2006年にライブドア副会長であった野口英昭氏が沖縄のホテルで刺殺された事件。

報道では「自殺」となっているが、自殺では片づけられない多くの問題が残る。


1月18日午前11時20分頃、那覇市内のホテルに1人でチェックイン。
午後2時35分頃、室内の非常ベルが鳴り、ホテルの従業が合鍵で入ったところ、ベッドで仰向けに倒れている野口氏を発見。119番通報した。

野口さんは、自分で首を2か所、手首を2か所、腹を5か所刺したらしい。(自分でそこまで・・・)
また、自殺しようとする人間が、それだけ刺した後に非常ベルを鳴らすだろうか。

そのような疑問点から、野口氏は自殺ではなく他殺の可能性が高いとみられる。









まず、野口氏の死に至るまでの経緯として、ライブドア調査がある。

 現在のライブドアは、大韓民国のインターネット会社であるNHNの日本法人、NHN Japanが運営するポータルサイトである。が、かつては株式会社ライブドアとして、インターネットや金融、メディアに関する事業を行っていた日本企業であった。1999年に前刀禎明らが立ち上げ、2002年に堀江貴文氏が率いる株式会社オン・ザ・エッヂにサービスを譲渡。

その後のライブドア事件がきっかけでNHNに譲渡する事になる。




【ライブドア事件】
2006年1月16日、有価証券報告書の虚偽記載事件で東京地検特捜部がライブドアを捜索した事がきっかけで、翌日から同社と系列会社の株の売りが殺到。
18日には東京証券取引所の販売システムの処理可能件数に迫ったことで、全銘柄取引禁止という異例の措置がとられた。(ライブドア・ショック)
23日には、堀江貴文や同社の財務担当を務めた宮内亮治ほか4名が証券取引違反で逮捕された。

ライブドア事件には数多くの組織が関わり、多額のお金が動いている。
自民党もそのひとつだ。




 

【野口英昭という人物】 
 ライブドア捜索が始まって4日目、「野口英昭氏自殺」という一報が入った。
野口氏はライブドア事件で不正買収のキーになる投資事業組合に直接関わりのある人物であった。
資金洗浄の香港ルートもつながりもある。
野口氏の口を封じたい人物は数多くいたという事だ。
堀江氏、宮内氏ばかりではなく、野口氏がいたエイチ・エッヂ証券側にも、野口氏を消せば、ライブドア事件との関わりを隠蔽し、エイチ・エス証券とライブドアの関係を遮断する事ができると思ったに違いない。





【野口氏は逃げるために沖縄に行った】
ライブドア事件について野口氏が取り調べを受けるのは時間の問題であった。
そのため、野口氏を海外に逃がし、しばらく身をひそめているようにと命令があったのではないだろうか。
野口氏が隠れている間に、関係者は「偽取引は野口一人の責任です」と口裏を合わすこともできただろうし、台湾やマニラへの逃亡を手引きする人間が来るので那覇ホテルで接触するように言われ、それを信じ野口氏は家族にも内緒で沖縄行きの飛行機に飛び乗ったのだろう。
莫大な報酬を約束され、泥を被り海外逃亡。まるでドラマのようなシナリオである。
しかし、沖縄で接触した人間により殺害されてしまった。

週刊現代の記事では、野口氏の死後、沖縄県内にあるIT企業のX社の幹部A氏が「次は俺か」と身の危険を感じていた。
その背景には、闇社会の力が働いていたことを示す決定的な証言を入手したと報じている。
野口氏はリゾート用地を物色するために沖縄に来たときに、X社はリゾート開発事業に乗り出しており、X社のA氏が野口氏の沖縄での活動をサポートしていた。
そしてその野口氏の携帯電話のメモリにはX社及び、A氏の番号が残されていた。
野口氏と面識のある企業幹部が、沖縄市化 嘉間良の林道で殺害された沖縄旭琉成一家暴力団員B氏が野口氏の沖縄でのビジネスパートナーであったと証言したという。
B氏と野口氏が殺されたことにより、A氏がおびえていたというわけだ。


琉球朝日放送で報道された2006年1月17日のニュース内容。 
沖縄市 暴力団幹部、暴行され死亡
きのう夜、沖縄市で暴力団幹部が暴行を受け、死亡する事件があり、警察が捜査しています。死亡したのは沖縄市美里の無職、沖縄旭琉会琉成一家幹部東江公男組員(49)です。
事件はきのう午後、沖縄市嘉間良の林の中で東江組員は何者かに頭や顔を殴られるなどの暴行を受け、心肺停止状態で病院に運ばれましたが午後9時に死亡が確認されました。
事件後、同じ組の組員から警察に通報が入り、病院にも組員が付き添っていたことから警察では同じ組の組員が暴行した可能性があるとみて傷害致死事件として逃げた犯人の行方を追うとともに遺体を司法解剖して死因を調べることにしています。 




では、どうしてA氏が怯えているのか?
A氏の知人はこう証言している。
「A氏は野口氏と二人三脚でX社を大きくした。その過程で裏社会と付き合うことを余儀なくされ、トラブルを抱えていたのでしょう。そもそも野口氏の怪死をA氏が知ったのも、暴力団関係者からの一報を受けたからです。」 



また、沖縄県内外の複数の暴力団関係者はこう証言しているという。 
 「ライブドアに強制捜査が入り、追い詰められた野口氏は自分の身をかくまってもらえると思って沖縄へ向かった。空港で迎えたのがリンチ殺人の容疑者たちだ。野口氏をホテルに送り届けた彼らは清掃員に扮してホテルに侵入した。カプセルホテルで殺害するつもりはなく、さらに身柄を別の場所に移す計画だった。おとなしくさせようと、野口氏の顔を殴ったようだが、暴れた野口氏が非常ベルを押した。従業員が見回りに来たが、口を塞ぎ、手足を押さえ、やり過ごした。抵抗をやめない野口氏を前にして二人がかりで同時に手と首を切りつけたが、暴れ方が激しく、それでは絶命しないと見て、手足を押さえて真上から腹を刺した。ホテルは二度非常ベルを聞いているが、二度目は腹をさす前に野口氏が鳴らしたようだ」  


ちなみにX社は2003年秋に振興市場に上場し、その際の主幹事は「エイチ・エス証券」であり、野口氏は株主だったとのこと。 






【野口氏は誰に殺されたのか】 
週間文春の記事えは、基本的に野口氏殺害の黒幕は、問題の投資事業組合にライブドアと共に出資していた広域暴力団ではないかという推測が基調になっている。
検察は一刻も早く、投資事業組合の内容を暴き、そこに関与していた黒い面々を光に照射してもらいたい。
イメージとしては、五菱会が集めた闇金融の資金の裏引用なものになる。
一説では、投資組合に流れ込んできた黒い闇資金の灰五には政治家の影も見え隠れしているという噂もある。

野口氏の死の一報が伝えられた時、堀江氏は狼狽をかくさなかったが、それが誰の手によるものなのか堀江氏には薄々気がついたのではないだろうか。
その理由も一瞬で察知できていただろう。

ホテルで野口氏が殺された時、非常ベルが鳴ったとされているが、そのベルを押したのが、野口氏ではなく犯人によるものであった場合、その理由と意図は何なのか・・・?

それは、ライブドア幹部とその関係者に、一刻も早く野口氏の「死」の情報を知らせたかったためではないか。
早く死体を発見させるために非常ベルを犯人が押した。

ライブドア幹部や関係者の事情聴取が間近に迫ってした時期である事から、野口氏の死は見せ締めや脅しの意味があったと思われる。
「余計な事をしゃべるんじゃない」ということであろう。

しかし、なぜ野口の死が「自殺」と判断されたのか?
沖縄県警の発表によると、野口氏が殺害された部屋には、中から鍵がかかっていたとのこと。
それだけで自殺と判断するにはあまりにも安易すぎる。
でなければ、「自殺」として処理するよう、圧力がかかったとしか考えようがない。





【野口氏の事件当時の行動】
野口氏が宿泊したホテルの台帳には、住所と本名が野口氏本人により書かれていた。
それから、野口氏の財布の中からは、航空券の半券が見つかり、それによると
搭乗した航空機は18日の朝10時50分に那覇に到着しているのである。
18日の朝、野口氏は汐留から高速で羽田に向かった事実が明らかにされている。
18日当日の行動がかなり詳しくなった。
午前11時半にホテルにチェックインし、その後50mほど離れた薬局で睡眠導入剤を購入している。
そのままホテルの部屋に戻り、睡眠導入剤「ドリエル」を飲んだ。

自殺ではないと疑惑を深める謎として、野口氏の死後、ベッドの脇に血塗れのサッカーシャツが落ちていた事実が判明。
野口氏の夫人に聞いたところ、「主人のものではない」とのこと。
ではだれのシャツなのか?
普通に考えれば、野口さんを殺害した犯人が脱ぎ捨てたということになる。


事件発生後、数多くの記者がこのホテルへ押しかけた。
その記者達に向かって、ホテルの経営者は
「警察の判断が覆るような証言はできないから勘弁してください」
と、記者達に土下座したのである。

この行為によって、記者・視聴者の中には、ますます疑惑が深まる。
やはり本当は他殺ではないのか?
おそらく沖縄県警も現場を検視して他殺であると感じたはずである。しかしそれを「自殺」としなければいけなかった理由があるのであろう。
警察同士で口裏を合わせているのは明白。

沖縄県警によって「自殺である」と発表があったのは、18日の夜ではなく19日の朝だったのだ。
18日の夜中に、「自殺」にするか「他殺」にするかという話合いが行われたのあろう。

ホテル経営者にも圧力がかけられた。
そう考えるのが普通ではないだろうか。





 【野口氏が担当していた沖縄開発事業と自民党との繋がり】
沖縄県は株式会社サイバーファームという沖縄開発事業専門の会社に全面的優遇措置を施していた。
同社は、沖縄の指定暴力団のフロント企業であるダイナシティの系列会社だった。
株式会社サイバーファームの事務幹事証券会社は、野口氏が副社長を務めるエイチ・エス証券。

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