えっ!外国の人は肩こりを感じない!?日本人だけが肩こりを感じる理由と原因
ユリカモメ病院の新人ナース、山下リコです。
あなたは日頃、肩こりで悩んでいませんか?
以前、肩こりと頭痛を防ぐ体操をご紹介しましたが、肩こりは仕事や学業をがんばる人たちの大敵。
そんな肩こりですが、実は・・・日本人だけが感じる症状って知ってましたか?
えええっ!?外国の人は肩こりを感じないの?
・・・はい、そうなんです。
さまざまな調査によると、外国の方は肩こりを感じないことがわかっています。
そして、その中には、日本人と同じアジア系である中国や韓国の方も含まれているんです。
テレビ番組のインタビューでも、取材を受けた外国の方から出る言葉は「肩こりって何・・・?」という言葉ばかり。
なぜ、こんなことが起きているのでしょうか?
日本人の体型が特殊だからでしょうか?
そこで今回は、番外編企画「リコリコ調査隊」として「なぜ、日本人だけが肩こりを感じるのか?」というテーマについて取り上げてみます!
それではまいりますっ!!
外国の人が肩こりを感じないのは、そもそも「肩こり」という言葉を知らないから!
この調査を始めたところ、外国の方に共通して見られる“ある事実”がわかりました。
それは・・・そもそも外国には「肩こり」という言葉自体が存在していない、ということです。
つまり、もし肩の周りの筋肉が張っていたとしても、肩こりという言葉がないために、自分の肩がこっていることに気付いていないケースが多いそうなんです。
ただ、外国の方が日本へ旅行して「肩こり」という言葉を知ると、その瞬間から、肩こりを感じ始めるそうです。
つまり、肩こりは一種の「気付き」による精神的な疾患なのかもしれません。
今まで考えてもみなかったけれど、言われたら気になり始めた・・・という感じでしょうか。
そう考えると、外国の方には肩こりの存在を教えない方がいい気がしてきました。
それにしても、なぜ、日本人は肩こりの存在に気付いてしまったのでしょう・・・。
日本で肩こりが広まったのは「夏目漱石」の作品がきっかけ!?
実は、日本で肩こりという症状が広まったのは、かの文豪「夏目漱石」が書いた「門」という作品がきっかけだという説があります。
「門」という作品の中には以下のような文章が出てきます。
「もう少し後の方」と御米が訴えるように云った。
宗助の手が御米の思う所へ落ちつくまでには、二度も三度もそこここと位置を易えなければならなかった。
指で圧してみると、頸と肩の継目の少し背中へ寄った局部が、石のように凝っていた。
御米は男の力いっぱいにそれを抑えてくれと頼んだ。引用元:夏目漱石の「門」より
上記の文中にある「頸と肩の継目の少し背中へ寄った局部が、石のように凝っていた」という表現が、肩こりという言葉の発祥だといわれています。
夏目漱石といえば、当時も今も人気の文豪。
人気の文豪が何気なく使った「肩こり」という言葉が日本中に一気に広がり、その結果、日本人全体が肩こりを気にし始めたというのです。
つまり、この作品が世に出されるまでは誰一人として肩こりを気にしていなかったにもかかわらず、この作品のたった1行だけで、日本人全員が肩こりに悩むようになってしまったわけですね・・・。
恐るべし言葉の力。
これは、小説が生み出したある種の悲劇といえるかもしれません・・・。
ちなみに、この説に関してはいろいろな意見があるため、あくまでもひとつの考え方ということでご留意くださいね。
・・・ただ、遅かれ早かれ、日本人は肩こりに関して逃れられない運命にあったかもしれないのです。
なぜなら、日本人は元々、肩にすごく執着する民族だったからです。
とにかく「肩」を気にする日本人
- 肩すかしを食う
- 追及や攻撃を行おうと意気込んで待ちかまえていたところを相手にうまくかわされる。
- 肩身が狭い
- 世間に対して面目が立たない。居ごこちが悪い。
- 肩を落とす
- 気落ちしてしょんぼりする。落胆する。
- 肩にかかる
- 責任・義務などが負いかぶさる。
・・・などなど、日本語には肩に関する慣用句がたくさんあるんです。
(参考元:weblio辞書)
でも、これらの慣用句、よく考えると、ネガティブなイメージの言葉が多い気がしますね。
慣用句の中には「肩の荷が下りる(責任や負担がなくなり気が楽になる)」「双肩に担う(責任・義務を引き受けている)」といったポジティブな言葉もあるのですが、肩に関する慣用句は基本的には「緊張」をイメージしたもののようです。
そう考えると、たしかに、日本人は緊張しやすいシチュエーションに立たされることが多いですよね・・・。
日本人の肩には神様が乗っている?
「倶生神(くしょうじん)」に関する言い伝え
また、日本の古来からの言い伝えでは、人の両肩には神様が乗っているといわれてきました。
その神様の名前は「倶生神(くしょうじん)」。
人の善悪の行動を記録し、閻魔大王(えんまだいおう)に報告する二人の神様だそうです。
人が生まれると同時に生まれ、常にその人の両肩に在って、昼夜などの区別なく善悪の行動を記録して、その人の死後に閻魔大王へ報告する。
左肩にある男神を同名(どうめい)といい、善行を記録し、右肩にある女神を同生(どうしょう)といい、悪行を記録するという。
引用元:倶生神(Wikipedia)より
この言い伝えの記憶が日本人の深層心理に残っているからこそ、肩に執着するのかもしれません。
生活スタイル的に肩がこりやすい日本人
たしかに、日本人は欧米の方と比べて「なで肩」の人が多いイメージがあります。
体格的な原因もありそうです。
ただ、実はその体格的な原因よりも、日本人特有の身体の動作や生活スタイルこそが肩こりの大きな原因である!という意見があります。
たとえば、日本人は生活をする上で、以下のような細かな動作を日常的におこなっています。
- お箸を使って、食事をしている
- 和室で正座を組んだり、あぐらを組んだりしている
- お辞儀をよくする
- 相手の話に対して、うなずいたり、首を振ることが多い
- 着物などの和服を着るシチュエーションがある
正座やあぐらを組んだ場合、頭の重みが首や肩の筋肉に負担を与えます。
頭の重さは体重の8~13%といわれていますので、60kgの人であれば、約5~6kgほどの重さ。
とても大きな負担ですよね。
また、日本人は相手の話に対してうなずくことが多く、その時は首だけを動かす場合がほとんどです。
そのことから、60kgの人であれば、約5~6kgほどの重さの頭を振っていることになります。
つまり、日本人は外国の方に比べ、上半身のみを動かすケースが多く、それが肩こりの原因となっているんです。
いかがでしたか?
今回は日本人だけが肩こりを感じる理由を調べました。
こうして整理すると、その国の文化や慣習などが大きく影響している気がしますね。
あ、もし、あなたが頭痛に悩まされているのだとしたら、それも肩こりが原因かもしれません!
もし心当たりのある方は、以下の記事もチェックしてみてください。
肩こりと頭痛をあっという間に和らげる「頭痛体操」という体操をご紹介しています♪
肩こりと頭痛は「頭痛体操」で防げる!?2分でできる超簡単ストレッチ
これからもリコリコ調査隊で、医療や健康に関するトリビアを調査したいと思います!
また次回お会いしましょう♪
ちょっと、リコちゃん。
今回の「リコリコ調査隊」ってネーミングはどうなのよ。
あ、師長!
えっ?リコリコ調査隊ですか?
なんとなくカワイイかなと思いまして・・・。
!?
(こ、この子、自分で自分の名前のことをカワイイって言い切ったわ・・・!
こ、これが今時女子の感覚なのかしら・・・!)
ダメですか?
・・・ホ・・・ホッホッホ!!
カ、カワイイと思うわよ!!
「リコリコ調査隊」、素敵な名前ね!
そうね。
じゃあ私も対抗して、ヨシミだけに「ヨシヨシ倶楽部」なんてのを作ってみようかしら。
・・・うーん・・・。
なんだかそれって、いかがわしいお店みたいな名前ですね。