大槌町ボランティア まとめ(2)
3日目:仮設住宅のバラ寿司作りボランティア。10時半から14時過ぎまでの間で感じたことの筆頭は、私は話し相手もできないということだった。
カリタスのスタッフの方に「お茶っこしてください」と促され、参加者の高齢者と話をしたのだが話したことと言えば、今フキノトウが出始めたということとバラ寿司の具材のおぼろ(そぼろ)が使われないということくらい。10分か15分がせいぜいだった。今思えば、今年の気候とか、丹後と東北の気候の違いとか、他にもあったと思うが、そのときは話が途切れてしまいどう切り出せば会話が進むのかまったくわからなくなってしまった。テーマが決まっている話はそれほど難しいとは思わないのだが、ただ楽しい時間を過ごすための四方山話は難しい。それを発展させる方法を見つけること、それが今後の課題。うまくできるかどうか分からないが、少しずつかもしれないが、とりとめのない話ができるよう努力していきたい。
でも、良い方法があれば知りたい。男性高齢者とは、コマ回しの話や些細なことができる、できないと、童心に返ってワイワイ話ができたのだが・・・・・。
別の女性高齢者からは、集会所に展示されている手芸について作り方について事細かに話をしてもらった。楽しそうに説明しておられた。その話を聞いていて、「聞いてほしい」気持ちが強いんだなあ、そして震災後4年もたつのに自分の作品を展示する機会がないのではないと思った。私の地元では毎年11月に文化祭と称して、いろいろな作品(手芸あり、活動報告書あり、スポーツ祭典のトロフィーあり)を展示している。準備は前日1日がかりだ。大槌の人たちにはこういう機会はまだ訪れていないのではないかと思う。作品展を企画するのも面白いかもしれない。
夜のIYさんの震災体験談では、「大槌は報道されないうちに消えた町」と表現された言葉が最も強烈に残っている。
大槌町ボランティア まとめ(1)でもアップしているが、ほんとうに町が消えたのだ。震災後4年経った今は瓦礫はきれいに撤去されているが、津波が終わり火災が終わった後は、元の街並みは全くなくなっている。
大槌を再建しようと思っても、仕事がない。1つの自治体にできることではない。このままでは人口減少は止まらないし、高齢者の町になってしまい、町の財政が破綻する恐れさえあるという話も聞いた。
そんな中でも、大槌町を再建しようと頑張っている人は多い。仮設住宅生活に疲れた人たちや再建に疲れた人たちに、ひとときの休息・安堵を感じてもらえるようなボランティアを続けていきたい。
囲碁が打ちたいが盤石がないと思っている人がいたら、丹後から持っていって対局をしてもらうボランティアはないものだろうか。
今年は5月と8月にもボランティアバスが計画されている。仕事の了解が取れれば、これからも参加していくつもりだ。
そして、いつか一人でも大槌に行きボランティア活動に参加していきたい。