2015年3月25日22時41分
大阪桐蔭中学・高校(大阪府大東市)が保護者から集めた教材費や模試受験料の一部をプールし、不正流用していた問題で、調査を委託された第三者委員会は25日、不正は10年以上に及び、学校側がプールした帳簿外の裏金総額は5億円以上とする調査結果を公表した。第三者委は学校側に刑事告訴を検討するよう求めた。松井一郎知事は同日、同校への私学補助金(13年度は約5億円)を減額する方針を示した。
第三者委は同校を運営する学校法人大阪産業大学が設置し、畠田健治委員長(弁護士)らが公表。それによると、大阪桐蔭中・高は記録が残る2004年以降、模擬試験の受験料や教材費・実習費などを多めに見積もって保護者から徴収し、その差額を返金せずに帳簿外の口座でプールしたり金庫で保管したりして出し入れしていた。03年以前は不明としている。
口座は複数あり、このうち、模試受験料の差額をプールした口座からは、前校長が退任した13年4月以降、前校長の口座に毎月50万円、前校長の娘にも毎月30万円が振り込まれていた。前校長は1988年から25年間校長を務め、現在は教育相談役。第三者委は「(前校長に)給与相当額を支給するためだったと推認できる」とした。
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