メートル。

(踏む音)人間の皮膚か?紅がこれを?どういう事です?なぜこんなものを調べるんですか?いやわからん。
もしこれに付着しているのが人間の皮膚だったら原田清恵さんのDNAと照合してほしいそうだ。
そうですか。
DNAは一致しましたか。
だからどういう事なんだ?火災調査官。
わかるように説明…。
まあまあそう慌てないで。
この小屋を調べたところ壁に火災による焼け焦げの跡を発見しました。
つまりこの壁はその焼け焦げを隠すために上塗りされているんです。
見てください。
あの部分だけ妙にきれいでしょ?ああ。
なんのために?この場所は原田清恵さんの息子さんの遺体が発見されたところです。
原田さんはその息子さんの死を嘆いた後追い自殺に見せかけてこの小屋で殺害された可能性があるんです。
ちょっと待て。
お前またそうやって身内をかばおうと…。
白井!始めてくれ。
はい。
主任から連絡を受けて手分けをして探したところこの近くの草むらで発見された七輪は全部で4つでした。
もちろん写真を撮り保存してあります。
このようにして犯人は一酸化炭素中毒による自殺に見せかけようとしました。
ところが原田さんが寝返りを打ってしまった。
その時右足が七輪のこの部分に触れやけどを負い思わず七輪を倒してしまいます。
熱っ!そしてこぼれ出た豆炭が近くにあったものに引火し火災が発生しました。
消防の出動騒ぎに気づいた犯人は慌てて必死に火を消したはずです。
それから犯人はばれるのを恐れて七輪を始末しました。
偽装工作に失敗した犯人はやむを得ず計画を変更して原田さんを彼女の自宅へと運びました。
そして今度はアイロンによる失火に見せかけようとしたんです。
もちろんこれらの行為は単独では出来ません。
おそらく犯人は複数でしょう。
すごいねえ。
見事な推理だ。
よーく考えた。
その情熱だけは褒めてやろう。
じゃあどうしてここに捨てられてあった七輪に原田さんの皮膚が付着していたんでしょうか?だからそれは…あれだよ。
谷村主任なんかはどう思う?やけどや七輪の残骸だけで他殺とは断定出来ない。
自殺したと考えてもおかしくないだろ。
もし本当に自殺だとしたらわざわざ壁を上塗りしたり収納庫の中に逃げ込んだりする必要がありますか?ん?どうした?こいつの言うとおりなのか?
(石橋)警部!ん?谷村主任…1年前この小屋の前で清恵さんの息子の雄一君が遺体で発見された時県警の鑑識主任として臨場していたそうじゃないか。
どうして今まで黙ってた?別に他意はありません。
それにしても自殺じゃないとなると…。
捜査は一からやり直しだ。
収納庫の中の指紋これ相当鑑識に精通した犯人の可能性があると思うんですよね。
なんだと!?いや別に君の事を疑ってるわけじゃないよ。
あくまで参考意見として聞いてもらえれば。
わかった。
参考意見として伺うよ。
行くぞ。
はい。
よし。
近親者から洗い直しだ。
おっとっと…。
撤収!スッキリしたな〜。
なんていうかほんと胸のつかえが取れたっていうか…。
この間はどうも。
どうしたんですか?今日は。
母は…母は殺されたんですか?申し訳ありません。
自分たちは火災の原因を調査するだけで警察の捜査にはかかわってないんですよ。
そうおっしゃると思ってました。
あの…もしかしてお母さんの事件で何か心当たりがあるんですか?だったら美津原署の黒崎刑事を訪ねてください。
きちんと対応してくれるはずです。
わかりました。
ごめんなさい。
原田清恵さんの娘さんですか?うん。
何か言いたそうでしたね。
あっ主任…ここにいた娘さんに会いませんでしたか?ああ今会った。
いつ戻るかわかんないって言ったらいいえここで待ってるって言うからずっと消防車見てて…変な人ですよね。
1時間ぐらいいたのかな?そんなにか?
(店員)いらっしゃいませ。
ああどうも。
原田さんは…?申し訳ございません。
今日はまだ来てないんです。
あ…そうですか。
どうも失礼しました。
はい!あっありがとうございます!ぜひ中園豊に1票よろしくお願い致します!いや〜母さんが一緒に選挙カー乗ってくれるだけでほんと全然反応違うわ。
ですよね。
中園先生女性の味方だから若いお母さんたちの受けもすっごくいいです。
ああ。
おだてないでよ。
あなたが一生懸命汗かいてやってくれてるから受けがいいのよ。
(祝田)はぁ!?ちょっとあなた誰なんです?
(祝田)いきなり来て豊先生に会いたいなんて。
どうしたんだ?祝田。
あ…こちらの方が…。
ちょっと待ちなさい!すいません。
待ちなさい!この女性に見覚えはありませんか?私の母なんです。
あなた原田清恵さんのお嬢さんね?はい。
私も目撃者探しに地元の人間として黙っていられず最近参加したの。
お母様の事は聞いた。
お気の毒に。
ショックだったわね。
それで母の遺品を整理したらバッグの中にこのビラがしまってあったんです。
これは私の…。
おそらく私との関係で大事に持っていてくださったんじゃないかしら。
そうですか。
母はあまり政治に関心のない人だったんで不思議だなと思ってたんですけど。
そういう事ならわかりました。
どうも失礼しました。
原田星子さんですよね?こんにちは。
お話をお伺いしたいんで署までご同行願えますか?えっ?行きましょう。
どういう事ですか?ちょっと…!どうしたんですか?いやこの人の店のゴミ置き場から小屋を塗り替えたものが発見されたんです。
えっ?これだ。
なんですかこれ!?
(灰田)捜索差押の許可は取ってあります。
そういう事だ。
いや…。
違います!私何も知りません!
(石橋)それは署で伺いますから。

(灰田)あなたと亡くなった弟さんは父親が違うそうですね。
そしてあなたは弟の雄一君にしか愛情を注がないお母さんの事を恨んでいた。
そんな…私は恨んでなんか…。
じゃあ言い方を変えましょう。
あなたは実の母親から殺してやりたいと思われるほどに憎まれていた。
その理由を我々が知らないと思いますか?1年前野球部の練習の終わった雄一君をお母さんに頼まれて車で迎えに行ったのがあなただった。
(携帯電話)
(灰田の声)だがその帰り道仕事の事で店から電話がありあなたは弟さんを降ろして店へ向かった。
(原田雄一)仕事?うん。
ほんとごめんね。
気にすんな。
じゃあね。
(灰田)そしてそれが弟さんとの最後になった。
そのあと雄一君は…。
うっ!うわーっ!お母さんはあなたを責めた。
ちゃんと送っていれば雄一君は死なずにすんだと。
あなたも責任を感じ目撃者探しのビラ配りに協力した。
しかしある日あなたが仕事の関係者と打ち合わせをしていたら…。
わぁ〜素敵!素敵でしょ?お母さんどうしたの?よくヘラヘラ笑ってられるね。
弟が殺されてその犯人もまだ捕まってないっていうのに。
仕事なのよ。
しょうがないでしょ。
でも…だからなんだって言うんですか?だからって私は母を殺したりは…。
(灰田)しかしお母さんはあなたに殺意を抱くほど恨んでいたようですよ。
…石橋。
(石橋)はい。
(石橋)これを聞いてください。
(清恵の声)「私もう星子が憎くて憎くて…」「あの子の顔を見てると殺してやりたくなる!」「雄一の代わりにあんたが死ねばよかったんだって」お母さんが犯罪被害者の会に通っていたのはご存じですね?これはその主催者にあてた留守番電話の録音です。
あなたはお母さんのこの気持ちを知って許せなかった。
だから…。
違う!違う私じゃない。
私は殺してません!信じて信じてください…。
そのバッグ調べさせてもらえますか?おい。
はい。
(石橋)ちょっと貸して。
これは…。
警部…。

(灰田)この子とはどういう関係なんだ?これは?原田清恵さんの娘星子さんが持っていたんだ。
星子さん?清恵さんの娘さんは星子さんっていうんですか?いつまでとぼけてるんだ。
ここになんて書いてあると思ってんだ!?星の子供と書いて星子っていうの。
星のきれいな夜に生まれたからこの名前つけたんだって。
お母さん言ってた。
星子ちゃんか…。
うん!いい名前だ!私消防車大好き!そうか。
本署1号車火災現場に急行します!アクセル全開!ウーカンカンカン!あの子だったのか。
星子ちゃん…。
(黒崎)なあ紅わかるように説明してくれないか?この星子って子は清恵さんが未婚の母で生んだ子供らしい。
相手の男は消防官で清恵さんとは不倫の関係だったと清恵さんの古い友達が言っていた。
その友達は名前までは聞いてなかった。
お前じゃないのか?現におとうさんって書いてある。
あの子は…彼女はなんて言ってるんですか?子供の頃に友達がいたずら書きしたんだと言ってる。
そんな事を…。
彼女まだここにいますか?いや今日のところは帰した。
ズバリ聞こう。
お前打ち明けられたりしてるんじゃないのか?お父さんお母さんを殺したのは私だ。
だから警察には協力しないで…。
バカな事言わないでください。
第一彼女は犯人じゃありません。
かばった。
ほらかばった!今に真相を明らかにしてやるからな!
(ノック)失礼します。
DNA採取の準備が出来ました。
DNA?そうだ。
これで一発でわかるんだよ。
誰が父親かな。
おいちょっと待て!拒否すんのか?これは任意の事情聴取ですよね?そんなもの受ける必要はないはずです。
科学を拒否するのか?お前じゃないのかこれまで科学で色々な火災原因を分析してきたのは。
科学じゃ分析出来ないものもあるんです。
分析してはいけないものも。
なんだあいつ!紅らしいな。
人が自分に寄せた思いを科学で割り切ったりはしない。
寄せた思い?お父さんか…。
いらっしゃいませ…。
ごめん。
あの時の星子ちゃんだって気づかなかったんだ。
俺は最低の男だ。
君との約束を忘れるなんて…。
許してくれ。
そうだよ。
あの時言ってたよね。
お母さんが結婚するんだって。
だから寂しくてしょうがないから消防署に来たのって。
そして生まれたのが弟さん。
お母さんの結婚で引っ越していく君に俺は言ったよ。
困った事があったらいつでも来ていいんだよ。
俺は待ってるからって。
18年たって来てくれたんだ。
なのに気づかなくて本当にごめん。
同じです私だって…。
父が亡くなって母と弟と一緒に美津原に戻った時私も紅さんの事を忘れてた。
この間警察でお会いした時に思い出してそれで疑われだしたから助けてもらおうなんて自分勝手な…。
いや嬉しいよ。
18年前の星子ちゃんが俺を頼ってくれたんだ。
嬉しいよ。
でももういいんです。
えっ?疑われたら疑われたでいい。
あのお母さんにもう人生を振り回されたくないんです。
母が誰に殺されようと私には関係ない。
犯人が捕まろうが捕まるまいが関係ない。
星子ちゃん。
私は母に殺したいほど憎まれていた娘なんです。
もう母とは関係のないところで生きていきたい。
ひょっとしたらこれは私の復讐なのかもしれない…。
そんな気がします。
失礼します。
待ってくれ。
あの時の約束今も生きてるから。
星子ちゃんなんか困った事があったらいつでも来ていいんだぞ。
おじさん待ってるから。
うん!よし約束!大体クロさんは甘い!でも何するつもりなんです?なぜ県警に?これだ。
(灰田)この時採取したDNAとあの火災調査官のDNAをなんとか採取してそれを照合する。
はぁ?ちょっと待ってください。
紅さんがあの時の容疑者だって?ありえない話じゃないだろう。
娘のために血のつながっていない邪魔な弟を排除した。
異常ですよ。
そこまで目の敵にしなくても…。
あらゆる可能性を疑うのが刑事の仕事だろ!
(ノック)
(灰田)失礼します。
ない!ない?ないってどういう事だ?わかりません。
1年前のあの事件のデータが全て消えてるんです。
保管庫は?そこにはあるだろ。
採取した皮膚組織のサンプルが。
はい。
すいません佐藤です。
ない!?…そのサンプルも保管庫にないそうなんです。
盗まれたかもしれないって…。
盗まれた?
(石橋)そういえば白井さんが言ってたじゃないですか。
これ相当鑑識に精通した犯人の可能性があると思うんですよね。
まさか…。
だから保管庫のサンプルまで盗まれた。
確か谷村主任は1年前の事件にかかわってたよな。
まさかあいつが…。
どうしたんですか?主任。
相変わらずこき使ってるんですか?部下を。
話がある。
別に話なんかないですよ。
何を今さら。
いいからちょっと来い。
(谷村)うぅっ!待て!
(谷村)クソッ…山形!クソッ…。
うわぁっ!
(警察官)何やってるんだ!?
(警察官)おい大丈夫か!?おいしっかりしろ!
(救急車のサイレン)あ…谷村主任は?
(黒崎)おお来たか。
お前に会いたがってる。
誰が谷村さんを…?こいつだ。
(黒崎)山形澄男38歳。
県警の鑑識課にいた男だ。
鑑識?谷村主任は1年前のデータが鑑識から盗まれたと聞いて山形だとピンときたらしい。
山形は退職後急に金回りがよくなり抱えていた多額の借金も全部返し終えたようだ。
どういう事ですか?おそらく山形は1年前の原田雄一君が殺された事件の容疑者を突き止めその容疑者にデータを売り渡したんじゃないかというのが谷村主任の読みだ。
案外谷村もそれに一枚かんでたりしてな。
灰田さん…疑ってるんですか?谷村さんを。
お前も言ってたじゃないか。
犯人は複数の可能性もあるって。
バカな事言わないでください。
どうだかな。
もう誰も信じられんよ。
元鑑識課員が事件にかかわっていたというのがどうにもやりきれんのだろう。
(ノック)呼び出して悪かったな。
大変でしたね。
命が無事で何よりでした。
まず…謝る。
谷村さん…。
恥ずかしいんだ。
今度の事は全て鑑識の技術や知識を悪用したものに違いない。
だからって谷村さんが頭を下げる事はありませんよ。
恥ずかしい。
山形は俺の部下だった。
技術や知識を教えるだけで俺は警察官としての人間形成をおろそかにしていた。
お前みたいにちゃんと部下を指導出来なかった報いだ。
聞いてもいいか?なんでしょうか?自分の仕事がむなしくなる時はないか?俺に関して言えば俺たち鑑識の仕事は鑑識ロボットみたいなものが出来てしまえばそれが全てを代行出来る。
俺たちよりも確実にそして緻密にな…。
確かにそうかもしれません。
でもその鑑識ロボットにも火災調査用に作られるロボットにも絶対に出来ない事があると思います。
そんなものは…。
いえあります。
人の心を読むという事です。
火を扱う人間の火に怯える人間の心を読む事です。
もしかしたらお母さんはこのユニホームを洗濯したりアイロンをかけたりしなかったんじゃありませんか?心を読むか…。
はい。
我々の仕事はあくまで火災原因の調査だ。
しかし今回の犯人には許しがたいものを感じる。
鑑識の知識を悪用し火災を偽装し人の命を奪った。
それだけじゃない。
親子の心を引き裂き我々の仲間である鑑識課の人間を襲った。
多くは言わない。
灰の中から真実を探し出すんだ。
火をもてあそぶ悪魔の正体を暴き出すぞ。
真実は必ず灰の中にある。
いくぞ!
(一同)了解!
(うぐいす嬢)「皆さんこんにちは!」「市議選候補の中園豊が皆様にごあいさつに参りました」
(豊)よろしくお願いします!中園ですお願いします!ありがとうございます!頑張ります!
(女性)中園さん頑張って!
(豊)頑張ります!
(女性)頑張って!ありがとうございます!白井…すまんがあとを頼む。
はい。
(祝田)はいそこでいいよ。
段取りはいいのか?祝田!祝田このまとめ方これでいいのか?いいんじゃないですか。
でもここんところは絶対っての2度ばかし押した方がいいと思うんですよ。
(豊)うん絶対…。
いいじゃないですか。
わかった。
お忙しいところをすいません。
先日もお伺いした人間がいると思うんですがあなたがビラを渡したこの原田清恵さんの事で何か思い出した事ありませんか?よさないか!いやいい。
実は思い出した事があるんです。
ずっと気になってて…。
いつかは警察に行かなきゃいけないと思っていました。
それどういう事ですか?この女性私からビラをもらう時にこう言ったんです。
誰か私の後ろをつけていませんか?突然ですいません。
見てください。
後ろで私を監視している人間がいないか…。
驚きました。
正直病気かと思いました。
でもあまりに真剣なんで見てみると…。
いたんですか?つけてる男たちが。
ええ。
1人はハッキリ顔を覚えています。
私やっぱり警察に行った方がいいでしょうか?ぜひお願いします。
わかりました。
(祝田)頑張って。
はい。
祝田…ちょっと頼む。
間違いありません。
つけていた2人組の男のうち1人はこの男です。
もう一人はどうでしょうか?背格好年齢服装だけでも…。
いやダメです。
ハッキリ見たのはこの男だけなんです。
星子ちゃん。
ああ紅…ちょうどいいところにいた。
なんとかしてくれよ。
全然協力してくれないんだよ。
(星子)したでしょ。
あの山形っていう男の顔を楓橋で見たって言ったじゃないですか。
それだけじゃない。
母に罵られてる時車の中からこっちを見ているあの男と目が合った。
だからその男は助手席にいたんでしょ?運転席にいた男の事を思い出してくれって言ってるんですよ。
時間をかければ思い出せるかもしれないけど…。
でももういいのよ。
放っておいて!私はもう母の事にはかかわりたくないんです!ちょっと…!失礼します。
星子ちゃんちょっと待ってくれ。
母は弁護士に遺言書を残してました。
私には一切残さない。
全部弟が通っていた高校の野球部に寄付してほしいって。
そこまで憎ませていたのかって私…。
さっき母が通っていた犯罪被害者の会の人に会ってきました。
警察にあの留守番電話のテープを提供したのは私なの。
それはあなたを傷つけたかったんじゃないの。
あなたのお母さんは病気だったんだって警察にわかってほしかった。
娘を殺したいほど憎むなんて親のする事じゃない。
あなたのお母さんは病気だったの。
星子ちゃん…。
誕生日いつかな?えっ?さっき誕生日聞いたよね?1982年12月27日…。
これは君のお母さんが君を生んだ夜に見上げた星空なんだ。

(清恵の声)あなたはね星のきれいな夜に生まれたの。
だから星の子と書いて星子と名づけた。
あなたはねお母さんの星なの。
お母さんの中でたった一つ輝く大事な星なの。
わかるだろう?弟さんの事件があるまでお母さんは間違いなく君の事を愛してたんだよ。
だから…だからもっと…。
(すすり泣き)ごめん…。
紅さん…。
ここだったら君の心を和ませられると思ったんだけどやっぱりダメだ。
世の中にはさどうしても子供を虐待してしまう親っているんだよね。
でも例えどんな理由があっても俺は子供を傷つける親だけはどうしても許せないんだ。
だから…君のお母さんの事も俺にはかばえない。
ごめん。
何やってんだ俺は…。
(すすり泣き)嬉しいです。
えっ?百万遍きれい事言う人よりそうやって悔しがって私のために泣いてくれる方が嬉しい。
紅さん…。
よく親は子供に片思いしてるなんて言うけど…子供にだっているんだよな。
君みたいに親に片思いしてる子が。
ただいま〜。
順子ただいま。
あれ?今日は明るいじゃん。
ちょっとだけだよちょっとだけ。
アリトルビットっていうの?Alittlebit。
それそれ。
なんかあったんですか?あっまたいらしてたんですか。
またってもう〜!いやいやそういう意味じゃないんです。
(携帯電話)電話だ。
ちょっと失礼します。
はいもしもし。
紅です。
あっ星子ちゃん。
星子…女?どうしたの?…うん。
電話?
(星子)ええ。
変な声で犯人の事教えてやるって…。
でも誰も現れなくて…。
(キャッチホン)あっ電話。
ちょっと待ってください。
あ…もしもし?星子ちゃん?星子ちゃん!?はい。
今連絡がありました。
犯人につながる大事な証拠を床下収納庫に隠したから開けてみろって。
…開けてみます。
いややめた方がいい。
もしもし?星子ちゃん聞こえるか?やめるんだ星子ちゃん!「よせ!やめろ!星子ちゃん!」キャーッ!どうした!?星子ちゃんどうしたんだ!?あぁっ…。
「星子ちゃん!」聞こえるか?おい!星子ちゃん!「返事しろ!」
(爆発音)山形澄男です。
面が割れてたんで口を封じられたってわけか。
それと星子さんが自分の事を思い出すかもしれないという恐れが犯人にあったんじゃ…。
いずれにしても山形から1年前にデータを買った人間がホンボシだな。
警部…。
谷村主任の行方がわかりません。
病院から抜け出したみたいです。
なんだと!?紅さん…。
苦しくないか?夢を見てました。
紅さんに消防車に乗せてもらっていた頃の夢…。
大好きなお母さんを新しいお父さんに取られちゃうような気がして…怖かった。
だから毎日毎日消防署に通ってきてたんだね。
私の本当のお父さんは消防署の人なんだって…。
確認したかったんだと思う。
止めてくれたのかもしれないな。
夢の中でお母さんが死んじゃダメだって。
よし。
元気になるためにもう少し寝よう。
紅主任…これ見て頂けますか?これ…。
発火装置か?やっぱりそうですか。
それにしても精巧に出来てる。
おい…何うちの主任に頼ってるんだよ?自分のところのボスに相談すればいいだろ。
うちの主任病院抜け出して山形を捜していたんです。
だからアリバイがなくて今取り調べを受けているんです。
(灰田)あなた山形とグルだったんじゃないのか?それで最初の火災でもアイロンからの失火や消防隊員のミスにこだわった。
バカバカしい。
話す気にもならない。
いいだろう。
必ず証拠を掴んでやる。
(大山)このマイクロスイッチが扉を開ける事で作動しこの電極と思われる部分で火花が発生しなんらかのガスに引火したのではないかと…。
白井残留可燃性蒸気の検査は?はいガス検で調べましたら収納庫の内部からガソリンの反応がありました。
濃度が高く反応していたのでかなりの量のガソリンを山形の体にかけたんだと思います。
周辺はどうだった?反応はありませんでした。
収納庫の中にだけガソリンをまいたんだと思われます。
問題はこいつを誰が作ったかだな。
(大山)もちろん山形澄男なら作れます。
けど自分が殺されるのにこんなもの作るわけがない。
だとするとやっぱり…。
そう君のところの主任ならありうる…。
やめろ白井。
谷村さんはそんな人じゃない。
すいません…。
大山君検分が終わったらこいつをうちに貸してくれないか?ええもちろんです。
お前らそれでも鑑識課員か!今叫んだのは俺じゃない。
谷村さんだ。
自分たちのボスが疑われてるんだったら鑑識の力をもってしてその潔白を証明してみせろ!お前たちもだ!火災現場では警察官も消防官も関係ない。
くだらん意地の張り合いもいらん。
必要なのは火をもてあそぶ人間を絶対に許さないという思いだけだ。
這いつくばってでも犯人に結びつく証拠を探し出すんだ!
(一同)了解!なんだ?これ…。
主任。
はい。
懐中電灯の部品ですかね?でもそんなものは最初の火災の残存物リストにはなかったような…。
主任!本体発見しました!残留濃度の濃いガソリン。
おそらく星子ちゃんが持ってきたであろう懐中電灯…。
そういう事か!それにしてもこの違和感はなんだ…?
(ドアが開く音)やあや〜!ハーイ!泉!いや困るよ。
おじさんまだ仕事中なんだよ。
あのここ一応仕事場なんで…。
あっでしょう?ごめんなさい。
だから言ったじゃないの迷惑だって…。
でも私たち差し入れ持ってきたんだよ。
ほら食べやすいようにおむすび!いやそりゃ気持ちは嬉しいんだけどさでもな…。
タラーン!ん?おお!おほほほほほっ!
(笑い声)泉お前これはおむすびとは呼べないんじゃないの?ねえ?ん?うふふそれ私が作ったんです…。
え?私昔からおむすびだけは苦手で。
手がねあちちちちちちってなっちゃって…。
その点私の方は見栄えもいいでしょ?まっ言ってみればプロとアマチュア。
玄人と素人の違いよね。
私ロサンゼルスでよく作ってたから。
ちょっと待て。
お前今なんて言った?だからロサンゼルスでよく…。
いやいやそうじゃないその前だ。
プロとアマチュア?玄人と素人…。
それだ!玄人と素人。
泉ありがとう!お前のお陰だ!早苗さんあなたのこのヘタクソなおむすびが重大なヒントをくれました。
ほんとにほんとにありがとう!
(電話)ここ喜ぶとこ?わからん!大山君かどうだった?わかりました。
例の白い布大量に市販されている白い布手袋でした。
そうか…。
慎重にやれば中から指紋がとれそうなので時間はかかりそうですけどやってみます!頼むぞ!
(ドアの開閉音)なんだ?またこんなところに呼び出して。
中園先生たちまで…いいのか?今選挙中だろ。
ほんとですよ。
(豊)いいじゃないか。
何か面白い実験を見せてくださるっていうんで楽しみにしてきたんですよ。
じゃ紅始めてくれ。
わかりました。
今回の一連の連続放火殺人。
これはいずれも玄人と素人が引き起こした事件だったんです。
そうなのか?玄人の山形ともう1人の玄人が仕組んだ事件じゃないのか?そうじゃないんです。
まず最初の原田清恵さんを小屋で自殺に見せかけようとした犯行。
その時玄人…すなわち鑑識あがりの山形澄男はこんな風に怒ったはずです。
(山形)何やってんだよ!これじゃ誰かに火を消したとばれるじゃないか!そして仕方なくアイロンの失火による死亡に見せかけようと計画を変更したんです。
玄人…つまり山形は綿密に計画を実行していきました。
ところがここで犯人たちは重大なミスを犯します。
原田清恵さんが絶対にアイロンをかける事のない雄一君のユニホームをアイロンの下に置いてしまったんです。
極めつけは山形澄男の殺し方です。
白井!はい!この収納庫の中に…。
この山形の人形を入れます。
そしてこの扉には現場から発見されたものと同じ発火装置を設置してあります。
そしてこの中にガソリンを入れます。
灰田警部星子さんに代わってこの収納庫の扉をこれで開けてください。
なんでだよやだよ!どうせ爆発すんだろ!?そうですか。
じゃあ白井お前やれ。
はい!ん?なんだ?爆発しないじゃないか。
そうなんです。
なぜ爆発しなかったのかわかりますか?それは当たり前の事だ。
ガソリンの量が多すぎたんだ。
ガソリンの蒸気は酸素と一定の割合で混ざり合った状態で火花が散ったりしたら引火する。
その濃度は濃くても薄くてもダメなんだ。
そのとおり!さすがは玄人。
という事はここになみなみとガソリンを注いだのは玄人じゃなく素人という事になります。
ちょちょ…ちょっと待て。
もう素人とか玄人とかどうでもいい。
現に収納庫は爆発したじゃないか。
それはこの懐中電灯です。
皆さんそこのクラッシュボードのうしろまで下がってください。
この扉を開けた事によりガソリンの濃度が下がり収納庫の中の酸素とガソリンがちょうどいい具合に混ざった頃星子さんは一度落としたこの懐中電灯を拾いスイッチを入れました。
(爆発音)消火!
(2人)はい!なんでだ?どうして爆発した?簡単な事です。
懐中電灯のスイッチを入れた時わずかですが火花が飛び散るんです。
その火花がガソリンに引火したんです。
もうおわかりですね?このマイクロスイッチを作ったのは玄人である山形澄男ガソリンを入れたのは素人である事が。
そして素人は焦っていたんでしょう。
現場にこんなものを落としていきました。
それはなんだ?確かにこれじゃわかりませんよね。
燃える前はこんな形をしていました。
白い手袋…。
なんです?ちょっと待ってくださいよ。
私が犯人だとでも?そうです。
中園豊火元はお前だ!お前は火をもてあそび原田清恵さんを殺害したんだ!冗談じゃない。
私のはここにある!中園さんあなた1年前の10月28日つまり原田雄一さんが殺害された日民自党の候補者公募の選考に漏れ大いに荒れたそうですね。
あなたは酒を飲むと喧嘩っ早くなり見境がつかなくなるという評判だ。
あちっ!何すんですか!あち…。
拾えよ。
何言ってんですか。
歩きタバコは禁止ですよ。
なんだよこのガキが!オラッ!うわーっ!
(黒崎)その時雄一君の歯の隙間にはあなたの拳の皮膚組織が残った。
そして間の悪い事にその一部始終をたまたま通りかかった山形澄男に見られていたんです。
(黒崎)そしてあなたは山形に金をゆすられその金を払った。
鑑識に保存されていた皮膚組織のデータと交換にね。
刑事さんあなたの話聞いてると私がその山形って男を殺したみたいじゃないですか。
その山形って男が殺された時間は何時なんですか?死亡推定時刻は20時から21時の間です。
祝田私のアリバイを言ってやれ。
えー確かその日はですね…。
19時から22時の間は市議選の討論会。
ケーブルテレビの生中継がありましたので豊さんは市民ホールにおりました。
何…?どういう事だ火災調査官。
見ろ!だから言ったんだ私じゃないと!善良な市民を疑うなんて君たちはとんでもない奴らだな!行こう母さん。
待て。
お前は1年間で金を使い果たした山形にまたゆすられたんじゃないのか?山形は巧妙だ。
おそらく執念で犯人を捜してる清恵さんを使ったんだろう。
あなたの捜している犯人を教えますよ。
1000万用意しろ。
(ボイスチェンジャーの音声)「用意出来たら明日選挙の辻立ちをしてる中園豊からビラをもらえ」それが金が用意出来たの合図だ。
命がけで犯人を見つけ出そうとしていた清恵さんはすがる思いで山形の指示に従った。
誰か私のうしろをつけてませんか?突然ですいません。
見てください。
その時お前は清恵さんの息子を殺した事を彼女が気づいたと思い込んで山形に清恵さん殺しを持ちかけた。
なんだ?倒すぞ。
そして自分を捜査圏内から外すため山形ともう1人の男を目撃したと俺たちに告げそのあとに山形を殺害しあろう事か星子さんの命まで奪おうとした。
違うか!何言ってんだバカバカしい。
行こう母さん。
こんな連中の言う事は聞く事ない。
どうしたんだ母さん。
ほら行くぞ!何やってんだよ母さん!母さん!!
(ドアが開く音)
(大山)紅主任!待ってたぞ!どうだ?出たか?申し訳ありません。
指紋の検出出来ませんでした!何?しかしDNAの採取はどうにか出来ました。
そうか。
よくやった!ありがとう。
DNAの採取にご協力頂けますか?私がやりました。
この子に頼まれて…。
何言い出すんだ母さん!最近はこの子の暴力もすごくて…。
私はこの子の育て方を間違えた…。
あなたに地盤を継げと言ったのが間違いだった。
公募に落ちあなたはやけになって…。
よさないか母さんやめろ…!
(貞子の声)なんで?なんで清恵さんまで殺したの!?
(豊)うるさい!
(貞子)うっ!ああっ!俺だって殺したくなかった。
でも仕方なかったんだ…!いいから俺に力を貸せ。
これは全部あんたの責任だ。
(黒崎)それでジョギングの途中で襲われたと?警察の動きが知りたいからってこの子に命令されたんです。
そして星子さんって子が思い出すかもしれないからなんとかしろって言われて…。
時間をかければ思い出せるかもしれないけど…。
山形も殺せと…。
山形に星子を殺したら1000万円渡すと約束したんだ。
山形に仕掛けを作らせてから山形を殺しその山形が作った仕掛けで星子を殺せば俺に捜査の手はおよばない。
なあ母さん。
なあ頼むよ!頼むよ母さん!頼む…!うっ!ぐっ…ああ…!なんで手袋なんて落としたんだよ!終わりだよもう終わりだよ!破滅だよ…!いい加減にしろ!どこまで親に甘えれば気が済むんだ!
(貞子)やめて!やめて!もうやめて…!私が悪いんです!私がこの子を甘やかしたから!そうです。
この事件の本当の火元はあなたたち親子の甘えだ!でも中園さんあなたが甘やかしたのは息子さんだけじゃない。
自分自身もです!どうしてこんな事になる前に息子さんを叱りつける勇気が持てなかったんですか!子供の犯した過ちをかばうだけが親の愛情じゃありません。
時には子供の心を殴りつける事だって必要なんです!俺は悔しい…!あなたたちは互いに憎しみ合ってる悲しい親子なんかじゃない。
ただあまりにもお互いに甘え合い自分を甘やかしすぎたためにこんな悲劇を生んでしまった!俺はその事がたまらなく悔しいんです…!
(黒崎)ああ祝田さん。
いや私は何も…。
ああわかってます。
まあ一応話を聞かせてください。
はい。
甘えか…。
はい。
でも谷村さん甘えてるのはあの2人だけじゃありませんよ。
仕事を辞めてしまうのも立派な甘えです。
ポケットの中のもの破り捨ててください。
優秀な部下も育ち始めてるんですから。
そうだな…。
主任!おお白井。
あれ?お前何しに来たの?大変ですね。
はいこれ。
なんですか?これ。
犯罪被害者の会の人たちが必死になって探してくれたんだよ。
「星子ともう一度やり直せますように」…。
片思いじゃなかったんだよ。
やっぱり両思いだったんだ。
星子ちゃんとお母さんは本当は。
(早苗)紅さーん!うわ出た!泉!早苗さんも…。
お具合どうですか?はいだいぶよくなりました。
そうよかった。
でも安心した。
星子さんと紅さんの関係がわかって。
泉ちゃんがね恋人じゃないかって言うから私ビックリしちゃって。
そんなバカな…。
でも蓮次郎にお姉さんみたいな恋人が出来たらいいなあ。
ちょっと泉ちゃんユーはミーのサポーターでしょ?いいですね紅さんはこんなに素敵な家族がいて。
いや家族とはちょっと違うんですけどね。
この人は近所の人ですから。
近所の人…。
それが紅さんの本心なんですか?私は近所のおむすびのヘタクソなおばさんでしかなかったんですね!ひどい!ひどい…!早苗さん!大変だよ蓮次郎また泣かしちゃった…。
ああ〜もう〜!白井頼むぞあと!あっはい!星子ちゃん君もいつか絶対に家族作れよ。
天国のお母さんや雄一君が喜んでくれるような。
はい。
約束だ。
約束。
じゃあね!はい。
早苗さーん!2015/03/26(木) 14:00〜15:51
ABCテレビ1
火災調査官・紅蓮次郎[再][字]

二度焼かれた死体と燃えないガソリンの謎 消防VS鑑識が全面対決 プロフェッショナルな真犯人か!?

詳細情報
◇出演者
船越英一郎、河相我聞、平泉成、山下容莉枝、マギー、安達祐実、小木茂光、丘みつ子、東根作寿英、デビット伊東

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
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