エルサレム=渡辺丘
2015年3月26日07時16分
戦火の絶えない中東の人々に、民間人に大きな犠牲を出す戦争の悲劇を改めて考えてほしい――。イスラエルで、東京大空襲や広島の原爆をテーマにした集会や学会が25日まで開かれた。日本から訪れた被災者や被爆者が証言した。
エルサレムで23日、東京大空襲被災者の上原淳子さん(77)=東京都=と、広島で被爆した平田道正さん(79)=同=が英語で自らの体験を語る集会があった。若者からお年寄りまで約20人が参加した。
「補償はどうなったのか」「攻撃した米国をどう思ったか」。2人に質問が次々と飛んだ。「東京大空襲は知らなかった」と驚きの声が上がる一方、「原爆と通常兵器では質が違うのでは」という意見も出た。
イスラエルの核保有は公然の秘密だ。主催した軍縮団体責任者のシャロン・ドレブさん(45)は「イランだけでなく、我々自身の兵器についても話し合うことが重要。被爆者は高齢化しており、もう話を聞けないかもしれない。問題を考える貴重な機会になると考えた」と話す。
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