7隻の潜水艇を手造りした中国湖北省のザン・ウイさん(2012年11月撮影) Reuters

 【香港】中国の農村部では、手造りの潜水艇が流行になりつつあるようだ。

 中国北西部の陝西省に暮らすドゥ・シウタンさん(53)はフル装備の潜水艇を造ろうとしている。総重量は18トンを上回り、完成すれば100フィート(約30メートル)の深さまで潜水可能だという。23日付の経済紙チャイニーズ・ビジネス・ビューが伝えた。

 ドゥさんが潜水艇造りを思い立ったのは、ロシアが中国にくずのような潜水艇を高い値段で売ったという1992年の報道がきっかけだ。ドゥさんの学歴は高校中退。

 ドゥさんは記事の中で「世界最先端の潜水艇を自分たちで造らなければならない。自分たちを他人の支配下に置くわけにはいかない」と発言している。

 ドゥさんは独学で潜水艇の設計を学び、3種類の技術を発明したと記事は伝えている。水圧操舵(そうだ)システムを含むこれらの技術はすでに特許を取得しているという。

 記事によると、潜水艇造りを始めたのは昨年8月で、一家の預金すべてと借りられるだけの借金を合わせて総額30万元(約600万円)超を投じた。しかし、完成のためにはまだ資金が必要で、資金調達のために特許と潜水艇自体の共有者を募集している。

 少なくともドゥさんは、他の農村部にもすでに潜水艇を造った人が複数いるという事実に元気づけられるだろう。

中国の次なる偉大な発明品

 記事によると、その中でおそらく最も有名なのは、7隻の小型潜水艇を造った湖北省のザン・ウイさんだ。ザンさんの潜水艇はナマコ捕りなどの水中作業に役立っているという。

 同じく湖北省のタン・ヨンさん(44)は昨年10月に「歓喜の人々」と名付けられた潜水艇をデビューさせ、南寧テレビで大々的に取り上げられた。

 タンさんは記者団に対し、「水中世界を見てみたい」という自分の夢をただ実現させるために潜水艇を造ったと語った。

原文(英語):China’s rural villagers love building their own submarines

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