朝、7時50分・・・頃。
紛失したら、数100万円の実損どころか、
そして何よりも信頼が失われる。
ぶわっと寒気がして、
本当に心臓が止まるかと思った。
口の中が乾いて、
軽く体が震えてくる。
気が遠くなりそうになる半面、頭は冴えた。
朝のラッシュ。
乗っていた電車はとっくに出てる。
電車は満員、探せっこない。
本当に何も考えず。サッと。
駅員室の駅員さんに、窮状を伝えてた。
自分が何時発着の電車に乗っていたかって記憶に残っていないもの。
7時49分?51分?
しかも満車で駅員さんが社内点検を行えるのは昼前だとか。
定期的に掛けて確認してみる旨をご助言いただいた。
結論を言うと、
届けがあったとのことを聞き先ほど取りに行って来た。
感謝の気持ちで一杯なのです。
それは、駅員さんにもそうだし、
何より、世の中に対してもそうだし、
失くし物が出て来たとき、
これは本当に素晴らしい事だと思う。
7年ほど前、半蔵門線で20万円の封筒が入ったサイドバックを拾ったのです。
当時お金もなかったし、そのまま猫糞しようか本当に迷った。
本当に迷った。
迷った末、このまま持って帰ったらきっとおかしな後悔が残る気がする・・・
今、その日の事を思い出してる。
別に神を信じるだとか、徳を積めただとか、そういう話ではなくてね。
多分、そのサイドバックが手元に戻った持ち主さんも、
得も知れぬありがたさや、感謝の気持ちを持ったんだろうなって。
それを感じたのです。
それを受取った人の喜びや感謝ってあまり考えたことがなかったんですよ。
むしろそんなの恩を着せるような感じがして、
考える方がかっこ悪いというか野暮な気がして。
でもね、
俺は今日思った。
この、今日失くし物が見つかった時の、
世の中に対する感謝、
駅員さんへの感謝、
誰かが世の中を愛してくれれば、
きっとそれは、ほんの少し世の中が良くなるってことなんだと思う。
偽善だとか、恩着せがましいだとか、
感謝の気持ちを生み出すことになるって思いながら、
良いと思う事を積み重ねて欲しい。
■拾われれば先ずは各駅の駅員室に運ばれます
■持ち主が現れなかった場合、翌日以降、忘れ物センターに届きます
■乗っていた電車の便名が分かれば、停車時間の長い駅で操作をお願いできる場合があります。
※JR線の場合、各駅の電話番号が公開されていないとのことで、追跡はできませんでした。
だから、
当日とにかく1秒でも早く失くし物を探したいときは、
もちっと文章を刈り込んで、歌にして、歌えばいいと思うよ。
情けは人のためにならないって一言で言えるのに