バルセロナ=増田啓佑 永田工 小林誠一、中田絢子
2015年3月25日00時00分
乗客乗員150人を乗せてスペインを飛び立った独の格安航空会社(LCC)が運航する旅客機が、仏南東部の2千メートル級の山岳地帯に墜落した。原因は不明だ。現場へのアクセスすら難しい地域で、捜索活動は困難を極めそうだ。
墜落したジャーマンウィングス機が飛び立ったスペイン・バルセロナの国際空港には24日午後、乗客の家族とみられる人々が続々と集まった。みな不安そうな顔つきで、空港職員に付き添われた。泣きながら事務所へと向かう人もいた。
勤務先の会社の社長が乗っていたというジョルディ・カンポイさん(60)は「ニュースで知って慌てて空港に来た。社長の安否が心配です」と話した。
ジャーマンウィングス機はアルプスの標高2千メートル付近に墜落した。たどり着くのが非常に困難な場所だ。
スペイン紙パイス(電子版)が報じた捜索ヘリからの映像によると、現場周辺が険しい山岳地帯で雪に覆われていることが分かる。約2キロにわたって、残骸が散乱しているという。
AP通信などによると、現地当局の捜索隊はヘリで現場に到着したが、悪天候で日暮れも早いため、同日中の捜索活動は困難だという。バルス仏首相によると生存者は見つからず、「最も大きな残骸は車ほどの大きさだった」という。仏内務省広報官は「捜索や救助活動は非常に長時間で困難な作業になる」と話した。
「これはフランスの悲劇だ」。オランド仏大統領は24日、緊急会見を開き、乗客・乗員の生存は絶望的との見方を表明した。
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