<スーパー主婦直伝! “ハッピーキッチン”時間術>
専門家ゲスト:井上めぐみさん(東京第四友の会)
ゲスト:山口もえさん(タレント)、假屋崎省吾さん(華道家)
リポーター:近藤泰郎アナウンサー
<【番組冒頭】いつもの料理が大変身!くん製調味料>
リポーター:中村慶子アナウンサー
生活術の達人・スーパー主婦の知恵と力を借りて、暮らしのお困りごとを解決するシリーズ。
友の会が50年前からやっている主婦の『生活と時間しらべ』の最新の統計によると、家事時間は1日5時間2分。そのうちのおよそ半分が、キッチンで過ごす「食」にかかわる時間です。
この時間を、削ろうというより、気持ちの負担が軽くなり楽しくなるように変えることが出来る時間術をお送りしました。
以前やったことが今日に生かされ助けになり、今日を間に合わせたら、また明日のために何かやっておく、その繰り返しで回っていくことを、ここでは「繰り回し」と呼んでいます。
毎回料理にとりかかるのが憂うつになる原因の中で、大きいのが食事の支度をゼロから始めなければならないことにあります。
料理には、調理する以外にも、レシピに書いていないことがたくさんあります。そこで例えば、調理する以前の下準備の作業を、出来る範囲で事前にやっておきます。すると、食事の支度は、庖丁を出してまな板を出して洗って切って、それを何種類も・・・という作業を飛び越えて、調理から始められて、楽になります。
「料理はゼロから始めない」ことを心がけると、キッチンの時間が楽になるのです。
買い物から帰ったら、最低限この袋退治だけでもやっておくと、あとが楽になります。
納豆のパッケージをはがす、ウインナーを袋から保存容器に移す、チーズの箱を剥がしてまとめて保存容器に入れる、じゃがいもやにんじんの袋を剥がす、といった、袋を「開ける」ということを、まとめて全部やってしまいます。
袋退治の延長で、まだできるようなら、食材を洗っておく、よく使う形に切っておくだけでもOKです。
食材別 繰り回し
(1)じゃがいも
袋退治→洗っておく→ふかしておく(ジャーマンポテト)→マッシュポテト(コロッケ)
袋退治→洗っておく→切っておく(カレー・肉じゃが)
(2)たまねぎ
袋退治→皮をむいておく→くし切り→いためる(カレー)
袋退治→皮をむいておく→スライス→いためる(スープ)
袋退治→皮をむいておく→みじん切り→いためる(チャーハン)
袋退治→皮をむいておく→みじん切り→ひき肉といためる(ロールキャベツ)
(3)にんじん
袋退治→せん切り(きんぴら)→ドレッシング漬け(サラダ)
袋退治→いちょう切り(スープ・豚汁)→ゆでておく(ポテトサラダ)
(4)鶏肉
切って調味液に漬けておく(肉の主菜)
蒸して裂いておく(バンバンジー)
小松菜・チンゲンサイは、洗って切って水けが取れたらそのまま冷凍 →いためもの・汁物
きのこ類はいしづきを切り離し、ほぐしたり切ったりしてそのまま保存袋で冷凍 → スープ・いためもの
ごぼう・れんこんは、洗って切って酢水につけておく →煮物・きんぴら
ベーコンは、よく使う形に切って、バットに並べて凍らせて、凍ったら保存袋に入れれば、好きな分量だけくっつかずに取り出せて使えます。
キャベツは洗ってざく切り・せん切りなどにして、冷凍。せん切りなどで、生で食べるものは冷蔵、スープなどに加えるなら冷凍でOK。
買ってきたもの全部を下ごしらえしておくのは無理・・・という場合、まだ何もしていない食材は、しまい込まずに「ちょっと待っててねカゴ」に入れておきます。出来るときにやれたらやろう、と意識するためのカゴなので、自分のモチベーションが上がるようなお気に入りのカゴや箱を使うのがお勧めです。
【材料】
・マッシュポテト・・・600グラム
・バター・・・大さじ1
・牛乳・・・カップ3分の1強
・塩・・・小さじ4分の3
<ひき肉いため>
・合いびき肉・・・200グラム
・たまねぎ(みじん切り)・・・20グラム
※ひき肉とたまねぎをいため合わせたものを作っておいても。
・小麦粉・・・大さじ3
・牛乳・・・カップ4分の1
・サラダ油、バター、パセリ・・・適宜
【作り方】
(1)目的別
切る・混ぜる・火にかける・保存するといった目的別に仕分け、動作をする近くに置き場所を決めます。
(2)頻度別
あまり使わない物がよく使う物と同じ場所に入っていると、作業の邪魔になります。よく使う物は、キッチンの特等席に、ワンアクション(「引き出しを開けて、取り出せる」「扉を開けて、取り出せる」など)で取れる場所に置きます。その際、仕切ったり、滑りをよくするシートを敷くなど取り出しやすくして収納します。
料理をしているときに使う道具は、前側に集中させるのがお勧めです。振り向く動作が入ると判断が遅れるので、後ろ側にはたまにしか使わない物・料理の作業時に選ぶ必要がないもの・ストックなどを置くのにお勧めです。
輪切りにしたものをせん切りしていく場合のお勧めのやり方です。
食材の保存容器は、中身を使っていくと減っていく中身に合わせて、ぴったりの大きさに入れ替えるようにすると、すくい出しやすくもなるし、「残り物」感もなくなるので、気持ちが上がり使いやすくなります。
生ゴミ入れなどに便利な新聞紙パック。
おすすめポイントは、
(1)省スペースなのにたくさん入る
(2)水けをよく吸い取る
(3)(とても簡単なので)子どもが作ってくれる
収納するときは、三角部分を折り込んでさらに半分にすれば正方形になるので、重ねて立てるなどして収納出来ます。
水分の多いものを入れる際には、底に新聞紙を折ったものを敷けばさらに安心です。
取り出すとき一度に全部くっついてきてイラッとしがちな保存袋の箱。このふたを開けたらそのまま輪ゴムを両端にかけておくと、一枚ずつきれいに取り出すことが出来ます。
雑誌『婦人之友』の読者の集まり。80年の歴史があり、およそ2万人の会員がよりよく暮らし、社会に貢献することを目指して、調査・研究・実践活動を行っています。日本各地に支部があり、井上めぐみさんは「東京第四友の会」の所属です。
塩やコショウ、しょうゆなどを煙でいぶした「くん製調味料」の人気が、今、じわじわと高まっています。
その魅力は、ひとふりするだけで、おなじみの料理が手軽にスモーク風味に変身すること。
具体的な使い方とともに、家のキッチンでも出来る作り方をご紹介しました。
「煙事(えんじ) ecute品川」
「燻製屋 燻し人(いぶしびと) しんご」
輿水治比古さん(煙事くん製工房)
佐藤暁子さん(日本くん製協会 くん製ニスト)
【使う道具】
・中華鍋(焦げ付き防止加工ではないもの)
・鍋ぶた
・焼き網
・アルミホイル
・トレイ(口が広く、熱に強いステンレス製が理想的)
【材料・1回分】
・くん製用チップ・・・10グラム
※サクラもしくはヒッコリーがおすすめ
・しょうゆ・・・100ミリリットル
※出来上がったしょうゆは、密閉容器に入れて冷蔵庫で2週間、塩・こしょうは常温で1か月ほど保存可能。
※塩の場合はクッキングシート、コショウはアルミホイルにのせてくん製することができます。
<注意事項>
※道具は高温になります ヤケド・火事に注意!
※必ず換気扇をまわし調理。くん製中は、決して火のそばを離れないようにしてください。
※焦げ付き防止加工の鍋は傷んでしまうので、避けてください。