弁護士麻雀プロのリーグ戦日記①
3月22日,僕は最高位戦C3リーグで麻雀プロとしてデビューした。
はじめてのプロリーグ,まずは会場の緊張感に驚いた。張り詰めた空気は,想像以上だった。
しかしそれは,いわゆる”鉄火場のピリピリ”とは全く異なる。
正装した男女たちがつくりだす厳粛で健全な緊張感である。
いまだ麻雀に対し博打の道具だという偏見を持っている人たち全員に,あの風景を見せて上げたい。
それにしてもしつこいようだが,ああいう健全な若者たちが真剣に麻雀を打ち合っている場があるんだということは,もっと世間に理解してもらいたいものである。
さて実戦記。ここからは,あくまでも僕の主観に沿って書いていくので,異論反論ある方はどんどんコメントしていただければと思いますm(__)m
1回戦,平たい状況の東1局1本場,僕の手は3巡目で早くもイーシャンテンになった。
ドラ
この手,が来れば三面チャンリーチだ。しかし
来たらどうしよう。無条件ならシャボ受けだろう。しかし場を見ると,上家と対面の
が早い。
が山にゴッソリいそうなだけに迷う・・
などと考えていると,4巡目あっさりが出る。
平たい状況の東場の親で浅い巡目だが,ドラがないならスルーする価値が薄い。
「ポン」
1500のテンパイ。
すると次巡のツモが
平たい状況,親,浅い巡目,十分な待ち。スルーする理由がひとつもない。
「カン」
めくられた新ドラ表示牌は
おおー! 山にいそうだった こんなところにいてくれるとは!
ドラ
新ドラ
1500が一瞬で7700に。
送りバントでワンアウト2塁にするつもりだったのが,悪送球でノーアウト2塁3塁になった気分だ。先制点の大チャンス。
すぐにアガそうなだったのだが,そんなに甘くなかった。
7巡・・9巡・・そして11巡目,下家の切った牌が横に曲がる。
「リーチ」
くっ・・・しかし,ここは一歩も引けん。アガリ牌以外,全部ツモ切ってやる。
勇んで右手を山に伸ばす僕。しかし,ツモった牌を見て硬直してしまう。
ツモ
ドラ
新ドラ
マジで?
ツモッたのは何と
リーチには通っていない。明らかに危険牌だ。
一方,リーチには現物だった。スジの
は比較的通りそうだ。
点数も7700が12000になるし,素人なら切る人も多いのではないか?
「タン」
少考後,僕はを切った。
12000になるとはいえ,タンキではアガれる見込みが薄すぎる。
は良い待ちだ。点数も7700あれば十分だ。
新ドラが危険牌で打てば高いのも分かってる。しかしリーチの捨て牌,
以外にも危険なスジはいくつかあった。
字牌のが場に見えていないことも確認した。字牌がらみのシャボの可能性もある(シャボなら
はあたらない)
だって現物ではない。万が一これで打ったら目も当てられない。
僕は歯を食いしばってを打った。
声はかからなかった。
上家の河にが置かれたのはその直後だった。
切りは,プロならば当然の1打なのかもしれない。
しかし少なくとも,その日最初の”選択”に結果的に正解できたことで,僕の心はずいぶんと落ち着いた。
そういう手が1回戦の東場の親で来てくれたこと,そう,この日の僕はとてもツいていた。
to be continued
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津田先生、プロ雀士になられたんですね?
凄い!
そして日記も手に汗握りました。
うーん……何か意見してお役に立とうと思いましたが、何も見つけられません。
( ̄▽ ̄;)
強いて上げれば……カン?
我々素人は加カン=ダメのイメージを持っているので、もう少しカンについて掘り下げてもらえると有難いです。
投稿: カレー | 2015年3月25日 (水) 22時31分