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 架空の投資話を持ちかけて1億円余をだまし取ったとして、警視庁は24日、みずほ銀行元幹部行員の無職及川幹雄(51)=東京都足立区千住3丁目=と、いずれも会社員の桜橋厚(45)=東京都港区西麻布1丁目=と森田光一(38)=同区西麻布2丁目=の3容疑者を詐欺の疑いで逮捕し、発表した。

 捜査2課によると、3人の逮捕容疑は2011年5月~12年6月、同行本店の応接室などで、東京都世田谷区の男性医師(45)に、「特別な顧客にだけ紹介している商品がある」「銀行が元本を100%保証し、月利3%を配当する。絶対安全」などとうそをつき、現金1億1500万円を詐取したというもの。及川容疑者は容疑を認め、他の2人は否認しているという。

 男性医師が経営する医院の事務長だった森田容疑者が桜橋容疑者とともに、男性医師に及川容疑者を紹介した。2課は、及川容疑者が顧客ら数十人から数十億円を集め、配当として顧客に渡したり遊興費に使ったりしていたとみている。

 みずほ銀行によると、及川容疑者は支店長や審査役などを務めた。12年8月に顧客の苦情で問題が発覚し、翌月懲戒解雇された。同行広報室は「全容解明に向け、捜査に全面的に協力する」とコメントした。