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Etsyからつくり手たちが姿を消している理由

ハンドメイドクラフターのためのマーケットプレイス「Esty」は、3月4日に新規株式公開(IPO)の申請書を提出し、ビジネス界で注目を集めている。しかし、起業当初からサイトの成長を支えていたベテランクラフターたちがいま、次々と離れ始めているようだ。最近、自分のストアを閉じたクラフター、グレイス・ドブッシュがその真相を綴る。

 
 
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TEXT BY GRACE DOBUSH

WIRED NEWS (US)

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Image from Shutterstock

去年の11月、わたしは自分のEtsyストアを閉鎖した。

わたしのEtsyでの販売体験は、Etsyがベータ版としてリリースされてまだ1年も経っていない、2006年4月に遡る。当時、学校を卒業して仕事をしていたわたしにとって、ちょっとした小物をつくる作業はものづくりに携われる喜びとともに、収入をもたらすものになっていた。

そのころは、クラフトショーの隅で自分のつくった商品を販売していた。そこにはネットで互いに知り合った気鋭のつくり手たちが集まっていて、みんな自分のビジネスを始めようとしていた。

Etsyの登場は、タイミング的にもこの上ないものだった。2000年代初頭、米国を中心にインディーズのクラフトショーが開催されていたが、自分のオンラインストアをもつのはまだ難しかった。ローンチ間もない数年でEtsyに登録した人たちの多くは、わたしと同じようにすでにある程度名を知られた個人の「クラフター」で、サイトに並ぶ商品は概ね高品質だった。

だが、それからの10年で状況は一変した。Estyは知る人ぞ知るサブカルチャーから、大型店舗の流行にも影響を与えるほどの巨大なマーケットに成長した。Etsyは“クラフターによるクラフターのための”スタートアップから、いまにも株式を公開する勢いで成長している。

 
 
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