式守錦太夫（しきもり・きんだゆう）のへべれけ千夜一夜

きょうは春分の日ですね

お彼岸の中日、そして昼と夜の時間が同じになる日。
見事なまでに「三寒四温」の時期であります、きょうは春分の日です。
今年は土曜日になってしまったので、休日としての価値は少し割引気味ですが、
桜のつぼみは割り引かれずにほころびだしています。
あと数日で桜の開花との報も、届き出すことでしょう。

この時期特有の、乱高下する気温や猫の目のように変わる天候。
どうなの？そろそろ春を本格的にお見せしていいものなの？と、
天の神さまが、様子をうかがうようにしているのかもしれません。
厚手のコートをしまえずに、着るもので苦慮するのもまた、この時期ならでは。
体調を崩しやすくもなる時期です。

空を見上げると、夜の浅い時間は冬の大三角などの「冬の星座」たちが勢ぞろいですが、
少し遅くなると、季節のバトンタッチ！とばかり、春の星たちが登場してきます。
夜空も季節の変わり目、だから楽しみも増えますよ。
幸い、昨日が新月ですから、月明かりで邪魔されることもありません。
冬と春の星座探しをするには、ちょうどいいかもしれません。

この新月だったお月さまは、このあと春色が濃くなっていく３月末にかけて、
どんどん満ちていきます。
そして４月４日に満月を迎えるのですが、
この日は天候さえよければ「皆既月食」を見ることができます。
春休み、土曜日――、赤銅色に輝く妖艶な月食を愛でるのに、
もしかしたら今年は桜との競演もあるかもしれません。
楽しみな春の天文ショー、今から指折り数えちゃいますね。