田中陽子(INAC神戸レオネッサ)「今、自分のやるべきことをやる」
2012年に日本で開催されたU-20女子ワールドカップ。若く、可憐にピッチを駆ける姿に、日本中のお茶の間が釘付けになった。依然として高い人気を誇るなでしこの世界に現れた新世代の旗手。JFAの叡智を注ぎ込んだアカデミーの1期生でもある田中は、自分が進むべき道をしっかりと見据えている。
インタビュー・文=山本剛央 写真=合田慎二
15歳で感じた課題と17歳でつかんだ手応え
──サッカーを始めたのはいつですか? そのきっかけも教えてください。
田中 5歳の時ですね。家の近くにサッカーチームがあって、そこに母の勧めで通い始めました。
──小学校卒業後、山口県を離れ、福島県のJFAアカデミーに入られました。どういった経緯で進路を決めましたか?
田中 小学校の時のサッカーチームでコーチをされていた方のところに、アカデミーの試験のハガキが届き、コーチから話をされました。山口県は女子サッカーチームが少なかったこともあり、試験を受けてみました。
──不安はありませんでしたか?
田中 何も考えていなかったので、不安はありませんでした。楽しみな気持ちのほうが大きかったですね。
──JFAアカデミー福島は全寮制で、サッカーのエリート養成校になりますが、そこでの生活はどういうものでしたか?
田中 私は1期生で入ったので、本当にゼロからのスタートでした。寮生活にもなかなか慣れず、その中でチームを作り上げていかなければならないわけで、自分が何をしたら良いのか分からず、とにかくサッカーの練習に集中していました。
──平日のタイムスケジュールはどういった感じでしたか?
田中 夕方までは学校に通い、その後にサッカーの練習を2時間していました。帰ってからは食事を済ませ、45分間の学習時間があり、22時30分に就寝というタイムスケジュールでした。
──朝は練習がなかったのですか?
田中 夏休みはありましたね。
──中学、高校時代は周りの友達がオシャレや遊びを楽しんでいる中、田中選手はサッカーに打ち込みました。そのことに関して、つらかったり、苦しいと思ったことはありますか?
田中 あまりありませんでしたね。Jヴィレッジに住んでいたので、遊ぶところもあまりなかったですし(笑)。練習場が近く、自分の好きな時に自主練習ができたので、周りの友達がどうこうというのにはあまり興味がなく、とにかくサッカーに集中していました。
──2008年のU-17ワールドカップ時には、当時15歳ながら飛び級で代表に選出されました。この大会で、世界との差をどのように感じましたか?
田中 あの時は3、4試合に出場したのですが、フィジカルの違いを感じたり、何もできなかったという印象があります。身体も強くしなければいけないし、技術も高める必要があると思いましたね。
──特にフィジカルの差を感じたということですか?
田中 そうですね。フィジカルでプレッシャーを感じてしまい、考えることができなかったという印象です。
──その2年後に再びU-17W杯に出場しましたが、この時は6試合に出場し、4得点を挙げ、準優勝に貢献しました。15歳で出場した時よりも手応えを感じたと思いますが、いかがでしょうか?
田中 同年代との対戦ですし、またそれ以前に世界大会を経験していたこともあり、余裕を持って自分の良さを出そうと思いました。4得点を挙げることができましたし、チームが準優勝できたこともあり、その2年前のニュージーランドで行われた大会の時よりも楽しくプレーできました。
──パスやドリブルなど、具体的に通用すると感じた部分はどういうところですか?
田中 運動量と細かいところでのアジリティー、ドリブルですね。また、4得点はすべてミドルシュートだったので、シュートが通用したと思います。
──決勝で残念ながら負けてしまい、準優勝という結果になりましたが、負けた要因、足りなかった部分についてはどのように考えていますか?
田中 やはり一つひとつのプレーの質、疲れた時の判断、押し込んでいる時に得点を決め切れなかったりしたところが、敗れた要因だと思います。
──逆に、日本代表が決勝に進出できた理由、チームとしての強みはどこにありますか?
田中 すごく明るいチームで、みんながサッカーを楽しめていましたし、ミーティングでもチームが一つになって勝利を目指していました。仕掛けることができるチームだったので、個々の力が出せた時はチャンスになり、ゴールまで行くことができたと思います。「仕掛ける気持ち」というのが決勝まで行けた要因だと思います。
SAMURAI SOCCER KING
日本代表“優勝”への課題
- ▼W杯までにしなければいけないこと10のこと
- ▼酒井高徳「日本代表は自分にとって高い位置にある」
- ▼コンフェデ杯をシミュレートする
- ▼ザックジャパンに入り込む余地はないのか?
- ▼柴崎岳「熱く、冷静に見据える未来」
- ▼戸田和幸「信念を貫く生き様」
| 定価:780円(税込) | >>詳しい内容はこちら |
| Football Plazaで購入 | amazonで購入 |
小学校卒業後、山口県から福島県のサッカー全寮制の寮に移ってサッカーを楽しんでいたんで?
ゴールデンエイジをサッカーで過ごしたから、澤穂希選手の様にみんなに期待される選手になれたのですね!
カッコいー!