HJハインツ(非公開)とクラフト・フーズ(ティッカーシンボル:KRFT)が合併することになりました。新会社はザ・クラフト・ハインツ・カンパニーという名称になります。
新会社は売上高280億ドル、全米第3位、世界第5位の食品会社になります。
合併比率は既存のHJハインツの株主が新会社の51%を所有し、クラフト・フーズの株主が49%を所有することになります。なおHJハインツは3Gキャピタルとウォーレン・バフェットの投資会社、バークシャー・ハサウェイによって保有されています。
3Gキャピタルとバークシャー・ハサウェイは今回の合併に際して、100億ドルの追加投資を行い、その100億ドルは、右から左に特別配当として株主に支払われます。この特別配当はクラフト・フーズの株主にとって+27%の利益を意味します。クラフト・フーズの既存株主は、自分の持ち株をテンダーする必要はありません。上場は維持されるので、継続して新会社、ザ・クラフト・ハインツ・カンパニーの株主で居続けることが出来ます。
さて、今回のディールで僕が興味深いと思った点は、そのディール・ストラクチャです。普通なら過半数株主であるHJハインツがクラフト・フーズを非公開化するわけですが、今回はそうする代りに特別配当を出し、合併を促進するという方法が取られました。
これだと新会社の負債比率は増えません。
つまり新生ザ・クラフト・ハインツ・カンパニーは今後もM&Aをする余裕があるということです。
次にクラフト・フーズの上場が維持されるということは、本来であればHJハインツのオーナーは新規株式公開(IPO)というステップを経て、自分の投資対象に流動性を付与(=つまり将来処分売りすること)する必要があるわけですが、実質的な「裏口上場」によりそのステップを省略出来たというわけです。
HJハインツとクラフト・フーズは商品の取り揃えは異なりますが、どちらもスーパーを中心に商品が販売されている関係で、コスト削減を進める余地が生まれます。
なお、投資銀行のアドバイザーはHJハインツがラザード(ティッカーシンボル:LAZ)、クラフトがセンタービュー・パートナーズでした。大手投資銀行がぜんぜん噛んでいないのは、意外と言えます。
新会社は売上高280億ドル、全米第3位、世界第5位の食品会社になります。
合併比率は既存のHJハインツの株主が新会社の51%を所有し、クラフト・フーズの株主が49%を所有することになります。なおHJハインツは3Gキャピタルとウォーレン・バフェットの投資会社、バークシャー・ハサウェイによって保有されています。
3Gキャピタルとバークシャー・ハサウェイは今回の合併に際して、100億ドルの追加投資を行い、その100億ドルは、右から左に特別配当として株主に支払われます。この特別配当はクラフト・フーズの株主にとって+27%の利益を意味します。クラフト・フーズの既存株主は、自分の持ち株をテンダーする必要はありません。上場は維持されるので、継続して新会社、ザ・クラフト・ハインツ・カンパニーの株主で居続けることが出来ます。
さて、今回のディールで僕が興味深いと思った点は、そのディール・ストラクチャです。普通なら過半数株主であるHJハインツがクラフト・フーズを非公開化するわけですが、今回はそうする代りに特別配当を出し、合併を促進するという方法が取られました。
これだと新会社の負債比率は増えません。
つまり新生ザ・クラフト・ハインツ・カンパニーは今後もM&Aをする余裕があるということです。
次にクラフト・フーズの上場が維持されるということは、本来であればHJハインツのオーナーは新規株式公開(IPO)というステップを経て、自分の投資対象に流動性を付与(=つまり将来処分売りすること)する必要があるわけですが、実質的な「裏口上場」によりそのステップを省略出来たというわけです。
HJハインツとクラフト・フーズは商品の取り揃えは異なりますが、どちらもスーパーを中心に商品が販売されている関係で、コスト削減を進める余地が生まれます。
なお、投資銀行のアドバイザーはHJハインツがラザード(ティッカーシンボル:LAZ)、クラフトがセンタービュー・パートナーズでした。大手投資銀行がぜんぜん噛んでいないのは、意外と言えます。