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シリア大統領「欧米が反政府勢力支援やめるのが先」3月17日 8時24分
内戦が続くシリアのアサド大統領は、アメリカのケリー国務長官が最終的にアサド大統領と交渉する必要があるという考えを示したことについて、「行動を待たなければいけない」と述べ、欧米が反政府勢力への支援をやめることが先だとけん制しました。
これはアメリカのケリー国務長官が、シリアの内戦を収拾するには最終的にアサド大統領と交渉する必要があるという考えを示したことについて、アサド大統領が16日、国営テレビのインタビューで述べたものです。この中で、アサド大統領は「何を言おうが関係なく、行動を待って判断する。われわれの目的は国を守ることであり、彼らはテロリストに対する資金や武器の援助をやめることから始めなければならない」として欧米が反政府勢力への支援をやめることが先だとけん制しました。シリアでは、アサド政権と反政府勢力に過激派組織IS=イスラミックステートも加わって三つどもえの戦いが泥沼化し、4年間で市民6万6000人が犠牲になるなど、死者はこれまでに21万人を超えました。アサド大統領としては、これまで敵対してきたアメリカがISの脅威が広がるなかで、対話の姿勢を見せ始めたことから、反政府勢力への支援停止という条件を突きつけて政権の存続を図るねらいがあるものとみられます。