なろうに対する所感

2015年 03月24日 (火) 06:14

こんにちは。鷹山です。
感想欄が荒れているので、なろうに対する所感を述べていこうかと思います。
なおこれはあくまで鷹山個人の所感であり、他作家の方がどう思われているのかは知りません。

なぜ鷹山がなろうに「魔王殺しの竜騎士」を投稿したか。
本作は通常の商業で出すにはある「問題」を抱えており、
少なくとも鷹山の中では、「小説家になろう」でなければできない挑戦的なことをこれからやろうとしております。
あるラノベのタブーに挑戦するつもりです。
通常のラノベでは受け入れてもらえないであろうことが、
なろうでなら受け入れてもらえる。
その勝算があってやっております。
それを語ることはまだできません。
本作の盛大なネタバレになるからです。
なのでもうしばらくお待ちください。


ただ、まあ、プロの立場から現在プロを取り巻く環境を少し語ることはできます。
とりあえず自分は、一応プロなので、生き残るためにもどういう作品が売れるのか調査しております。
2014年、新人賞から受賞した作品は50作以上(100作近いかも)あるはずですが、なろうを通さずにオリコンに載った作品は・・・
わずかに二つのみです。
既存プロも新作を発表しており、その数を含めれば、昨年始まった新シリーズの数はまさしく数百レベルに至るでしょう。
しかし、自分が覚えている限り、なろうを通さず、にオリコンに載った作品は、新人・既存プロ全てを合わせても、5つ程度にすぎません(ミリオンセラーを出した超大物作家の新作を除く)。
実に95%以上の作品がオリコンにも載らず、打ち切られたことになります。
一方で小説家になろう経由でプロデビューしたひとはどうでしょうか。
こちらはきっちり数えていませんが、20以上のひとがデビューしており、実に9割以上のひとがオリコンにきっちり載っております。
(※ 知り合いから詳細なデータとともに指摘され、5割弱ということです。勘違いすみません。それでも驚異的な数字ですがw)
つまり今、なろうにあらずんばラノベにあらず、というぐらい、なろうを経由しないと売れない時代に突入しているのです。

また、プロが商業で作品を出版するには編集会議で「企画」を通さねばなりませんが、これがけっこう難関です。
人によっては半年・一年かかっても突破できないなんてことも少なくありません。
しかし、なろうならば、そういうのを通さなくても書いて公開することができます。
企画が通らずくすぶっている間、商業出版のチャンスを狙うことができるわけです。

上述の結果から、プロがなろうに流入するのは、生き残るためにも、時間の有効活用的にも、もはや今後止められない流れになるだろうというのが鷹山の将来予測です。
まあ、PNを隠して、のほうが主流になると思いますが。

あと最後に。
けっこうtwitterでなろう出身作家さんが、既存作家・編集による侮り・蔑みがあると嘆いておられますが、鷹山の考えは全く逆です。
いくらその道のプロとは言え、数人の編集による選考よりも、何千何万何十万という人間により選りすぐられた作品のほうがはるかに価値があると思います。
なろうで日間一位になれたこと、受賞よりも光栄に感じております。
応援してくださった読者の方々、ありがとうございました。

鷹山誠一

コメント

2014年の新人ラノベなら、ぱっと思いつくだけでも、
電撃文庫>ゼロから始める魔法の書(虎走かける)
GA文庫>神楽剣舞のエアリアル(千羽十訊)
富士見ファンタジア文庫>ロクでなし魔術講師と禁忌教典(羊太郎)
この辺はオリコンランキングに載ってたと思うけど?
ぽんぽん  [ 2015/03/24 15:50 ]
みなさま、温かいお言葉ありがとうございます。
ご心配をお掛けしております。
とりあえず、鷹山本人としては、投稿する時からすでにある程度、批判を受けることは覚悟していたので、実はさほど気にしてはおりません。
まあ、しゃーねーな。と割りきってます。

いや、しかし、前作からのファンの方がきてくださるというのは・・・いいですね!
鷹山誠一  [ 2015/03/24 14:50 ]
失礼ながら著者様の名前は見かけたこともありませんでしたし、もしどこかのサイトでプロ作家がなろうで~とかの紹介があったとして、果たしてどれだけの人がそういうのを見て作品を読み始めるのか、という話もあります。
もちろん完全に無名なところからランキング載りするのは運も絡んでくるでしょうから同じスタートラインではないでしょうが、だからといって無名な別ペンネームを使うべきかというと、決してそんなことは無いと思うのです。面白い小説でもランキングに載るためにサイコロを振らなければ実力と認めないなんて人達は正直何を求めているのかわかりません。
足音  [ 2015/03/24 12:35 ]
鷹山誠一先生初めましてm(_ _)m
絶対領域、百錬共に読ませて頂いてます。
実はまだ魔王殺しは読んでいません、纏まった時間が取れたらじっくり読もうと思ってます。
さて何やら色々荒れてるようですが、個人的には商業では無いので作者さんが自由に書けば良いと思ってます。
プロがどの様に書いているのかは分かりませんが、想像できることはあります。
まず商業なら売れなきゃならない。
当たり前ちゃ当たり前ですが、その時の主流、流行。
確実に売れる!な〜て事はないですが、その時々でハズレない方向性はやっぱりあると思います。
後半から盛り上がる作品とか中々書けないですよね〜。
あとは出版社の意向とか。
仕事ですしね色々柵もあるので、作者さんの思う通りに書けないんじゃないかと思います。
あー脱線してる気がする、くどくど書くつもりはなかったんですが´д` ;
まとめ!最初に書いた通り作者さんが思う通りに書いて良いともいます( ̄^ ̄)ゞ
なろうは自由に作品を見せる場。
何千何万何十万の人間に選りすぐられた作品の方が価値があると言われてましたが、私にとって価値ある作品とは私が面白い!っと思った作品です。
独り善がりの作品があります。
私にとって価値がない作品かも知れません。
だけど書いた人にとっては価値ある作品なのでしょう。
そんな物もOKなのがなろうなんじゃないかと思ってます。
は〜(´Д` )と言うか、なろうに投稿してる人よく耐えられるよな〜。
私だと騒がれたら気になって眠れなくなりそう。
アノニマス  [ 2015/03/24 08:38 ]
おはようございます。荒れてますね。こういうことは先生も予想されていたと思います。なろうの規則にはプロアマ問わないとかかれていますので問題はないかと思いますが、人の価値観は人それぞれですので否定は出来ないかと思います。私個人としては先生の取り組み応援したいと思います。最近のラノベはたくさん出て嬉しい反面打ちきりも多い気がします。楽しみにしていた小説が打ちきりなどしたときはショックだったりします。ですので、無料で作風なりアピールしてファン獲得するのは個人的にはいいかなと思います。なろうで応援していた小説が書籍化しましたら、ずっと読んでいた人は嬉しいですし、経済的に余裕があれば買ってしまうのがファン心理です。支持される小説が売れて作者さまが納得できるところまで書けたらなと思う次第です。ただモラル感は人それぞれと思います。えーと、先生に心理的負担あまりかからないといいなと思います。長文失礼しました。
混沌の魔王 麒麟  [ 2015/03/24 06:51 ]
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