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【グローバルアイ】韓国が自ら作ったAIIBの悩み
2015年03月23日10時35分[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
中国の新京報が19日にこんなコラムを掲載した。「韓国はアジアインフラ投資銀行(AIIB)加入の可否を1人で決めなければならない孤独な人だ。韓国の加入をめぐり米中が決戦を行う局面だ。砲煙はないが(韓国が)恐怖で震えるには十分だ」。コラムは一言加えてさらに刺激する。「米国の圧力のためだろう。英国など西側諸国が米国に背を向け加入を宣言するというのに韓国まで裏切れば米国は兵のない大将になるところだ…」。この程度なら主権国に対する嘲弄の極致だ。しかしこの嘲弄をとがめる前に最初から振り返り、確かめるべきものは確かめてみよう。
習近平中国国家主席がAIIB創設計画を初めて取り上げたのは2013年10月の東南アジア訪問でのことだ。彼がカザフスタンで陸海上シルクロード経済圏を意味する「一帯一路」の構築計画を明らかにしてからちょうど1カ月後のことだ。だれが見てもAIIBはシルクロード経済圏構築に向けた中国の初めての東南アジアプロジェクトだ。この時西側メディアはAIIBが米国主導の国際金融秩序を揺さぶろうとする外交戦略という分析を多く出した。中国は笑った。米国と中国のG2による国際秩序を作るための中心戦略である一帯一路には触れなかったのでそうするしかない
それでは銀行設立後最大の受恵者(?)になる東南アジア諸国連合(ASEAN)10カ国はどうだったか。昨年初めからASEANはAIIBではなくシルクロード経済圏構築に必要なインフラ需要と今後の貿易活性化案の研究に注力している。今後10年間一帯一路に1540兆ウォンが必要とされるという中国国際金融有限公司の報告書も分析中だ。そしてASEANは昨年10月にAIIB加入に先立ち「一帯一路」支持の意見を国ごとに出した。中国の世界戦略を警戒する必要はあるが貿易活性化を通じた双方のウィンウィンも否定できないという現実も認めなくてはならないとして。
英国もやはり昨年6月の李克強首相の訪問時に「一帯一路」支持宣言を先にした。当時中国が提供した24兆ウォンの経済協力のプレゼントも一助となったが、一帯一路構築後の国益をまず分析して下した結論だ。英国のオズボーン財相がAIIB加入を発表し、「アジア(中国)との協力を通じ持続可能な英国の発展モデルを作り企業が恩恵を受けられるようにするための決定」と述べたほどだ。ドイツとイタリアもやはり昨年10月の李首相訪問時に一帯一路支持をまず宣言し、数日前にAIIB加入を宣言した。
それでは韓国は? この2年間に北京を訪れた政治家はおよそ100人。しかし一帯一路を取り上げた政治家を見ることはできなかった。そういえば韓中首脳会談の時も関心外だった。だから米国が韓国のAIIB加入反対の意思を明らかにした時、一帯一路の論理が韓国政府から出るわけがない。AIIB創立メンバー申請締め切りまで10日余りが残った最近、韓国政府は「国益」をうんぬんして騒ぎ立てる。最初からAIIBの本質に少しでも関心を持っていたなら嘲弄の対象でも悩みの対象でもなかったという話だ。本当にもどかしい政府で外交だ。
チェ・ヒョンギュ北京総局長
習近平中国国家主席がAIIB創設計画を初めて取り上げたのは2013年10月の東南アジア訪問でのことだ。彼がカザフスタンで陸海上シルクロード経済圏を意味する「一帯一路」の構築計画を明らかにしてからちょうど1カ月後のことだ。だれが見てもAIIBはシルクロード経済圏構築に向けた中国の初めての東南アジアプロジェクトだ。この時西側メディアはAIIBが米国主導の国際金融秩序を揺さぶろうとする外交戦略という分析を多く出した。中国は笑った。米国と中国のG2による国際秩序を作るための中心戦略である一帯一路には触れなかったのでそうするしかない
それでは銀行設立後最大の受恵者(?)になる東南アジア諸国連合(ASEAN)10カ国はどうだったか。昨年初めからASEANはAIIBではなくシルクロード経済圏構築に必要なインフラ需要と今後の貿易活性化案の研究に注力している。今後10年間一帯一路に1540兆ウォンが必要とされるという中国国際金融有限公司の報告書も分析中だ。そしてASEANは昨年10月にAIIB加入に先立ち「一帯一路」支持の意見を国ごとに出した。中国の世界戦略を警戒する必要はあるが貿易活性化を通じた双方のウィンウィンも否定できないという現実も認めなくてはならないとして。
英国もやはり昨年6月の李克強首相の訪問時に「一帯一路」支持宣言を先にした。当時中国が提供した24兆ウォンの経済協力のプレゼントも一助となったが、一帯一路構築後の国益をまず分析して下した結論だ。英国のオズボーン財相がAIIB加入を発表し、「アジア(中国)との協力を通じ持続可能な英国の発展モデルを作り企業が恩恵を受けられるようにするための決定」と述べたほどだ。ドイツとイタリアもやはり昨年10月の李首相訪問時に一帯一路支持をまず宣言し、数日前にAIIB加入を宣言した。
それでは韓国は? この2年間に北京を訪れた政治家はおよそ100人。しかし一帯一路を取り上げた政治家を見ることはできなかった。そういえば韓中首脳会談の時も関心外だった。だから米国が韓国のAIIB加入反対の意思を明らかにした時、一帯一路の論理が韓国政府から出るわけがない。AIIB創立メンバー申請締め切りまで10日余りが残った最近、韓国政府は「国益」をうんぬんして騒ぎ立てる。最初からAIIBの本質に少しでも関心を持っていたなら嘲弄の対象でも悩みの対象でもなかったという話だ。本当にもどかしい政府で外交だ。
チェ・ヒョンギュ北京総局長