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触れずに指紋検出 宇宙技術を応用
3月23日 5時46分

触れずに指紋検出 宇宙技術を応用
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警察の捜査で重要な証拠となる指紋や掌紋を特殊なレーザー光を使って手を触れずに検出する装置を早稲田大学などの研究チームが開発しました。宇宙から地球を探査するのに使われるリモートセンシングと呼ばれる技術が応用されていて、2年後の実用化を目指すということです。
「ハイパー・フォレンシックイメージャー」と呼ばれるこの装置は、早稲田大学の研究チームが、警察庁科学警察研究所や民間企業と共同で開発しました。
人が残した指紋や掌紋に緑色の特殊なレーザー光を当て、脂肪やたんぱく質によって反射される光を検出する仕組みで採取は1分以内に行えます。
金属などの細かい粉や液体などを付着させる従来の方法では、指紋が重なり合った場所では採取がほぼ不可能だったほか、証拠品を傷めるおそれもありました。
しかし、この装置なら反射した光の波長を分析することで、実験では重なった指紋の7割以上を分離して採取できたということです。装置には、人工衛星で宇宙から地球を探査するのに使われるリモートセンシングと呼ばれる技術が応用されていて、研究チームは2年後の実用化を目標に今後、操作性の向上や低価格化をはかるということです。
開発に当たった早稲田大学理工学術院の宗田孝之教授は「脂質やアミノ酸など指紋の成分だけでなく、細胞の情報が残っていれば、将来的にはDNAの判別も可能になる。指紋採取に新たな手法が増え、捜査の現場に役立つことになると思う」と話しています。

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