いま日本酒的にはかなりアツい岐阜県。
その岐阜から新進気鋭のお酒。

百十郎です。
5代目蔵元、林里榮子社長が2012年に立ち上げたブランド。
東農大醸造科卒の女性蔵元、といういかにも今時らしい蔵元さんです。
見かける機会がずいぶん増えました。
売りは頑張ってるみたいですが味はどうでしょう。
ブランド名・ラベルは林本店の地元、各務原出身の歌舞伎役者市川百十郎をモチーフにしたものだそう。


今回は純大の黒面。
麹米に山田錦、掛米に五百万石を使った磨き50の純米大吟醸。
季節によってはムロゲンもあるみたいですが、これはたぶん火入れです。



DSC_0101~01

DSC_0104~01


香りは穏やかな吟醸香。
ほんのりカプエチな感じ。
イメージとしては白桃とか?

含むと潤いを感じる酒質。
味わいは大人しい。
甘みはほんのり。
ほんのり甘酸っぱい果実フレーバーの水のような入り。
そこに米の旨み・コクがほんわりと膨らんで。
酸がきいて、わずかに渋みがあり、するっと流れおちます。

うるおいを感じる酒質はグッド。
ほんのり果実フレーバーの甘酸。
静かな中に、米の旨みと酸が絡まり、程よい味わいがあります。




けっこう良いですね。
食中酒として良いのではないでしょうか。
新しさはないが完成度はあると思います。
ただ純大と名乗るにはちょっと地味かな。
たまに磨き50を大吟・純大というな!という人がいますがまさにそんな感じ。
まあややシックな味わいということで『黒』面なんでしょうが。
純大としてラインナップにおくならもうちょい華やかさがほしい。
あーでも時間か経つと甘みやメロン系の含み香もでてきていいですね。
これはなかなか良い。






今年は新規銘柄を多くやりたいとはなんだったのか……。
ド鉄板銘柄が続いて申し訳ない。
飛露喜です。

飛露喜の中でも最も定番的な商品になるでしょうか。
特純の生詰です。
たしか昔は麹米に山田錦で、掛米に五百万石だったような。
最近はよくわかりません。
磨きは55のようです。


DSC_0087~01


DSC_0089~01



立ち香は抑え目。
白ブドウとかそんな感じのすがすがしい香り。
酸の主張が強いというか。
ちょっとドライというか、そんな味わいを予感させます。


含むとおお、すっぱい!
ほのかな香りはブドウ、リンゴ、メロン。そんな感じ。
まだ冷え冷えということもあるが、フレッシュな酸が主張します。
やはり白ブドウのようなイメージでしょうか。
ひと段落すると、仄かな甘み。
そして円やかな旨み。
この旨みは秀逸ですね。
本当にまろやかに出ています。
ほんのり飛露喜らしいビターさ。
味はありますが、酸のリードもありつるりと綺麗に流れフィニッシュ。
すこーし辛みでしっかりキレ感。


ほお~これは万人受けするタイプ。
なんですが面白いですね。
全般にすごくクリアーですよね。
トーンの高い酸とか。
みずみずしさ、程よいフルーティさをしっかり残しつつ。
そこにまろやか~な旨みが。
このバランスはなかなか無いですよ。
これはびっくりしました、あっぱれです。
ほんとまろやか。
しっかり旨いのに爽やか。
徐々に増す、穏やかなフルーティさも絶妙。


なるほどなあ。
地味なんですけど、恐ろしく良くできた万能食中酒。
飲み進めるほど良いですね。

十四代、飛露喜、而今でいったら一番飲んでいないのが飛露喜なんですが。
今回はちょっと実力をまざまざと見せつけられました。
これも3000円を下回る安いお酒ですからね。
ちょっと気の利いた小料理屋で、気軽に飲めたら最高だろうなあ。


ふきのとうの天ぷらとノドグロの刺身でこのお酒をやれるのはほんと幸せ。
ふきのとう旨いな~。
お酒の方も次第に甘みが出てきて、より濃醇に。
うまいな~、これはうまい。


3日目。
あんまり円やか旨い~だったので燗。

まず熱燗。
でもこれはイマイチ、あんまり膨らまない。
もうちょい甘みがあるといいんだけど。
香りはほっこりなんだけど。
燗は難しいねえ。

ぬる燗だと優しさとフルーティさ。
これはいいね!





酒屋探訪シリーズ。
今回は大好きなお店、中川商店さん。
武蔵境から徒歩5分くらいでしょうか。


DSC_0111~01


夜の訪問です。

ここのお店のラインナップは本当に好きですね。
風の森、根知男山、作、黒牛、マツコト、うごつき、亀甲花菱などなど。
どれも実力派のお酒ばかり。
他にもたくさんありますが、むやみに取り扱いを増やすお店ではないです。
その分蔵元との付き合いは深く、オリジナル商品なんかも多いです。

そしてなんといっても個性的な店主さま。
すいている時間にレジに行くと、必ずお酒についてご説明してくださいます。
とっても気持ちの良いお店です。

日曜定休。
月から土は10時から21時。
祝日は10時から17時。
小さなお店ですので、臨時休業等はチェックしたほうがいいかもしれません。
でもよる21時までやっているのはうれしいですね。



今年は何とも而今運のある年でして。
タイミングよく手に入っています。
あると買ってしまうお酒。
せっかくなので今年はちょっと集中的に追ってみるのも良いと思っています。
いまの日本酒界をリードする銘柄ですし。


とそんなわけで八反錦。
なにげに家でじっくりやるのは初めてかな?
八反錦55の生。
リリースは1月だったのでちょい寝かせ。
頂きましょう。



DSC_0216~01

DSC_0213~01


いつもの而今の香り。
穏やかながらあまーい果実香で、ややフローラルか。
やや穀物のようなところも。

含むとやはり良い!
広がる甘酸のハーモニー。
他の而今に比べると少し酸が高い。
レモンの蜂蜜づけを水で割ったようなイメージ?
いやアイスレモンティー?
ちょっと違うか。
明るく爽やかで気持ちの良い。
当然甘みも旨みもありますが、甘旨がじゅわっとというのとは少し違います。
今日の汗ばむような陽気の後に飲むとなんかすごくしっくりくるなあ!


そしてまた而今の中では軽快ですね。
爽やかな柑橘系の酸にリードされ、軽快にスピード感のある流れ。
そしてその勢いのまま、辛みはないんですがスパッと切れます。
これこそ音速のキレ。
甘酸っぱいんですが、ほんとにひゅいっと切れます。
このキレは秀逸ですね~。

一方で少しじっくり味わうとちゃーんと旨みもあります。
むしろ穀物の旨みが一番自然にでているのでは?
ただし濃厚に、というわけではなくすこーし薄めに。
ちょっとダシのようなイメージなんですよねえ。
その辺なのか、お店で飲むことが多かったころ、八反錦が一番好きだったかも。
和食に合ってくるんですよ。


まあやっぱ而今は外さないっす。
こーやっていろいろ飲むと、純吟はバリエーションつけてるなと思います。
酸のある八反錦、ベリーで華やか千本錦。
でも王道は山田錦なのかあ。
特純は廉価版入門編としてわかりやすくて、安いうえに実験も。
とにかくこのお酒を飲めることは幸せです。


2日目。
大きくは変わらず。
昨日よりほんのわずかなガス感を感じるかな。


3日目。
うーん。
ここまで今期にごり、千本錦おり、八反錦とやってきて。
ことしの而今はなんかいまいちな気がします。
もちろん悪くはないですが、あーこれマジうめえ!って感じでもない。
なんつーか完璧なフルーツ感ではなくて微妙にくすんでいるような?
悪くはないんですけどね……。
25BYの純大はすげーよかったが。
純大やっちゃったからいまいちに感じるのかな?
それとも慣れてきてインパクトが薄れたか?
まあまだラインナップは続くので今後に期待。



氷温冷蔵庫の熟成具合の確認に、こちらのお酒を開けます。

初亀です。
たまにお店で頂きます。
静岡吟醸の代表的な銘柄の一つ。
寝かせると熟れ熟れの風味が良かったりします。
実際蔵元でも『亀』のような熟成酒を売っています。

今回は純吟の亀丸。
前は南砺産の五百万石だった気がしますが、山田になってます。
磨きは50%、酵母は当然?静岡酵母です。
火入れのものを、リリースから半年ちかく氷温冷蔵庫で寝かせました。



DSC_0210~01


DSC_0212~01


ほんのり黄味をおびて、とろりと。
上品なマスクメロンの香りが爽やかです。
いやな香りはしませんね。

含むと、軽やかに。
極めてしっとりとした舌触り。
細かい粒がギュッと凝縮したような。

みずみずしさを感じる透き通った甘みが優しく。
これは酸のせいもあるのかな。
なかなか良いです。
一方で、やはり味が乗っているように感じます。
ややビターな風合いの旨みは、上品な苦みのチョコレートのよう。
まろやかなお米の旨みもいいですね。
酸は角が取れやらかく、それでいて底を見通せる澄んだもの。
ふっと鼻に抜けるかるーいメロン香が爽やか。


なるほどなるほど。
お酒の方はまあまあといったところ。
熟成感はちょうどよいかもしれません。
やな感じはせず、味は乗っているという。
でも火入れ半年でもこれくらい乗ってくるのか。
イメージよりは味が乗っているな、という感想です。

今後も寝かせているものをちょいちょい開けてゆきたいと思います。






Copyright © 2014 日本酒感想日誌 All Rights Reserved..
Designed by LeadNews dismem