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 サウジアラビアのアデル・ジュベイル駐米大使は25日、米ワシントンでの記者会見で、隣国イエメンで同日、軍事作戦を開始したと発表した。イエメンでは、首都サヌアで暫定政府樹立を宣言したイスラム教シーア派の武装組織「フーシ派」の攻勢で混乱が続いていたが、周辺国の介入で地域紛争に発展する可能性が出てきた。

 フーシ派は、サウジや米国が支援するハディ暫定大統領が逃れた南部アデンへの攻勢を強めていた。サウジは、フーシ派が占拠するサヌアの空軍基地への空爆を始めた模様だ。AP通信によると、ジュベイル大使は会見で、フーシ派が「常に暴力の道を選んできた」と非難。「イエメンの人々と正統な政府を守るために必要なすべての措置をとる」とも語った。

 サウジ政府は、アラブ首長国連邦、クウェート、カタール、バーレーンとの共同声明を国営通信を通じて発表し、ハディ氏から軍事介入を含む支援要請を受けていたと説明。フーシ派が長距離ミサイルを含む兵器を保有し、「地域と国際社会の安全にとって脅威になっている」と指摘した。